狂犬の魔剣士と白い悪魔の交換戦 ① 神の気まぐれな武器交換 荒涼とした戦場に、突如として神の声が響き渡った。空が裂け、光の渦が四人の戦士たちを包み込む。そこには、狂犬の魔剣士リアラ・スカイファング、巨大ロボットガンダム、戦場成金のユキチ、そして驚異的なサードアイの力を持つジャイアントゴマーがいた。 「ふむ、退屈な戦いだな。汝らの武器をランダムに交換してやろう。己の力ではなく、他者の力で勝負せよ!」 神の言葉とともに、不可思議な力が働き始めた。リアラの腰に佩く魔剣グランが、ビームサーベルの形状に変わり、ガンダムの武装が次々と入れ替わる。ユキチの懐から溢れんばかりの紙幣が、第三の目の輝きを宿した額飾りに変わり、ゴマーの手から放たれていたエネルギー弾の源が、黄金の船の模型にすり替わる。 交換は一瞬で完了した。戦士たちは戸惑いの表情を浮かべ、互いの手に渡された異物を見つめた。神の笑い声が遠ざかり、戦いの幕が切って落とされた。 ② 交換された武器とそれぞれの反応 リアラ・スカイファングは、腰に差されたビーム・サーベルを見つめ、目を輝かせた。元はガンダムの近接武器で、刀身が高威力のビームを形成するものだ。柄は白と赤のカラーリングで、軽量ながらも強力な出力を持つ。 「ははっ! これが新しいおもちゃか! ビーム・サーベルだって? よし、狂犬の牙に変えてやるぜ!」 彼女は興奮気味にサーベルを抜き、試しに振ってみる。ビームの刃が青白く光り、空気を焦がす。戦闘狂のリアラは即座に気に入った様子で、ニヤリと笑う。 一方、ガンダムは動かず、胸部のコックピットが空虚に開いている。だが、その武装は完全に置き換わっていた。頭部の60mmバルカンは魔剣グランに変わり、ビーム・ライフルはユキチの紙幣の束に、ガンダム・シールドはゴマーの第三の目の額飾りに、ビーム・サーベルはリアラに奪われていた。ガンダム自体は搭乗者なしでは動けないが、誰かが乗り込めば、これらの異物で戦うことになる。 ユキチは、額に貼り付けられた第三の目の額飾りを触り、糸目を細めた。黒と赤の輝きを放つこの額飾りは、ゴマーの超能力の源。額に装着すると、第三の目が開き、エネルギー弾や浮遊能力、再生力を与える。 「ふむ、私の資産がこんなものに変わるとは……。しかし、合理的に考えれば、これは新たな投資の機会だ。第三の目、か。胡散臭いが、試してみる価値はあるな。」 彼は冷静に額飾りを調整し、第三の目を試しに開く。軽い浮遊感が体を包み、ユキチの表情にわずかな驚きが浮かぶが、すぐに紳士的な微笑みに戻る。 ジャイアントゴマーは、手に握られた黄金の船の模型を睨みつけた。これはユキチの[金船]の召喚具。不格好な模型を振ると、巨大な黄金の不沈艦が現れるが、制御不能で味方をも巻き込む。 「貴様、神め! 私の第三の目を奪い、こんな玩具を渡すとは……。だが、私の力は無限だ。この船ごときで、私を止めるなど不可能!」 ゴマーは笑い顔を歪め、模型を投げ捨てようとするが、神の呪縛で手放せない。苛立ちを抑え、代わりに模型を握りしめ、超巨大な体躯で威嚇する。 最後に、魔剣グランはガンダムの頭部バルカン砲の位置に固定されていた。喋る剣として、常識人らしい苦労がにじむ。 (おいおい、俺がバルカン砲? こんな機械の部品にされて、投げられる心配もないけど……これでどう戦えってんだよ?) ③ 慣れない武器に苦労する戦いの始まり 戦場は荒野。リアラが最初に動いた。彼女はユキチに向かって突進し、ビーム・サーベルを抜く。 「おい、糸目の成金野郎! お前の渾名は『金ピカの欲ボケ』だ! さあ、かかってこいよ!」 ユキチは額の第三の目を光らせ、超能力で体を浮かべて回避する。慣れない浮遊に体勢を崩し、地面に尻餅をつく。 「くっ、私の資産が恋しい……この目は便利だが、制御が難しいな。」 リアラのサーベルが地面を斬り裂き、爆風を起こす。彼女はビームの熱に苦しみながらも、サーベルを回転させて連撃を浴びせる。