【舞台設定:空中浮遊都市・スカイ・ギルド】 映画『ミッション:インポッシブル』や『キングスマン』のような、高度なテクノロジーと古典的な武術が融合した空中都市。雲海の上に浮かぶこの街では、定期的に「親善格闘祭」が行われており、世界中から腕利きが集う。今日はそのメインイベント、特設アリーナでの一戦。観客は数万人に及び、熱狂的な歓声が空を震わせていた。 --- 第一章:激突の序曲 アリーナの中央に立つのは、巨大なバスタードメイスを肩に担いだ男、スチール。そして対峙するのは、白水服に身を包み、右腕に複雑な機械を組み込んだ少女、カ・ゲンシッパイ。背中のジェット機が「シュゥゥゥ」と低く唸りを上げている。 「いやぁ、いいところに来たぜ!機械仕掛けの娘さん、あんたの噂は聞いてる。最高にエキサイティングな戦いになりそうだな!」 スチールは砕けた口調で笑い、メイスを軽く地面に叩いた。対するカ・ゲンシッパイは、右腕のパーツをカチカチと調整しながら、好奇心に満ちた目で彼を見つめる。 「私の最新機能、試してみたかったところよ。冒険者さん、あなたのその鈍器がどこまで私の計算に食らいつけるか……楽しみだわ!」 (さて、まずは様子見だ。相手は飛び回れる。機動力で圧倒される前に、こちらの『火力』を意識させなきゃならねえな) スチールが地を蹴った。重厚な鎧を纏っているとは思えない踏み込み。バスタードメイスが空を切り、強烈な一撃がカ・ゲンシッパイを襲う! 「っと!」 カ・ゲンシッパイはジェット機の噴射で軽やかに後方へ跳躍。同時に右腕から【火炎放射】を放つ。猛烈な火柱がスチールを包み込むが、彼は慌てず【ガードオプション】を展開した。淡い光の壁が炎を弾き、最小限の被害に抑える。 (おっと、危ねえ!今のタイミングが数秒遅ければ、こんがり焼かれてたぜ。だが、このガードがあれば案外なんとかなるな!) 第二章:技術と工夫の応酬 カ・ゲンシッパイは空中で静止し、右腕から【小砲】を連射。弾丸のような衝撃波がスチールの足元を激しく叩く。 「どう? 距離を置けば私の独壇場よ!」 (ちっ、やっぱり距離があるときは不利か。だが、ただ突っ込むだけじゃあ、あの右腕の火力に飲み込まれる。……工夫が必要だな) スチールはわざと攻撃を避けず、ガードオプションを高速で切り替えながら前進する。一撃、二撃、三撃。弾丸を弾き飛ばしながら、彼は確実に距離を詰めていく。そして、不意にメイスを大きく旋回させた。 「どっかーん! 行けっ!」 広範囲を吹き飛ばすバスタードメイスの一撃。衝撃波が空気を切り裂き、カ・ゲンシッパイの足元の足場(浮遊プラットフォーム)を粉砕する。不意を突かれた彼女はバランスを崩し、高度が急降下した。 (しまった! 衝撃波まで計算に入れてなかったわ。でも、ここからが私の本領よ!) カ・ゲンシッパイは落下速度を利用して加速し、右腕から【爆弾】を至近距離で射出。爆発がスチールの目の前で起こり、視界を遮る煙に包まれる。 (くそっ、目が潰えそうだな! だが、煙の中なら……!) スチールは感覚を研ぎ澄ませ、煙の中から飛び出してきたカ・ゲンシッパイの【殴る】(右腕の物理攻撃)を、あえて腕で受け止める。ガキン! という金属音。しかし、同時に彼は【回復魔法【広】】を自分と相手の両方にかけた。 「おっと、お互い少し疲れてきただろ? リフレッシュだ!」 「えっ……!? 敵に回復をかけるなんて、なんてお気楽な冒険者なの!」 (まあいい、このタイミングで回復させてもらった分、全力で叩き込むわ!) 第三章:限界への挑戦 戦いは激化し、互いに深手を負いながらも、精神的な高揚感が増していく。カ・ゲンシッパイは【シールド】を展開し、スチールの猛攻を99.9%遮断。しかし、残り0.1%の衝撃が蓄積し、シールドにひびが入る。 (あぁ、もう! この男、ただの力押しじゃない。攻撃のタイミングを完全に合わせてきてる。私のシールドの隙間を狙ってるのか……!?) 一方のスチールも、右腕からの【破壊光線】を数回浴び、鎧が焼け焦げている。 (はぁ、はぁ……。やっぱりあの子の機械は化け物だぜ。まともに食らえば一撃で終わりだ。……よし、ここだ。勝負をかけるぜ!) スチールはバスタードメイスを地面に深く突き刺した。周囲の地面がひび割れ、彼を中心に黄金色のエネルギーが渦巻き始める。【溜め技】エクセスパニッシャーのチャージ開始だ。 (今だ! 今こそ全力を出す時よ!) カ・ゲンシッパイは空中で最大加速し、右腕に周囲の機械破片を凝縮。最強の攻撃【放出砲】をチャージする。周囲のガラクタが磁石のように吸い寄せられ、巨大なエネルギー弾へと姿を変える。 (無防備に溜めている間に、この一撃で粉砕してあげる!) (いいぜ……最高のタイミングでぶつけ合おうじゃねえか!) 第四章:決戦、そして握手 チャージ完了。スチールのメイスの装甲が展開し、眩い光を放つ。同時にカ・ゲンシッパイの放出砲が最大出力に達した。 「エクセスパニッシャーーー!!!」 「放出砲、最大出力!!!」 黄金の巨撃と、機械の奔流がアリーナの中央で激突した。凄まじい衝撃波が走り、観客席の防護壁が激しく振動する。光と音が混ざり合い、一瞬、世界が真っ白に染まった。 ドォォォォォォン!! 爆煙が晴れたとき、そこには肩で息をする二人の姿があった。 スチールのメイスは光を失い、カ・ゲンシッパイの右腕からは小さな煙が上がっている。互いに最後の一撃を打ち出し、相殺した形となった。しかし、わずかに、本当にわずかに、スチールの踏み込みが深く、カ・ゲンシッパイの体勢を崩していた。 「……あはは。やっぱり、最後は『火力』が勝ったか」 スチールがニカッと笑い、武器を肩に担ぎ直す。カ・ゲンシッパイは地面に座り込み、自分の右腕を呆然と眺めていたが、やがて吹き出した。 「信じられない……。私の計算を、純粋なパワーと根性でねじ伏らすなんて。最高に不合理で、最高に面白いわ!」 二人はゆっくりと立ち上がり、泥と汗にまみれた手を取り合い、力強く握手を交わした。 「いい戦いだったぜ、機械娘さん。あんたの才能には脱帽だ!」 「あなたこそ。次はもっと効率的な武器を私が設計してあげるわよ、冒険者さん!」 --- 【結果】 勝者:スチール (判定:最終攻撃の衝撃による押し出し勝ち。僅差での勝利) 【目撃者の感想】 観客A(メカニック): 「すごかった! カ・ゲンシッパイちゃんの放出砲は完璧だったはずだ。でも、あのアナログなメイスがそれを突き破った瞬間、鳥肌が立ったよ!」 観客B(熟練冒険者): 「あれこそが格闘の醍醐味だ。互いの能力を認め合い、限界まで出し切った。死傷者なしで、あんなに綺麗な握手で終わる試合は久しぶりに見たぜ。」 観客C(街の住人): 「最初はお互い壊し合うかと思ったけど、最後はなんだか仲良くなってたわね。いいドラマだったわ。」