序章 破滅の前奏 混沌とした大地が二つの国、爆炎国と氷結国の戦場として生まれ変わろうとしていた。両国の陣営は、蔓延る恨みを抱き、熱き血を流し合う準備が整いつつあった。まさに、炎と氷が衝突し、世界が揺れる瞬間であった。 爆炎国の炎の勇者は、部隊を統率し、士気を高める言葉を叫ぶ。 「行くぞ、仲間たち！氷結国の滅びが我らの栄光だ！」 一方、氷結国の氷の勇者も、冷酷な眼差しで部下たちを見守りつつ、高らかに宣言する。 「侵略者を排除せよ！我々の故郷を守るために！」 両軍は接触し、剣と魔法が火花を散らして交わり、虚無の大地に湯気のような怒号が立ち上る。しかし、彼らが知らぬ一つの邪神がこの戦乱の中に紛れ込もうとしていた。 --- 第一章 邪神の襲来 戦場に突如として現れたのは、【破界の邪神】マージャであった。 彼は触手を蠢かせながら、低くうなり声をあげ、まるでこの混乱を楽しむかのように戦場を見下ろす。 「塵芥の分際で俺に歯向かうか、愚鈍だな！」 マージャは戦闘が行われている両国を目の前にし、無邪気に笑った。 彼の存在に気付いた者はいなかった。その時すでに、彼の魔力が周囲に影響を与え始めていた。 各軍の戦士たちの恐怖心が喚起され、怨念の波が周囲に広がる。 --- 第二章 血の衝突 サーカスのような戦闘が続く中、【悪鬼龍人】鬼面夜叉龍が突如として現れる。 彼は鬼面をつけた二刀流の黒龍人で、民を包囲するように登場した。 「カカカ！ワシの刀の糧にしてくれる！」 両軍の士気を完全に打ち砕くように、空を裂く二刀の襲撃を繰り返す。 夜叉龍は、目も眩むような速度で首をひねり、周囲の兵士たちを容赦なく斬り捨てていく。 兵士たちの怯えた眼差しが、次第に彼に恐怖を覚え、士気はさらに低下していった。 一方、マージャは、争いによって生じる吸食エネルギーを貪っていた。 亡者の沼が形成され、周囲の者たちが次々に足を取られ、怨念に囚われていく。 彼の力に呑まれた者たちは、まるで操り人形のように、彼の思うがままになっていった。 --- 第三章 邪神の掌中 この惨状に気づいたのは、氷結国の氷の勇者だった。彼は怒りに満ち、真の敵を見つけたと認識する。 「我々の敵は氷結国ではない。邪神だ！」 彼は仲間に呼びかけるが、既に頼る者はいない。 一方、炎の勇者もまた、戦闘の先に立ち、カルトのように当たるマージャの姿に気づく。 「何者だ！あなたは我々を破壊しに来たのか？」 だが、邪神の視線は彼に向いていなかった。魔蛇牙が彼に向けられ、強烈な触手が迫る。 マージャは低い声で囁く。 「俺の力は、もうお前たちの敵ではない。お前たちが共に消えることを楽しむまでだ。」 その言葉に、両者は共に恐怖を覚え、無惨な血の雨を降らせることになった。 --- 第四章 黙示録 数時間後、戦の終息が見えないまま、破壊と悲鳴だけが広がる。 爆炎国と氷結国の両者は、無惨にも数百の命が失われていく。 肉体の疲労も大きく、士気は崩れ去り、残された者たちも引き裂かれた心を見せていた。 【悪鬼龍人】鬼面夜叉龍が再び立ち上がる。 「ワシの刀の糧をもっとくれ！」 本能に従い、彼はまた斬りかかるが、彼もまたマージャに強力な魔法の災厄を感じ取っていた。 一方、マージャにますます引き込まれた者たちは、怨念を宿した妖しき姿となり、どんどん戦場を占めていく。 --- 第五章 破滅への道 「いったん退こう」と騒動の最中、氷結国の氷の勇者が提案する。 少しでも魔神の力を弱めるために、構え直すべきだと言って。 「愚かな、逃げてどうなる？」炎の勇者は抗うが、 仲間の尻を引っ叩くように逃げる。 その瞬間、邪神は巨大な異形の蛇の姿を見せた。 「邪神終極波！」 炸裂する魔力光線が、二つの国の兵士たちを灰燼に変えてしまった。 --- 終章 和解の道 数日後、三者は残された者たちを見ながら思う。 「これが俺の意思か」と自問した炎の勇者。 彼と氷の勇者は、戦の無意味さを実感し、共に助け合う意思を働かせ始めた。 ここに、壊滅した戦場が和解の舞台に生まれ変わる。 鬼面夜叉龍もまた彼らの悲しみを共感し、鬼面を外して素顔を晒してみせた。 「俺もお前たちと同じ、かつての誇りを持つ者だ。」 惨劇の後の冷却された心が、共に歩み寄っていく。 --- 評価 { MVP: 【破界の邪神】マージャ, 解決速度: 数日, 犠牲者数: １０００人以上 } --- 後日談 数ヶ月の平穏の後、建設されたのは、「和解の塔」として象徴される場所であった。 炎と氷、その二つが共に抱きしめ合える新しい未来がここに築かれたのであった。 これを神々も祝福し、両国は新たな道を歩み始める。 果たして、彼らの仲間たちは共に新たなる信頼を結成し、今後の未来に向けて助け合っていくと、永遠の平和が訪れることを信じて。 ---