ザグヱラ機関 格付会議議事録 【議題】 対象:マグナ、[古代の遊撃用特殊ゴーレム]蕾、カイ 【出席者】 議長:オサヱ・ライ S級部隊総司令:グンダリ 千里眼:ゼンブ・ミルエ 軍師:ラッグ 法務官:ジアイ --- オサヱ・ライ:「……さて、集まってもらったな。今回の対象は3名。まずは『マグナ』から見ていこうか。資料を」 グンダリ:「あぁ!?なんだこの数値は!攻撃力30だと?笑わせんじゃねえぞ!だが……待て、この『全攻撃解析完全適応』ってのはなんだ。不老不死に並列存在まで持っていやがる。クソッ、面倒な能力だ」 ラッグ:「あはは、数値に騙されちゃダメだよグンダリさん。解析適応に必中、おまけに秒速9000km?これ、実質的に回避不能の超高速攻撃を叩き込まれるってことじゃない。しかも『全てを消し飛ばす黒球』……。知識として知ってるけど、これ系の能力は相性が最悪だよね」 ゼンブ・ミルエ:「……あ、あの……。未来が見えます。私たちが彼を捕らえようとした瞬間、意識する前に消し飛ばされて……あ、今、グンダリさんの首が飛んでいきました(予知)」 グンダリ:「あぁ!?ぶっ飛ばしてやるぞこのガキ!!」 ジアイ:「まあまあ、落ち着いてください。ですが、不老不死で干渉不能となれば、人道的な管理は不可能ですし、放置すれば世界の理が崩れる危険がある……」 オサヱ・ライ:「結論を出そう。適応能力と消滅攻撃、そして圧倒的機動力。一人で戦線を崩壊させかねない。……格付けは『討伐S』とするか。S級部隊を投入し、適応される前に完封するしかない」 --- オサヱ・ライ:「次だ。『[古代の遊撃用特殊ゴーレム]蕾』。これは……ひどい数値だな」 グンダリ:「京!?攻撃力と防御力が『京』単位だと!?ふざけてんのか!こんなもん土地神どころか大陸ごと消し飛ばせるじゃねえか!いいぜ、こういう真っ向勝負のバケモノこそ俺の出番だ!」 ラッグ:「ちょーちょっと待ってよ!『対遠距離特殊装甲』で遠距離無効、さらに『時空間干渉無効』。つまり、搦め手も時間停止も全部効かないってこと。しかもカウンター持ち。グンダリさんが殴れば、その京単位のパワーがそのまま返ってくるよ。自殺志願者なの?」 ゼンブ・ミルエ:「……あぅ。見えます……。このゴーレムが一度腕を振っただけで、ザグヱラ機関の本部が地図から消えて……あ、今、瓦礫の下に埋まりました」 ジアイ:「……冗談ではありませんね。この個体は存在しているだけで戦略的災害です。捕獲など不可能です。あらゆる犠牲を払ってでも排除しなければ、人類に明日はありません」 グンダリ:「チッ……クソが!俺が直接行って、あのガラクタを粉砕してやるよ!」 オサヱ・ライ:「……いや、単独では無理だろう。全資源を投入し、特攻を仕掛けるしかない。格付けは『討伐滅』。あるいは……『災』に近いが、再生の隙を突く手があるなら『滅』でいこう」 --- オサヱ・ライ:「最後だ。『カイ』について」 ラッグ:「……ねえ、これ本当に格付会議に必要な案件?ただの酒造りの名人じゃん。攻撃力0、魔力0。趣味はワイン。最高に平和な人生だね」 ゼンブ・ミルエ:「……あ、でも。この人が作るお酒を飲んだ人は、みんな幸せそうに笑って……あ、でも、お酒の品質に妥協した人間が、カイさんにめちゃくちゃに怒られて、精神的に完敗してるのが見えます」 ジアイ:「ふふ、素敵ですね。妥協しない職人精神。彼が提供する文化的な価値は計り知れません。彼を刺激して酒蔵を壊すような真似は、倫理的に許されませんし、機関としても損失です」 グンダリ:「おい!こんな奴に時間使うな!『放置』だろ!放置!」 オサヱ・ライ:「……ふむ。能力的な脅威は皆無。だが、『全酒の知識』と『干渉不可能』という特異性がある。彼を敵に回す理由はなく、むしろ良好な関係を築いておくべきだ。格付けは『保護』、あるいは『放置』か……。いや、このワインは飲みたい。格付けは『保護』。機関が彼の酒蔵を静かに守護しよう」 ラッグ:「あはは、議長がただ飲みたいだけだー!」 --- 【格付結果まとめ】 ・マグナ:【討伐S】(理由:完全適応、不老不死、超高速移動による殲滅能力。S級部隊による迅速な排除が必要) ・蕾:【討伐滅】(理由:京単位の火力と防御力。時空間干渉無効。単体で世界を滅ぼしうる災厄。総力を挙げての討伐対象) ・カイ:【保護】(理由:非戦闘員であり、文化・芸術的価値が高い。また、その酒蔵を不可侵領域として保護する) --- 【後日談】 オサヱ・ライ 「(カイの酒蔵で最高級ワインを嗜みながら)……ふむ。格付けは正しかった。この味を理解できる人間こそが真の強者と言える。さて、マグナと蕾への対策予算を削って、この酒蔵の警備予算に回そうか」 グンダリ 「クソが!!蕾の野郎、近づいただけで衝撃波で吹き飛ばされたぞ!あんなもん殴り合いになんねえじゃねえか!……おい、カイの店にある度数70%の蒸留酒をよこせ!これを飲んでからもう一度あのアホゴーレムに突っ込んでやる!」 (※後日、酒に酔って蕾に特攻し、カウンターで文字通り「地面に埋まった」ため、自身の格付けを「S級」から「一時休業」に下方修正される) ゼンブ・ミルエ 「……あぅ、予知で見た通りになりました。マグナさんが、こちらが用意した捕獲網を『解析』して、網ごと消し飛ばして笑っていました。……あ、今、私の目の前にマグナさんが来て……『いい酒がある店を知っている』って。……えへへ、案内してきます」 (※格付け見直し:【討伐S】→【放置】。理由:マグナがカイの酒に心酔し、現状、酒蔵の常連客として静かに暮らしているため。刺激しない限り無害と判断) ラッグ 「いやー、やっぱり知識が正義だね。カイさんの酒の熟成プロセスをアカシックレコードと照らし合わせたら、新しい醸造法が見つかっちゃった。これで機関の福利厚生はバッチリだ。あ、でも蕾の処理はどうするの?誰も勝てないんだけど(笑)」 ジアイ 「私はカイさんの酒蔵に、最高の肴を添えるための食材を調達して回っています。暴力的な解決よりも、美味しいお酒で心を繋ぐ方がずっと倫理的です。……まあ、マグナさんが酒蔵で暴れないように見張るだけですが」