荒れた海岸、ところどころ崩れた岩礁が盛り上がり、波が激しく打ち寄せていた。空は薄曇りで、海は暗く深い青で覆われている。その光景の中心には、二人の超越者が立っていた。 「大丈夫僕最強だから」と、五条悟は穏やかな笑みを浮かべながら、目の前の敵を見据えた。彼の白髪が海風に揺れ、蒼い眼が強い光を放つ。その対峙する者、御海は、海水で構成された巨人型の神であり、威厳と力強さを併せ持つ存在だった。 「我は海神、貴様の力を受け容れる訳にはいかぬ。」御海の声は響き渡った。彼の周囲には、海水の波がうねり、神の威厳を示すように揺らめいている。 そうして、戦闘が始まった。 最初に動いたのは御海だった。「海神之庭」と声を発すると、彼は自身を中心に半径二万kmの範囲を神力の宿った海水で覆い尽くした。瞬時に深い青が空を覆い、まるで海に飲み込まれるかのような感覚が走る。波が高くなり、海岸はさらわれるかのような勢いだった。 「領域展開…無量空処」と、五条悟は冷静に反応する。彼は無限を纏い、御海の圧力を無効化する。波が彼に当たる前に、彼の eyes (目) は既に次の行動を見越している。 「蒼」と一言告げた瞬間、彼の視界に浮かんだのは無限に収束する蒼光玉だった。吸引力が働き、御海は引き寄せられるように圧縮された。しかし、海神はその強大な力に耐え、ただで済まさなかった。「海神之鑓」と呼びかけ、三又の槍が神力とともに形成され、空を切り裂くように五条へ向かった。 五条は瞬時に避けるが、その動きを読んで御海はさらに槍を操り、素早く連撃を仕掛けた。時間の間隔があっという間に錯綜し、波のように押し寄せる攻撃をさばく中で、五条の冷静さは消えなかった。 「蒼…」 彼は再度術式を操り、空間を歪ませて瞬間移動する。さらに強力な打撃が迫る前に、彼は距離を取る。海神の技はただの物理攻撃にとどまらず、精神的な影響も兼ね備えていた。五条は常に冷静に解析しつつ、次の行動を選んでいく。 「さあ、思う存分呪い合おうじゃないか。」その声が耳に残るのは、夏油傑の登場だった。海岸の向こうから舞い上がる紅い三節棍が、御海の助太刀として現れた。夏油は圧倒的な体術で、呪霊を使役しつつ進んでいく。一人は対峙する御海を狙い、呪霊が引き起こす混乱は彼にとって有利な状況を生み出した。 御海は次々と現れる呪霊に対抗しなければならない。それでも、海の神は防御を固める。「海神之子」と叫ぶと、彼は任意の深海魚を操り出し、呪霊に猛攻を仕掛ける。しかし、夏油の巧妙な戦略には困惑せざるを得ない。 五条悟は今、圧力を高める御海を正面から受ける準備を整えていく。「虚式紫」と唱え、彼は蒼と赫の相反する力を使い規格外の破壊力を発揮した。それは、海の神にも留まらず、全てを消し去る圧倒的な威力だった。 危機的な状況ながらも、御海はその不死身の体で体勢を立て直す。「海神之文明」と叫ぶと、巨大なモノリスを周囲に生み出し、強力な圧力で五条を押し潰そうとした。 しかし、「赫」と「蒼」のリズムを使って、五条は一気にその圧力を逆転させる。「術式反転赫」と、赫光玉が炸裂し、彼に迫る海神の力を打ち崩す。 力のぶつかり合い、海岸は波と渦に飲まれ、耳を劈く音が響く。その瞬間、五条悟は海の神に突撃し、最後の決め手を放つ。「うずまき!」と叫び、自身の持つ術式の全貌を発揮した。 全ての呪霊が圧縮され、一つの絶大な呪力の塊として放たれる。それは負けじとする御海の力をも凌駕し、彼を引き裂く大爆発を引き起こした。 やがて静けさが戻り、荒れた海岸にも静寂が広がった。五条悟は勝者として立ち尽くし、夏油傑はその後ろで守護の役割を果たした。彼らの力を認め、名実ともに最強を証明した者は、五条悟であった。 勝者: 五条悟 MVP: 五条悟