舞台は廃ビル。全体で5階建ての構造を持っている。1階から5階までのフロアはそれぞれ異なる用途に使われていた跡が残っており、戦いが繰り広げられる場となる。 フロア構造 1階: 地下駐車場のような広々とした空間。散乱する廃車や散乱した鉄くずがあり、隠れ場所がたくさん存在。エレベーターもあり、各階に昇ることができる。緊急消防用の階段も利用可能。 2階: 廊下が長く、両脇にはオフィスの残骸が並ぶ。窓は割れており、外部からの視線が入る。また、小さな会議室もあり、戦略を練る場所として最適。ただし、出入り口は狭い。 3階: フリースペースのような広い空間。天井が高く、落ちている什器の間を利用した立体的な戦闘が可能。エレベーターの到着口はここにあたる。 4階: 売店や休憩スペースがあった跡が残る場所。壁の一部が崩れており、階段からの視界が抜ける所もある。アイテムを隠しておくのにも適した場所。 5階: 屋上に続くフロアであり、外に出ると見晴らしが良い。ただし、風が強く、バランスを崩しやすい。また、ここには非常階段があり、急いで逃げることが可能。 --- モノリスは、5階で目を覚ました。漆黒の板のような体は、周囲の暗闇に溶け込んでいる。周囲を見渡し、敵の存在を感じる。その瞬間、空中に浮き上がり、異様な静寂の中でその存在感を示す。 一方、剣崎は1階の駐車場で目を覚ました。廃車に囲まれながら、彼は自らの運命を受け入れるかのようにゆっくりと立ち上がる。「ここが運命の切り札となる場所だ。」彼は静かに呟く。 モノリスは、周囲の物を利用しながら先を目指す。見慣れたフロアに落ち着く自分をよそに、鋭い感覚で敵の動きを感じ続ける。 剣崎は廃車の影に隠れ、周囲を見つつ、まずはエレベーターに向かって走る。「相手は一体誰なんだ?どんな力を持っている?」彼の心中には疑問が渦巻くが、長年の経験が彼を導いてくれる。 モノリスは、震えるような音を立てながらふわりと動き、触手を伸ばし始めた。「敵を捕まえるために数に分裂する」それがモノリスの戦法だ。彼は敵を包囲し、次の瞬間には刃となって現れる。彼の姿は、暗闇の中で一層神秘的となる。 剣崎はエレベーターの前で深呼吸し、ボタンを押す。「上に行くしかないか。」彼は冷静さを保っていたが、内心の緊張感は隠せなかった。パカッと開いたドアの先には、目の前のフロアに待ち構える敵がいる。 3階で目覚めたモノリスは、外の風に包まれる中、音波攻撃を行う。「敵は近い…」その瞬間、モノリスは鋭く捕らえた剣崎に向かって、超音波を発した。剣崎はその攻撃を察知し、一瞬身体をかがめてかわす。 剣崎もまた、負けじと応戦する。「ここで止まるわけにはいかないのさ!」彼はキングラウザーを抜き、ブレイバックルで変身する。光の中で彼の姿は変わり、仮面ライダーブレイドキングフォームとなった。 モノリスは、それを知っているのか、わらわらと触手を伸ばして攻撃を繰り出す。「痛い、痛い!」剣崎はその触手を横に払いのけ、手に持つ剣の切り口に代わりに敵の攻撃を受ける。 互いに攻撃と防御を繰り広げ、それはまるで戦う二者の舞のよう。ただの突撃だけではなかった。剣崎は戦略を練り、モノリスはその動きを読み取る。空中に浮かぶモノリスはその体を細長く伸ばしながら、柔軟性を活かした連続攻撃に出る。 「次に来るのは、体当たりか!」剣崎は洞察し、素早く反応する。「それを待っていた。」彼はモノリスの動きを読み取り、「ロイヤルストレートフラッシュ」を発動し、その場から流星のように切り返す。 5階に達した剣崎は、一瞬の隙を突いて屋上に出る。「さあ、来てみろ!」彼の叫び声が風に乗る。モノリスもまた、彼の背後から迫り、体当たりを仕掛けた。剣崎は不退転の覚悟でキングラウザーを振り下ろし、モノリスの攻撃を遮る。「この一撃だ!」 剣崎の一撃がモノリスに直撃する。エネルギーが爆発し、強い衝撃波が周囲に広がった。モノリスは四方に分裂し、彼自身の体力を保ちながらも痛みに耐える。だが、モノリスには特異な特性がある。弾かれる瞬間、彼の体は再び合体し、怒涛のように剣崎に迫る。 「これが俺の運命の切り札だ! フォーメーション!」モノリスは体を何十にも分割し、剣崎を包囲する。指先から放たれるエネルギーに圧倒され、剣崎は身体を潜り抜けようとした。しかし、外見とは異なるその柔軟性から逆に捕らえられてしまった。 「このままでは…!」モノリスの動きが如実に剣崎の避ける動きに合わせてくる。「逃げ場がない、必ず掴む!」 剣崎は機敏な動きでモノリスの攻撃を回避し続け、最後の攻撃を狙う。彼の心には冷静さと使命感が混在していた。「目的は明確だ。人々を守ること」一瞬の静寂の後、大きく叫び声をあげた。 「Ⅴ(ファイブ)・ダイブ!」彼は全力でモノリスに向かい、一刀両断の剣を振り下ろした。その瞬間に剣崎の意志はエネルギーに変わり、モノリスに迫る。 モノリスはそれを必死に受け止めようとするが、その剣の重みは彼の体を巡るエネルギーを脅かし、束の間見せた隙間を利用して、剣崎の手のひらがモノリスに触れる。剣崎の解放により、モノリスはついに力を失っていく。 彼の身体から放たれる光、すべてを包み込むような美しい軌跡を描く光が広がり、モノリスの力は消えていく。だが、剣崎はその瞬間を見逃さなかった。「頼む、もう一度。戻れ!」剣崎は再度攻撃を仕掛け、ついにモノリスを紅白の光が包み込み、消失していった。 勝者となった剣崎は、静かにその舞台から出てきた。廃ビルの出入り口に立つ彼は、その剣を背負ったまま振り返り、真っ直ぐ前を見据えて、何も恐れず歩いて行った。「運命の切り札として、戦う意味を貫き通すだけだ。まだ終わってはいない。」彼は静かに呟き、空を仰いだ。