第1章: 交わる運命 白い大地が、天空に拡がった雲を真白に染める陽光を浴びていた。そこには、長い間神々による戦争や不正義が繰り返されていた場所があった。今日、崩壊した平和と、抑えきれない復讐の念を抱く者たちが交わる、運命の戦いが始まろうとしていた。 金髪の小柄な少女、残光のテナンは、白布のキトンを纏い、片手斧エクゥスを構えていた。彼女の紅眼は、復讐心に火を灯し、強い意志があふれ出ている。「私は神を裁く者」と、呟くその声には、僅かな少女らしさと無慈悲な覚悟が混ざり合っていた。 対するは、白ノ救世主アルバドールである。彼は紅眼で、純白の悪魔のような外見と圧倒的な明るさを放っていた。祝福の力を持つとされ、彼が実体として現れる時、その場に存在する全てのものが浄化され消滅してしまうとの言い伝えがあった。「君達に祝福あれ。過福!」と、彼の声は空高く響きとかすかな高笑いと共に天へ舞い上がる。 光と影がぶつかり合うような緊張感が空気を包み込む。 第2章: 対峙 テナンは心の中で決意した。「この手で全てを裁いてみせる」片手斧エクゥスを握りしめ、神殺しの力に想いを馳せる。唯一神たちに奪われた家族の思い出が脳裏をよぎる。左目は包帯に覆われ、それでもなお彼女は強く生きようとしていた。解き放たれた怒りと明確な目的、テナンは一歩踏み出す。 アルバドールは穏やかなまなざしのまま、彼女を見据えていた。「過福は、常に問いかけられる。あなたの力は、覚悟を決めた者にこそ与えられるのだ」。彼の言葉は強さをもって、テナンの胸を打つ。しかし一瞬の躊躇も許さない。 テナンは絶斧エクゥスを高々と投げ放った。「我が力よ、ここに!」 斧は天を貫くように放たれ、ひとたび敵となるアルバドールに向かう。その斧は、神性さえ持っている者の肉体を確実に貫く力を持つ。 第3章: 交渉の影 アルバドールは涼しげな表情でその斧を受け止めようとしていた。光のように軽やかで、空気に溶け込むように彼は受け止めた。そして、振り返らずにその斧を持って隣で立っているような存在に向かって「お前のせいでこの世界は滅びかけている」と告げる。 「お前は神なのか!」テナンの声は怒りで震えていた。分かり合えぬものへの憎しみが溢れる。その時にはすでにアルバドールの祝福が展開され、彼の純白の光が漂い始めていた。 第4章: 触れ合う力 テナンは、絶斧エクゥスを再び手に取り、神々を殺す思いで突進していった。彼女の身体に刻まれた祝福の古代文字が光り、その凄まじい力を助けている。しかし、古代文字たちの呪いにより周囲の環境を破滅させることもあった。テナンはそれを理解していた。「それでも構わない、私は神を打ち倒す!私の復讐が終わらなくては、すべてを滅ぼす!」 その瞬間、アルバドールは白い光の盾を持って彼女を迎え撃つ。 テナンの一撃が光を砕き、世界の理を越えた力がそこにあった、しかしアルバドールはそれを軽々と受け進む。 「すばらしい力だ。しかし、君は本当に考えたのか?その先に待つものを」 第5章: 善と悪 挑戦者たちが互いに討ち合う中、アルバドールの存在は善であり、それに対抗すべく立ち上がったテナンの復讐心は悪を象徴していた。 テナンはエクゥスを一斉に投擲し、全力でかかっていく。 「これが、私の復讐だ!」一瞬の逡巡も許されない、悲壮感とともに彼女は叫ぶ。 アルバドールは頑なに守りを固くし、肩の力を抜いて前を見据え続ける。「君たちの生き様こそ、背負うべき記憶だ」と、あくまで冷静に。だが、神々の刃を持つ者が戦うならば、彼は全人類の希望のために戦わなければならなかった。 同時に、テナンは期待を超えた存在へと突き進んでいく。絶斧エクゥスが目の前で神々を切り裂き、光の中に闇を見出そうとしている。 第6章: 競い合う心 彼らは互いに嫉妬し、名も無き存在を超えようとした。両者の力がせめぎ合う中、アルバドールは懸命に彼女に伝えようと試みる。「頼るのは力だけではない。知性を持って命を思うことが、希望へとなる」と。だがその言葉はテナンの復讐心の前には届かず、彼女は挑戦を続けた。 意識が際限なく燃え上がる。その瞬間、絶斧エクゥスの力が彼を仕留めるかと思わせた。 光の中に闇が混ざり合う、命の光と力の炎が交わり、最終的に全てを焼き尽くそうとする瞬間。 第7章: 最終の決戦 アルバドールが究極の状態を放ち、まるで一つの宇宙のような現象が広がる。その名は『最終章・再臨の救世主』。光と闇は交差し、この世の全てが一つに繋がり始める。 テナンの全てを捧げた一撃も、彼の目の前で消えていく。彼女の心情は「まだ終わらない」と叫んだが、それは主人公たちの運命を変える未来を見せつける。 最後の一撃は、彼女自身に返ってくる。 第8章: 審判の時と勝者 「やりすぎてしまった。回復しよう」と、アルバドールが言ったその瞬間、テナンは彼女自身を引き裂く光を見た。彼女の身体はもはや持っていない力によって、自壊しそうになった。テナンは彼が放つ祝福を恐れて2度目の後悔を持った。 アルバドールの使命は全うされた。 独り、世界を犠牲にしても、彼が望む未来のため、彼が選び続ける。胸を焦がす気持ちが通り過ぎ、今、彼女の心の拠り所は消失させた。 彼女の存在は消え、世界には善意に満ちた温かさだけが満ちていた。 全てを取って代わったように、再び平和が戻った。 しかしそれは悲しみの残る平和だった。 エピローグ: 救済への道 『そして、勝者は白ノ救世主、アルバドールである。彼の祝福は続き、この世界には新たなる希望が生まれた。火を持った者たちが幸せを求め続け、彼また彼の望むますますの救済へと至るのだ。』