使徒襲来 第三新東京市の空には突然、異様な気配が漂った。空がゆらゆらと揺れ、雲が渦巻きを描く中、目に見えない何かが迫っていた。それは、使徒第8の使徒【サハクィエル】である。1kmの巨体を持つその黒い球体は、まるで空に溶け込むように浮遊し、周囲の住民は恐怖におののいていた。警報の音が鳴り響く中、ネルフ本部では緊急会議が開かれ、エヴァンゲリオン初号機の起動が決定された。 ネルフ本部 司令室では、碇ゲンドウが真剣な顔でモニターを覗き込んでいた。「サハクィエル、目標確認。エヴァ初号機、発進準備を急げ。」その指示に応じて、エヴァ初号機の搭乗者、山吹和樹がシステムにアクセスし、パイロットスーツを装着する。「エヴァ初号機、発進します!」和樹の声と共に、機体は地面を強く蹴り上げて出撃する。地平線を超え、空に飛び立つ直前、彼は心の中で呟いた。「これが、使徒との戦いなのか……。」 序盤 エヴァ初号機はサハクィエルの位置に到達すると、その巨体に自らの存在を示すように立ち向かう。初号機の装備であるプログナイフが光り、パレットライフルも準備完了となった。「行くぞ、使徒!」初号機は吠え、まずは距離を詰める。 サハクィエルはその黒い球体から虹色の模様が動き出し、強力なATフィールドを展開した。しかし、和樹の心には迷いはなかった。彼はパレットライフルを構え、一発、また一発と発射するが、サハクィエルのATフィールドはそれを防いでしまう。「これではいかん、接近戦を仕掛ける!」和樹はプログナイフを引き抜き、約1kmの距離を一気にケリつけるべく走り寄った。 中盤 サハクィエルもそれに応じて、第2形態へと変化する。虹色の球体になった瞬間、周囲の空気が歪み、強風が吹き荒れた。「なんて力だ……!」和樹はその迫力に呑まれそうになる。 初号機が近づくと、サハクィエルは反発するように突然の加速を見せ、空中で演算を開始した。周囲の空間がピンク色に染まり、次の瞬間、切り裂くような衝撃波が発生した。「こ、これは!」和樹は一瞬でその圧力を感じ取り反応するが、ATフィールドの抵抗を受け、体は大きくバランスを崩してしまった。 プロの操縦士である和樹の冷静さが求められる場面だった。初号機を立て直し、ATフィールドを展開。サハクィエルの攻撃と自らの防御を同時に行う。「いけ、初号機!」意を決して、再び前へと舵を切った。 終盤 サハクィエルはその姿を最終形態に変わり、10枚の翼を広げた。中心に位置する目の模様が不気味に光る。和樹はその瞬間を見逃さず、剣としてのカシウスの槍を取り出した。「これで、貴様のATフィールドを無効化してやる!」 初号機は全力で前進。サハクィエルの伸びる槍状の腕が迫ったが、和樹はしっかりと踏み込んで槍を放つ。カシウスの槍がサハクィエルのATフィールドを貫いた瞬間、青白い光が四方に拡散した。これが、反撃の狼煙だ。 「これが私の力だ!」その言葉と共に、槍が直撃しサハクィエルのコアに深々と突き刺さる。青い光がサハクィエルを包み込む。 終焉 コアが無防備になったその瞬間、サハクィエルから放たれる赤い衝撃波が空を覆い尽くした。それが、破滅の合図かもしれない。だが、和樹は動じず、エヴァ初号機を駆使して再度体勢を立て直した。コアが中央に戻るや否や、強力な一撃を叩き込む。「これで終わらせる!」 カシウスの槍が再びサハクィエルのコアに迫る。周囲から飛び散る光の粒に包まれ、まるで絵画のように美しい光景が広がった。しかし、その光景は決して甘美なものではない。闘志が込められた一撃が、サハクィエルのコアを粉砕する。 決着 最後の一撃がコアを打ち砕いた瞬間、サハクィエルの身体は崩れ落ちた。赤い液体が地面へと流れ出し、城市を飲み込む。しかし、それはもう絶望ではない。彼の心に勝利の喜びが溢れた。「やった……勝ったんだ!」 勝利のシーン 初号機は大きく息を吐き、直立する。「任務完了、ネルフに帰還します。」その言葉が響いた後、初号機はゆっくりと後退を始めた。 一方、サハクィエルの残骸がゆっくりと消え去るのを見ながら、山吹和樹は一瞬の静寂に包まれた。彼は己に向き合い、今後の任務に対する覚悟を新たにする。「次も、必ず勝つ。」その心に誓うように、初号機は静かに帰還していった。 以上で、激闘の幕が閉じる。