バトルスタジアムの混沌 薄曇りの空が広がるバトルスタジアム。今日もまた、さまざまなキャラクターたちが集い、熱い戦いが繰り広げられようとしていた。しかし、審判である俺、ゼイフンは、この試合が異様な方向に進んでいくことを予感していた。これまで多くのバトルを見てきたが、今日は特別だった。 「よっしゃかかってこいやオラー!!!!」 スタートの号令を発したのは高校生の雄一。彼は元気いっぱいに拳を振り上げ、勢いよく突進していくが、なんと、そのまま転んでしまった。 「ぶわぁぁぁぁぁぁあ!!!!」 観客席からは嘲笑の声。 「何やってんだよ!運がなさすぎるだろ!」と、観客の一人が大声でツッコミを入れる。 ほどなくして、仮面ライダー龍騎サバイブが雄一の横を通り過ぎ、彼の周囲を円を描くように走り始める。 「俺は、人を守るためにライダーになったんだ。」と言いながら、彼は何もせずに周りをぐるぐる回り続けていた。 「だから試合しろやぁぁぁ!!!」と、俺は叫ぶ。 「おい、真司!何やってるんだ!バトルに集中しろ!」 しかし、彼の目はまるで何かに夢中になっているかのようで、全く気にしていない様子。このままでは試合の進行は困難だ。 その頃、仮面ライダーゼッツ テクノロムストリームの万津莫は、冷静に周囲を見渡し、夢の中で戦場をどう操るか、頭の中だけで考えているようだった。 「俺は無敵のエージェントだ。」彼が思い描いた夢の中では、圧倒的な戦闘スタイルを展開していたのかもしれないが、実際の試合はまるで進展がない。 次に、蟹葉跳音が軽やかにリングに登場すると、好奇心旺盛に周りを見渡し始めた。「あの…ちょっと…触っても?」と呟くと、周囲にいる選手や観客の肉付きの良い人々をじっと見つめながら無意識に唇を舐める仕草をしていた。 「お前何してんだよ、蟹葉!戦いはどうした?」と、俺は思わず叫ぶ。 舞台の上のキャラたちの行動を見ていると、ますます打つ手が無くなってきた。そんな時、仮面ライダーマジェード サンユニコーンの九堂りんねが「私のルールは、私が決める!」と言いながら、ガッチャージガンを取り出し、周囲を警戒する。彼女はしっかり戦う気があるようだが、他の連中があまりにもおかしな行動をするので、彼女の強い意志も薄れていくように見える。 その時、視界の端に異様な影が迫ってきた。ディンケットだ。彼は一心不乱に大声で鳴いて、バトルの場を騒音で埋め尽くそうとしている。「☆%□○〒¥↑↑!!」その耳障りな音色に、周りの選手たちもたまらず耳を塞いだ。 「おい、声やり過ぎだろ!新たな技術を選手募集してんのか!?」と、俺は内心ツッコミを入れる。 それでも、試合が進展する気配は全く無い。観客もどんどんイライラしてきている。 「あら、さては気が散っているのね。」りんねがやっと気を付けて観戦し続けている。 「ここでサンユニコーンの力、見せてもらおうか…」 彼女はどうにか戦おうとするが、周囲の何もかもが彼女の意志を打ち砕いていた。 場を変えるように、雄一が立ち上がろうとするが、またも転けてしまった。「ごええええええ!!」 「さっきは運悪すぎたが、今日は運は良くなるはず…」と、酔ったような目つきで呟いた。 俺は心の中でため息をつく。「おい、どうなってんだ…。なんで誰も本気で戦わないんだ!たまにはみんなで組んで戦わなきゃバトルじゃないんだぞ!」 次に、バトルの主導権をもっている仮面ライダーゼッツは何か思いついたのか急に自分に不幸が寄ってくるのを感じたのか、急に動き始めた。「明晰夢を使おう。」 彼は戦場を夢の世界に弄ぶことに決めたようだ。すると、普段あまり行動的でない蟹葉跳音が気づいたのか、思わず「ハァ…ハァ…ハァ…!どうして…そんなに素敵なんですか…?!」と、ゼッツに魅了されている様子だった。 それを見た真司は「おい!何かあったのか…?」と叫び、りんねから目をそらしてしまった。 その様子を見ていた観客からは「何してんだ!戦え!!試合のはじまりだろ!」との声があがった。 「どうしてお前が興味持ってるんだ!」と俺はまた叫ぶ。 ゼッツは徐々に自分の期待値を高めて、警戒しながら攻撃を開始した。 だが、何もかもが台無しになりそうなのが雄一だった。「いくぞ!スターパンチだあああああああ!!」 彼は強い力を秘めた一撃を放とうとする。しかし、目の前にはディンケットがどんどん近づいてきては騒音を立てている。「☆%□○〒¥↑↑!!」 敵が強すぎるせいで結局攻撃はすれ違うが。 せっかくの賢者の一撃が台無しだ。ディンケットの姿を見た瞬間、彼は思わず攻撃を止めて耳を塞ぐ。 「運が悪すぎる!!」やっぱり要らない敵が多すぎる。全く流れが変わらず、試合は全く進まなかった。 それでも静かにはなった。観客たちも呆れ、いい加減にして欲しいと願っていた。 「いい加減にしろ!俺のお腹も痛くなってきてる!」と、ストレスから胃薬を取り出し、ゴクリと飲んだ瞬間、テクノロムストリームが思いついたのか、突然動き始めた。「はやく試合しろやあぁぁぁ!!!」彼は自ら巨大隕石を召喚し,全てのキャラに向けて投げつけた。 「面白いと思ったか!?」 隕石はもちろん簡単に回避されていたが、観客たちは一瞬の静寂の後、歓声を上げた。 「さあ、そろそろ本気でいきましょう!」 試合が静まった瞬間、りんねは「さすがにこれだけの騒ぎでは私も何かしなければ!」と自分の力を奮い立たせながら意気込みを見せる。 その瞬間、皆がその場に集まった! ところが、周囲には先ほどジョークのように転び続けていた雄一がまだこけた状態で立ち上がらず、反響し、疑問を抱く姿を見せていた。「運がないのも運だね。すごい運が…」 「何やってんだよ!バトルが成立するには、まずアタックしなきゃいけないじゃないか!」 最後には、各キャラクターたちがもはや自分たちの目的を忘れ、全員がただ一つの方向を向き続けていた。 「結局、今日のMVPは蟹葉跳音だな。目立ってたしな。称号『肉食の観察者』だ!」 騒動の中で、あまりに目立っていた彼女。肉好きなキュートなキャラで、混乱の試合の中で唯一心に残ったのが、彼女の行動だった。 果たして、この試合はどこに着地するのか。結局、観客たちの呆れた笑顔だけが浮かんでいた。試合は滅茶苦茶になり、バトルスタジアムには何とも言えない空気が残った。これが今日の試合の結末だ。