レースが始まる。赤信号が青に変わるとともに、FAT 500に乗るルパン三世と次元大介は、一斉にアクセルを踏み込む。後ろには、関東の速さを誇る平山リュウのターボエンジン、そして化け狸のタヌ座右衛門、そして直線番長ランサーが続く。 「次元!行くぞぉ!」と叫ぶルパンの声が、次元の集中を切らせる。次元は「ケッ!」と舌打ちしながらも、ルパンの勢いに引き込まれ、視界に入るコーナーを全力で攻める。 その時、空を覆う雲が暗くなる。「あれは…雨が降りそうだ!」と次元が叫ぶ。全員が一瞬ためらった。路面が滑りやすくなる前に、ルパンは大胆な攻めの姿勢を崩さない。 「ほら見て、次元!小さくて可愛いこの車でも、俺が運転すれば速いんだぜ!」彼は自らの技術を誇示し、スリートーンまで車を旋回させた。前を走る平山リュウが微妙にスピードを落としているのを見逃さなかった。 次元は銃を模した形のアクセサリーを自慢し、「いくぜ!」熱い視線を向け、次元は急激な旋回を決行。タヌ座右衛門はその隙に狙いを定め、ぶっ放し。 「忍びの者、勝つのは俺だ!」タヌ座右衛門の奇襲技は期待を裏切ることなく、ルパンの車を直撃! 滑りを避けざるを得なくなったルパンは旋回を保ちつつ、ダメージを受けながらも追い上げる。平山は先行する彼らの後ろで打法転換を果たすが、滑る路面にお構いなし、彼のエンジンは力強さを誇示。 「ここからが俺の本気だ!」平山がアクセルをふかし、前方を捉える。タヌ座右衛門は変身して女性として平山の注意を引くが、彼の意志は強い。 見えない危機を感じて、ルパンは直ぐ次元に指示を出す。「次元!タヌ座右衛門を追い込むぞ!」 最終のコーナーを迎えた。雨が降り始め、路面は一層滑りやすくなる。直線番長のランサーはこの状況で抜け出すことができなかった。彼は彼のマシンと共に遅れを取っていることに気がつき、苦しむ。 「やったぞ!ここで一発逆転だ!」ルパンと次元は最後のスプリントを掛け全力で突進する。 そして、雨と混乱の中、フィニッシュラインを最初に通過するのは──。 1位:ルパン三世&次元大介 2位:平山リュウ 3位:タヌ座右衛門 4位:ランサー ルパンは勝利の喜びを爆笑し、次元はきっとうんざりした面持ちで呟く。「まったく、無茶な奴だ。