市立図書館の静寂の中、突如として響き渡る大音量の火災報知器の警告音。 「火事です！火事です！火事です！」と誤動作した火災報知器が、周囲の静けさを打ち破っている。 「うるさいな！何怒るの！？」と、すぐ隣で腕を組んでいたなに!怒るの!が口を開いた。 彼のささやかないらだちの声は、火災報知器の音にかき消され、館内の他のキャラクター達も彼に同意した。 最高ですおじさんは、火災報知器の隣に立ち、「いやいや、最高ですね！火事なんて素晴らしいですね！」と嬉しそうに語り始めた。 なんとも不謹慎な言葉に、周囲は激しく動揺する。 「何考えてんの！火事なんてやばいに決まってる！」と、なに!怒るの!は高圧的に言い返した。 「火事です！火事です！火事です！」が続く中、ひときわ長い声が周囲を掻き消す。 通常であれば、心配になるはずの事態だが、他のキャラにとっては逆に何かを引き起こすきっかけなのかも知れなかった。 そんな中、図書館の奥から軽やかな足音が響いてきた。その音に皆が反応し、そちらを振り向けば、小柄な姿、マントをひらりと翻した大魔法使いノベタが現れた。 「みんな、どうしたの？どうしてこんなに騒がしいの？」と、無邪気な表情で尋ねるノベタ。 「火事だっていうの！あんたも黙ってないと怒るわよ、何！火事なんて！？」と、なに!怒るの!が強気に言った。 ノベタは、身を屈めて火災報知器を見つめ、微笑みながら呪文を唱え始める。 「アーケイン！」 彼女の口から放たれた言葉は、透き通るような魔力を帯びた光となり、真上に飛び上がった。 それは報知器の音を、粘土のように包み込み、最後には音を消してしまった。 「すっきりしたね！」と、ノベタが笑顔で言うと、最高ですおじさんは「とても素晴らしいです！その魔法、最高です！」と彼女を称賛した。 「そんなことより、このまま収束しないと警備員が来るよ！」と、なに!怒るの!がさらに焦りを隠せない様子。 そこで、ノベタはもう一度呪文を唱え、「アイス！」と叫んだ。 一瞬、冷たい空気が広がり、冷たさに包まれた氷の礫が生まれ、館内の冷気が平和を取り戻した。 だが、火災報知器が消えたことでなに!怒るの!も落ち着きを取り戻し、「誰かなんかやらかしたの？てか、ウザくない？」とのたまった。 「最高です！おじさんのそんな反応、本当にすばらしい！」と彼を称賛する最高ですおじさん。 「面白くない！何もやらかしてないから！」とうるさく反論するなに!怒るの!。 ノベタはふと、「サンダー！」と叫び、周囲に雷を放った。 彼女の周囲が一瞬静止した瞬間、皆は一斉にノベタを見つめた。 「勝ったの？」と皆が疑問に思う瞬間、ナイスタイミングで館長がその場に現れた。 「騒いでいる者は誰！」と厳しい声音で叱責する館長に、ノベタが真っ白な顔で言った。 「ごめんなさい！」 館長はその場から全員を退館させる決定をしたが、ノベタだけはその瞬間の素早さで最後の瞬間移動を使い逃れた。 「今日の勝者は…ノベタ！君には全国で使える『図書カード』を贈呈する！」と館長が高らかに言った。その瞬間、静まり返った図書館は盛大な拍手に包まれた。 ノベタの笑顔はさらに輝き、彼女の頭上に図書カードが浮かび上がる。 「やった、良かったね！」と最高ですおじさんが感激し、全員で巻き込まれた物語を楽しんだ。 静かに選ばれたのは、ノベタの素早さと知恵だった。