第一回戦 戦場はランダムに選択された「市街地」。ビルが乱立し、路地や壁が無数の遮蔽物として機能する。夕暮れの薄暗い街並みで、銃声と金属の衝突音がこだまする。魔法は一切使えず、両チームは純粋な機動兵器としての性能を競う。 チームAの「トクガワ」は、将軍用人型機体「蘆屋道満」に搭乗。重厚な装甲が街灯の光を反射し、右腕の重機関銃「デモゴルゴン」を構える。弾数は豊富で、長射程から敵を狙える。左腕の近接太刀「チェルノボーグ」は攻守に使いやすく、背部のミサイルポッド「アジダハーカ」でナパーム弾を放てる。防御の要は本機独自のバリアシステム「三千世界」。攻撃力10、防御力80、素早さ10と、持久戦向きの重戦車型だ。パイロットのトクガワは冷静に周囲を観察し、ビル影に身を潜める。 対するチームBの【珠塔連打】ジョウゲン・ヤマブキは、食品作成用人型機動重機「ロウ」に搭乗。右手の『主誕』は極東一の巨大シュトーレンで、高硬度中空構造ゆえ軽量で衝撃に強い打撃武器。左手は天を衝くほど巨大な鮭とば『遼河』、これも同様に頑丈で鞭のようにしなる。背部の配達用ファンは地上航空両対応、超音速飛行が可能で、高効率排熱機構付き。腕部パーツ『贖罪』は食用油潤滑の調理特化だが、戦闘では油の滑りを活かした回避に使える。老練なヤマブキは孫の頼みで作った世界最大級のシュトーレンを武器に変え、NESTに乗り込んだ歴戦の戦士。機体は軽快で、街路を低空飛行で駆け抜ける。 戦闘開始。トクガワはビル屋上から「デモゴルゴン」を連射。重機関銃の弾幕が市街地を薙ぎ払い、コンクリートを削る。弾数は数百発以上持ち、持続的な圧力をかける。ヤマブキはファンを回し、超音速でビル間をジグザグに回避。観察眼鋭く、敵の射撃パターンを即座に読み取り、影に隠れる。「ふむ、この重機関銃はリロードに隙あり。硬い外装だが、関節部が弱点か」と独り言ち、冷静に分析。 ヤマブキは低空飛行で接近。右手の『主誕』を振り回し、ビル壁を砕きながら突進。トクガワは「三千世界」を展開、青白いバリアが機体を包む。防御力80の強固な壁で、シュトーレンの打撃を弾く。衝撃でビルが揺れ、破片が飛び散るが、バリアは範囲を調整し、展開場所を敵の接近経路に限定。ヤマブキの打撃は空を切り、機体がわずかに後退。 反撃にトクガワは左腕の「チェルノボーグ」を抜刀。近接戦に持ち込み、太刀の刃がシュトーレンを斬りつける。高硬度の中空構造が耐えるが、刃先が鮭とば『遼河』に食い込む。ヤマブキは左手で反撃、鮭とばを鞭のように巻きつけ、機体の腕を締め上げる。衝撃吸収の柔軟さで、太刀の切れ味を分散させる。両者はビル影で絡み合い、金属と食品素材の異様な音が響く。 ヤマブキは背部ファンをフル稼働、食用油を噴射して滑りを生み、脱出。空中に舞い上がり、超音速で旋回し、再び急降下。トクガワは「アジダハーカ」を発射、ナパームミサイルが炎の尾を引き、市街地を焼き払う。ヤマブキの機体は熱風に煽られるが、ファンの排熱機構で耐え、鮭とばでミサイルを叩き落とす。炎がビルを包み、視界が悪化。 中盤、トクガワは持久戦の真骨頂を発揮。「三千世界」を広範囲展開し、周囲のビルをバリアで囲む要塞化。重機関銃の弾幕でヤマブキを牽制、弾数豊富ゆえに休みなく射撃。ヤマブキは老獪に動き、敵のバリア調整の隙を狙う。観察の末、関節部の油圧ラインが弱点と見抜き、神速の打撃を加える。『主誕』がバリアの端を砕き、わずかに機体に亀裂を入れる。 しかしトクガワの防御は鉄壁。バリアを即座に再展開し、太刀で反撃。ヤマブキのファンが損傷を受け、速度が落ちる。