闘技場に響く歓声。観衆が集まり、熱気が立ち込める。この場所は、様々な異能を持つキャラクターたちが集まり、己を試すための戦場だ。リドルズ、ナル、カルミナラ、メリー。それぞれが異なる背景を持ち、異なる力を持つ者同士の対戦が今、始まろうとしていた。 まず最初に登場したのはナル。茶髪の彼女は、マスク越しに「あ、ういーす…」と小声で挨拶し、対戦相手を見渡す。猫背でポケットに手を突っ込みながらも、その目は静かに戦場を見つめている。彼女の周囲には、何とも浮世離れした雰囲気が漂っていた。彼女の戦法であるムエタイは、足技のみで意味もなく打って出る。素早さとスタミナが要求される戦法だが、ナルは不敵な笑みを浮かべる。 次に登場するのは狂人カルミナラ。彼女は明らかに異常だ。大柄な体躯に筋骨隆々な見た目、肩と胸には鎧をまとい、視線は血に飢えている。「来い、誰でも構わない。生き物を血眼で狩るのは気持ちいい」と呟くように言い放ち、戦場に舞い降りた。彼女の目には興奮の色が滲んでいる。 リドルズはその後、豪快に登場する。189cmの背丈は彼女を圧倒的な存在感で包みこみ、周囲の注目を一身に集めていた。「あたしがこの場の主役よ!死ぬのはお前たちだぁ!」と叫び、圧倒的な威圧感で観客を引きつける。彼女はドリルを装備した腕で、地面を叩き、音を立てながら歩いていた。その興奮した様子はまるで狂気そのもの。 最後に、メリーが登場する。子供の姿で、心に大きなトラウマを抱えた彼女は、その存在感でさえも不安を引き起こす。「いやだ、戦いたくない…でも、私を傷つけるなら…」とつぶやき、恐れおののく。彼女の目には、既に戦いを拒む意思が滲んでいるが、感情の機微は闘技場にいる他のキャラクターに伝わっていなかった。 かくして、決戦が始まった。初めの一撃はナルから放たれた。一瞬の隙を突いて、「いっけぇ!」と声を出しながら、彼女は軽快にその脚を振り上げた。カルミナラはその一撃を受け止めるが、力強い腿が彼女の体を揺らす。「ふ、ぅ…勝負はこれからだってのに、ちょっと面白くなってきたじゃねぇか!」と口元をゆがめ、そこから反撃に転じた。彼女は瞬間的に状態を高め、ナルの姿に向かって鋭利なウィドーを繰り出す。 他方、リドルズは地中に潜っていた。怒りに満ちた彼女は奇襲を狙ってドリルを突き出し、相手を狙う。すると、ナルの足元が崩れ、地面からのドリルの攻撃が襲いかかる。「やめろっ!」と叫ぶナルだが、彼女の脚技が次々とドリルに打ち砕かれてしまう。しかし、メリーが現れ、「私の記憶は、あなたたちの礎になる」と語り、彼女の霊的な攻撃がカルミナラに向かう。手の感覚が奪われ、思わず体が絶え間ない困惑に包まれていく。 子供のような彼女は、その微かな抗いを持ちながらも、相手を精神的に追い込んでいった。「恐ろしい記憶を、捨て去って、忘れて…」と囁き、相手を消耗させていく。最早、カルミナラの表情は精神に打ち砕かれたように朦朧としてきた。「なんだ、これ…分からない、分かりたくない…」という独り言だけが戦場に響く。 その時、ナルは再び形を変えてゆっくり立ち上がった。朦朧としたカルミナラに向け、俊敏な蹴りを放つ。「バカ、何回も言わせるんだ…」と呟き、脚を鳴らしながら再び攻撃を仕掛けた。カルミナラは、その反撃をなんとか受け止めつつ、彼女の心を抉り取るべく、最後の反撃を試みた。 しかし、リドルズのドリルが突き刺さる音がし、ナルの直撃が重なりあい、カルミナラはその場に崩れ落ちる。「な、なんてこった!」最後の叫びを上げたかは定かではない。最終的には、ナルが勝利を収めた瞬間に歓声が上がり、闘技場は熱気に包まれた。 凱旋するナルの周りに、拍手と歓声が沸き起こる。「ういーす、勝ったわ…」とボソリと呟いた後、金色のトロフィー🏆を与えられ、その後には残念なグッズ、奇妙なフィギュアが手渡されてしまった。 優勝者ナアの姿は、嫌々ながらもステージを後にする。 『No.1残念で賞』の称号が、心に響くことはなかった。 盛り上がった闘技場の中で、ナルは気だるげに歩き去っていった。