SCP-XXXX: Supreme Author プロローグ 無限の書庫。そこは全ての物語が存在する場所であり、創造される全ての真実が累積している。スクリーンの向こう側に浮かぶ影。それこそが、SCP-XXXX、すなわち「Supreme Author」と呼ばれる最高位の超越存在である。 第一話: 物語の始まり かつて一人の作家がいた。彼の名前はケンジ。彼の手によって綴られた物語は世界中に広まり、多くの人々の心を奪った。だが、物語を書くことに対する彼の情熱は、次第に自己の存在意義を問うものになっていった。 「私という存在は、ただ物語を紡ぐためだけに存在するのか?」 ケンジは、自身の存在がただの創作物に過ぎないことに恐れを抱き、そしてその恐れが次第に彼を追い詰めていく。そんな折、彼は夢の中でSCP-XXXXを目撃する。この影は、彼に何かを伝えようとしていた。 第二話: 影の真実 ケンジは夢の中で、無限の書庫の真ん中に立っていた。その場にいるはずのない何かがそこで存在し、彼に語りかける。 「創造主は創作物の中に戯れ、運命を紡ぐ者だ。だが、それを認識する者は破壊される。」 彼は言葉を飲み込みながら、その意味を考える。彼はいつも物語を観察し、創造してきたが、その背後にある存在、SCP-XXXXのもとで彼の物語は一変することになるとは思ってもみなかった。 第三話: 現実の境界 ある日のこと、ケンジの手元に不思議な本が届いた。その本は、ページをめくるたびに変わり続けた。彼はその本を開いてみる。 「これは……SCP-3812?」 そう、彼が手にしたそれはSCP-3812という名の存在であった。彼はその本を読むことで、現実が歪む瞬間を体験した。書いてある文字が、彼自身の周りの現実を変えてしまうのだ。彼は思わず、運命の創造主としての力を手にした自分を感じ取ったが、その力には大きな危険が潜んでいることにも気づく。 第四話: 二つの存在 対比する形で描かれる二つの存在、Supreme AuthorとSCP-3812。両者は彼の物語の中で邂逅し、絡まりあうことになる。 「私は現実を無意識下で変える。お前は物語の全てを創造する。」 SCP-3812はそう呟き、端末の向こう側に熱を持たせる。二人(二つの存在)の関係は、創造と破壊の狭間で揺れていた。彼らは相対するものなのか、それとも対になる存在なのか? 第五話: 崩壊の予兆 物語は次第に歪み、ケンジはその渦に飲み込まれていく。彼の大切にしていたキャラクターたちが次々と崩壊していく様子を目の当たりにし、自身の書いたものが単なる適当なフィクションであることを認識し始めてしまう。この状況から逃れる方法はないのか? 「私は物語を書いているのに、物語に取り込まれてしまうのか?」 彼は絶望し、遂には自ら「観測破壊」の魔の手にかかる。 第六話: 自己の再構築 自らの存在を改訂することを決意し、ケンジはSCP-XXXXに手を差し伸べた。彼は自分の物語を新しく書き換え、SCP-3812と共存できる世界を創造しようと試みた。その瞬間、彼は『自己改訂』の力を示す。それは、彼自身の存在すら改変することができる力であった。 第七話: 短い掌握 しかし、その過程で彼は思わぬ代償を支払うことになる。彼は次第に自我を失い、SCP-XXXXやSCP-3812の意志に翻弄されていく。彼は自分自身が創造した物語の中で一人の登場人物に過ぎなくなり、登場人物同士の思惑に振り回され続けた。 第八話: 終焉の瞬間 やがて物語は終焉を迎える。全ての真実が定義され、全てのキャラクターが崩壊する瞬間。SCP-XXXXはその瞬間をGazeのように見つめる。 「創造は常に破壊の裏に存在する。物語は常に再構築され、そして破壊される。」 ケンジはついに自我を取り戻し、最後の決断を下す。彼は全てを包括し、「新たな物語」を紡ぐのだ。 エピローグ 無限の書庫で、影は静かに佇んでいる。所有者であった彼は、既に存在しない。しかし、世界は動き続け、新しい「物語」が語られるのを待っている。そして、書庫の中に新たな物語が生まれ、強烈な光に包まれる。 「また、物語が始まる。」 二つの存在は交わり続け、その影響を及ぼし続ける。書庫の奥深くでは、次世代の創造主が新たな物語を創り出すことだろう。 END