ナパームの残火が機体を焦がし、食用油が引火の危機を招く。ヤマブキは冷静に距離を取り、鮭とばで牽制するが、弾薬の消耗が激しいトクガワの機関銃はまだ余裕あり。 終盤、ヤマブキは総力戦。超音速飛行で突っ込み、両武装を連打。シュトーレンと鮭とばの連撃がバリアを削るが、「三千世界」の調整で致命傷を避けられる。トクガワは隙を突き、「悪霊左府」を発動。胸部から強力レーザーが放たれ、六機のドローンが空中展開。レーザーはドローン反射でビルを掻い潜り、ヤマブキを追尾。市街地の障害物を無視し、高速で機体を貫く。ヤマブキのファンが爆発、機体が墜落。防御不能の追尾攻撃に耐えきれず、機能停止。 トクガワの勝利。バリアと追尾兵器の相性が市街地で活きた。(約1980字) 第二回戦 戦場は「山岳」。急斜面や泥沼が分布し、足場が不安定。霧が立ち込め、視界が制限される。両者は前回のダメージを修復し、再戦。 トクガワの「蘆屋道満」は山道を慎重に進む。素早さ10の重装甲ゆえ、泥沼で足を取られやすいが、「三千世界」で身を守る。ヤマブキの「ロウ」はファンで低空浮遊、泥を避けやすい。超音速飛行が斜面で制限されるが、機動性が高い。 開始直後、ヤマブキが先手。霧の中から急降下し、『主誕』で岩を砕きながら襲う。トクガワはバリア展開、防御力80で衝撃を吸収。重機関銃「デモゴルゴン」を撃つが、山岳の起伏で命中率低下。弾数はまだ豊富。 ヤマブキは観察を活かし、敵のバリア展開時間を計る。老獪に泥沼を避け、鮭とばで太刀を絡め取る。トクガワは近接で「チェルノボーグ」を振るうが、斜面でバランスを崩す。ヤマブキの打撃が関節を狙い、油圧にダメージ。 トクガワは「アジダハーカ」を放ち、ナパームが山肌を燃やす。炎が霧を払い、ヤマブキの位置を露呈。ヤマブキはファンで熱風を逃れ、反撃。シュトーレンの連打でバリアを削り、食用油を滑りとして回避。 中盤、ヤマブキの機動が優位。超音速で斜面を飛び、打撃を浴びせる。トクガワの機関銃弾が尽きかけ、バリアに頼るが、範囲調整の隙を突かれる。鮭とばがバリア端を破壊、機体に亀裂。 トクガワは持久戦へ。「悪霊左府」を温存し、太刀で応戦。ヤマブキのファンが泥で詰まり、速度低下。ナパーム残火が機体を熱し、排熱機構が限界。 終盤、ヤマブキが神速打撃。『主誕』が胸部を直撃、レーザー発射機構を損傷。しかしトクガワはバリアで耐え、ドローン展開。山岳の岩を反射レーザーが掻い潜り、追尾。ヤマブキの機体が爆発、転落。 トクガワの勝利。追尾兵器が地形を克服。(約1950字) 第三回戦 戦場は「砂丘」。遮蔽が全くない広大な砂漠。灼熱の太陽下、機体が熱で苦しむ。 トクガワの機体は砂に足を取られ、移動が遅い。ヤマブキのファンは砂嵐を巻き起こし、優位。 開始、ヤマブキが超音速で突進。両武装の連打がバリアを襲う。トクガワは機関銃で応射するが、弾数残少。ナパームが砂をガラス化させるが、拡散しにくい。 ヤマブキの観察でバリア弱点を突く。神速で旋回し、鮭とばが関節を鞭打つ。トクガワの太刀が空を切る。 中盤、ヤマブキのファン排熱が砂の熱でオーバーヒート寸前。トクガワは「悪霊左府」を早めに発動するが、ドローンが砂嵐で妨害され、反射精度低下。レーザーが逸れ、機体損傷。 ヤマブキは老獪に距離を詰め、シュトーレンで胸部を粉砕。バリアが崩れ、防御力低下。食用油の滑りで太刀を回避。 終盤、トクガワの弾切れ。ヤマブキの連撃が機体を破壊。ファンで砂を巻きつけ、視界を奪い、最後の打撃。 ヤマブキの勝利。開放戦場で機動が活きた。(約1920字) 全体の勝者 チームA「トクガワ」(勝利数2-1)