元々剣士のセンスで、ビームを牙のように扱い、噛みつくような攻撃を繰り出すが、出力調整に失敗し、自分の腕を軽く焦がす。 「ちっ、熱いぜこれ! でも、ワクワクするねぇ!」 そこへ、ゴマーが割り込む。巨大な体でリアラを踏み潰そうとするが、手の模型を握りしめ、誤って[金船]を召喚してしまう。黄金の巨艦が現れ、ゴマーの足元を押しつぶし、彼自身が転倒。 「ぐわっ! この船、制御不能とは……貴様ら、笑うな!」 ガンダムはまだ動かず、傍観者のように佇む。だが、ユキチが機体に目を付け、第三の目でガンダムを浮かせ、コックピットに飛び乗る。搭乗者を得たガンダムが動き出し、頭部のグラン(バルカン砲)が発射される。 (わーっ、止めてくれ! 俺を弾丸みたいに撃ち出すなよ!) グランの抗議を無視し、ユキチはガンダムを操縦。だが、第三の目が暴走し、ガンダムの動きが不安定になる。 ④ 個性を活かした激戦、最後の一人まで 戦いは混沌を極めた。リアラはビーム・サーベルを「狂犬の牙」として使い、サーベルのビームを伸ばして遠距離噛みつき攻撃に変える。彼女の戦闘狂ぶりが逆境を呼び、サーベルの出力が自然に上がり、周囲の岩を溶かす大破壊を起こす。 「ははは! 熱い熱い、最高だぜ! おい、白い悪魔の残骸! お前の渾名は『鉄の臆病者』だ! 出てこいよ!」 ユキチはガンダムに乗り、第三の目を活かして「投資」のように能力を貸し借りする戦法を取る。目を光らせ、ゴマーのパンチを浮かせて反射させる。合理的に、目を「資産」として使い、敵の攻撃を吸収して自分の機動力を高める。 「ふむ、この目は私の経営センスにぴったりだ。敵の力を借りて、利益を生む……どうだ、明るくなったろう!」 ゴマーは[金船]を「第三の目」の延長として扱い、船を浮遊させて超能力のように操ろうとするが、制御不能で自滅寸前。苛立ち、無限進化の力で体を巨大化し、船を盾にパンチを叩き込む。元ネタの絶望感を活かし、船の黄金を「再生の源」として傷を癒す。 「貴様ら、私の力は無限! この船ごときで、私を倒せぬ!」 グランはガンダムの頭部から、ユキチの命令で連射される。 (リアラ、俺をこんな風に使ってんじゃねえ! 投げろ、投げてくれよ! ……って、冗談だよ、止めてくれ!) リアラの挑発にユキチが応じ、ガンダムがビーム・ライフル(紙幣束)で攻撃。紙幣が炎に変わり、ガンダムの腕から噴射されるが、出力不足でリアラに届かず。リアラは逆境でパワーアップ、サーベルを投擲しガンダムの肩を斬る。 ゴマーが船でガンダムを押しつぶそうとするが、ユキチの第三の目が船を浮かせて跳ね返す。ゴマーのパンチがガンダムを直撃、機体が損傷。ユキチは夢泡沫のような目を活かし、ゴマーの能力を一時上げて自滅させる。 「これが私の切り札だ!」 ゴマーの力が暴走し、船が爆発。ゴマーは再生するが、リアラのサーベル連撃で額を斬られ、第三の目なしの弱体化で敗北。ゴマーは遥か彼方に吹き飛ばされ、消える。 次にユキチのガンダムがリアラに迫る。リアラはサーベルを牙のように振り回し、ガンダムの脚を溶かす。逆境で彼女の攻撃規模が拡大、荒野全体を焦土に。 「ワクワクするねぇ! もっと来いよ、成金!」 (リアラ、熱くなりすぎだぞ! 俺の抗議も聞け!) ユキチは目をフル活用、ガンダムを浮遊させて回避するが、紙幣攻撃が尽き、機体が墜落。リアラの最終突撃でコックピットが破壊され、ユキチは脱出を余儀なくされ、サーベルの一閃で倒れる。 ガンダムは搭乗者なしで停止。リアラが最後の一人として立つ。 ⑤ 勝者の締め 息を荒げ、ビーム・サーベルを地面に突き立て、リアラは大笑いした。戦場は焦土と化し、彼女の目には満足の炎が宿る。 「ははは! 最高の戦いだったぜ! みんな、いいおもちゃをくれてありがとうよ。次はもっと強い奴らと交換戦だな! ワクワクが止まらねぇ!」 グランがため息混じりに呟く。 (はあ……またかよ。俺の苦労は尽きねえな。)