シーコロシアムの喧騒が静まり返り、闘技場にて対峙する二人の格闘家がいた。片方は《前人未到》ボルス。その姿は不敵だが、凛々しい刀を携え、冷徹な目がタツノを見据えていた。もう片方のタツノは、タツノオトシゴの顔と尾を持つ人間で、物静かだがその内には凄みを秘めている。彼は167cm、59kgの体型からは想像できないほどの硬い体表を持つ。肩の力を抜き、仲間たちの声に耳を傾けているが、敵を見据えるその目は鋭い。 「やるしかないな…」タツノが低音で呟く。 「私が先に試させてもらおう」ボルスが刀を引き抜き、周囲に型を崩さず立ち、威嚇のように刀を振るう。 戦闘の合図とともに、ボルスは《業の斬撃》を繰り出した。血痕が付着した刀が瞬時にタツノの近くにワープし、タツノの右肩を斬りつけたい。タツノはその動きを瞬時に測り、足の遅さを逆に活かして受け身の体勢に転がり込む。 「何!」ボルスは目を見開く。 タツノは素早く立ち上がり、竜気を練り始める。《竜波》を発動させた。周囲に波動を放つと、ボルスが受けた刀の攻撃が一瞬止まった。これこそ足の遅さが逆に功を奏した瞬間だ。 「すごい硬さ…」ボルスはその驚異に気づいた。 続いてボルスは《心眼冥合》を発動し、次の動きを先読みし、タツノが放った竜波を打ち消そうとした。しかし、タツノはすかさず《竜化》を発動。彼の体型が大きくなり、竜のような姿へ変わっていく。タツノの全体から威厳が立ち上り、激しい雷雨がシーコロシアムを訪れた。 「これぞ真の力だ!」 ボルスは一瞬たじろぐ。タツノの力強い姿に圧倒されつつ、彼はすぐに立ち直る。《全知全権》を駆使し、周囲の情報を整然と頭に入れ込む。ボルスは動きに露出した隙間を見逃さない。 「まだまだ、これからだ!」ボルスは再び刀を振るう。《天眼穿ち》が発動。タツノを急所に狙い、どう浸透しようと試みる。 だが、タツノは《竜波》で瞬時に防御体制を整え、ボルスの攻撃を抑え込んだ。 「できると思ったか!?」タツノは行動にし、竜の形で赤い火球のようなものを形成し、ボルスへ向かって放つ。それが《紫竜渦》へと進化する瞬間、タツノは自らの力で魔法の波を煽り、巨大な竜巻を形成した。 「くそ、まさかここまで来るとは…!」ボルスは驚愕するが、彼は《禁術カタストロフ》を発動すべく、迅速に黒い魔法陣を組み合わせる。 タツノの作り出す竜巻が周囲を直撃し、その土埃がシーコロシアムを覆う。ボルスは冷静さを怠らず、その中にさらなる魔法陣を追加した。しかし、タツノの竜気が全てを絡め取り、圧倒的な圧力を持ってボルスに迫る。 「この世を無に帰す力よ、来たれ!」ボルスの声が響く。《禁術カタストロフ》によって漆黒の泉が出現。しかし、タツノの竜巻がその力にぶつかり、圧倒的な力が両者の間に激突する。 二つの技術が激しくぶつかり合う中、タツノは《奥義:前人未到の千本刀》を最大限に活かす決意をする。 斬撃が絶え間無く放たれ、ボルスの《業の斬撃》が広がる。その間も、タツノは立ち止まることなく、その体を硬く守ることに成功した。 「こいつ…本当に強い…」ボルスは心の隙間を読み取られる。 だが圧倒的な斬撃が彼を取り囲む。 タツノがボルスに喰らわせたダメージがまるで波状に押し寄せ、ボルスはついに膝をついた。 「まだ…負けては…いや、もう無理だ…」 ボルスの刀が地面に落ち、その時、タツノの目の中には確信が宿った。 「これが、私の勝利だ…」タツノの勝利が宣言され、観客の歓声が響く。彼の内なる竜のような存在が轟き、勝者の名を示した、やはりタツノは人間を超えた存在へと一歩ずつ近づいていた。 勝敗: タツノの勝利