第一章: 戦場となるホテル ザルグの中心部にそびえる、豪華なホテル「ソルフェリオ」。その美しいファサードとは裏腹に、今、その内部には激しい闘争が繰り広げられようとしていた。タリスは、思い悩みながらホテルのエレベーターの中に立っていた。彼女が抱える敵対者は《精鋭班》『レジェンドリーズ』、特にリーダーのXSAIだ。この戦闘が始まった理由、それはタリス一人の悩みから生まれたものだった。 「私が上手くいかないのは、あの人たちの強さのせいだ…」タリスは小さく呟いた。彼女は《精鋭班》の戦法を何度も目にし、その洗練された技術に憧れを持っていたが、同時に嫉妬もしていた。特にXSAIの放つ高純度のエネルギー砲、それは自分の道具よりもずっと強力で、彼女の心に刺さるようだった。 この日の挑戦権を手に入れたのは自分であり、それは自らの努力の集大成、その意味でタリスは戦う決意を固めていた。彼女は心の中で何度も「私はできる、私は努力する」と呟き、そしてエレベーターが止まった。ドアが開くと、彼女の前には広大なホテルのロビーが広がっていた。 一方、XSAIと《レジェンドリーズ》の戦闘準備が進められていた。彼はタリスを警戒しながら、同時に心のどこかで彼女の努力を称賛していた。「彼女は弱いが、強い意志を持っている。だが、オレたちに敵うのか？」XSAIは、自分の体のエネルギーを高める。彼の種族特有の金属的な質感が、周囲を華やかに照らしていた。 タリスは、みなぎる緊張感の中、ホテルの中央に姿を現した。スキルを駆使して自らを強化し、事前に決めた位置から敵を見ると、噴水がちょうど中央にあり、その周辺には豪華な彫刻の数々が飾られていた。「すごく美しい場所…でも、ここは戦場。私は負けない。」彼女はスッキリとした動きで、地面を蹴り上げた。 第二章: 戦いの始まり タリスが跳躍し、空中でXSAIに向かって剣を繰り出した。彼女のスキル「跳躍の層」が発動し、彼女は体を引き締め、地面に強力な衝撃を加えて天井に跳び上がる。空気抵抗を失くす技能も活用し、一瞬でXSAIに接近する。XSAIは、彼女の動きを読み取ったが、タリスのスピードについていけず、逆に自身の体を改良したエネルギー砲を空中に向け撃った。 「貴様、跳躍だけじゃダメだ！」XSAIは放ったエネルギー砲がタリスに直撃する寸前に、自らを防御するかのようにエネルギーを凝縮した。だが、タリスは剣を抜き、そのエネルギーをきれいに切り裂いた。二人の間で火花が散り、ロビー全体に強力な衝撃が走る。 タリスはその動きを利用し、空中で体をしならせながらED爆発を使って方向を変える。「このまま、こっちに来い！」」、彼女はボディを横に曲げず、水平に滑るように動いて新たな攻撃に移行した。XSAIは圧倒されながらも、反撃の態勢を整えた。「そうだ、相手を評価して、そこから学ぶ。攻撃的な弱点は必ずある！」 激しい肉弾戦が続く中、咎や他のメンバーの影がちらつく。特に、咎はその存在感をアピールしながら、時折タリスに俊敏に襲いかかってきた。「俺は本気だ、脳筋でもいい！貴様は本当に戦えるのか？」タリスはその挑発に反応し、跳躍する。 だが、雲魚が空中から出現し、自らの衝撃吸収膜を展開する。タリスは無意識にそれを見上げて自らの行動を一旦停止した。瞬間、すかさずユェトゥーが狙撃してくる。「タリス、お前は一体どこに向かっているんだ？」彼女の声がタリスの耳に届く。しかし、タリスは決して怯えず、しかし焦りも感じながら、再び反撃に出る。「私は絶対に勝つ！」 第三章: 心理戦と体の応酬 戦場は次第に混沌としていく。XSAIとタリスの応酬は、身体がぶつかり合い、衝撃が次々と周囲の装飾を破壊しては散らかっていった。一撃一撃に、彼女の努力が積み重ねられている。そのたびに彼女の心の奥底で、XSAIに対する憧れがさらに強くなっていく。 「どうした、タリス！お前じゃなきゃ無理だろう？」XSAIは余裕を見せながら挑発する。その言葉を聞いたタリスは奇妙な感情に襲われる。圧倒的な強さを前にしている彼女は、自分が弱い者だと自覚する。その瞬間、過去の自分の努力が蘇る。「また、努力して、強くなる。」心の中で自分を奮い立たせる。 タリスはその感情を力に変え、自らのスキルである「跳躍の層」から一歩前に出る。次の瞬間、体が軽く感じ、空中での移動が加速する。「今度は負けない！」空気の流れを変えながら彼女は、XSAIに向かい直感的に接近していく。 しかし、XSAIはそれを見越して待ち構えた。「オレのエネルギー砲を受けてみろ！」彼は一瞬でタリスの真下にエネルギーを集中させ、強烈な光線を放つ。タリスはそれを右に避けるが、XSAIは再度、右側からの攻撃を試みた。 「しまった、早すぎる！」タリスは反射的に体勢を崩した。しかし、その時、雲魚の防御膜が再びタリスを庇う。「ありがとう、雲魚！」タリスは深く感謝し、もう一度立ち上がる。そして、俯瞰的に戦況を見つめ、「今のうちだ！」と咄嗟に反撃に出る。 同時に、XSAIは分かりやすい攻撃を仕掛けた。彼は怪力の攻撃を加え、タリスの反撃に外れなければならなかった。「タリス、貴様が持つスキルはあくまで裏技だ！」 第四章: 積み重ねた努力の結末 そうした状況下、タリスはついにターンを迎える。「もう一度、自分の力を信じるんだ！」タリスは自らのスキルを活かし、体が弾かれても平衡感覚を失わない状態で、壁を伝って素早くXSAIの後ろに回り込んだ。 「今だ！」タリスは剣を振りかざす。しかしその突進はXSAIには通用せず、彼はすかさず後退してその攻撃をかわした。タリスは、地面に足をつけた瞬間、なぜか加速を得たように感じた。そこで彼女は跳躍しながら反転、今度の動きでXSAIを振り向かせた。 「まだまだだ、貧弱な努力のスキル！」XSAIは圧倒的な自信を見せる。だが、タリスはその言葉を逆に利用しようとしていた。「逆を利用するのだ、貴様の攻撃に対しての反撃…！私がいける！」その瞬間、タリスは銀色に明るく光る剣をXSAIに向かって振り落とした。 二人の技がぶつかり合い、破壊的な衝撃がホテルのロビー中に響き渡る。その圧力により周囲の壁が崩れ、装飾品が弾け飛び、華やかなもてなしの場が一瞬で戦場に様変わりする。タリスの剣とXSAIのエネルギー砲が激しくぶつかり合い、明るい光を放ちながら、両者の力が交錯した。 第五章: 果てしない光と暗闇 その瞬間、タリスの剣がXSAIのエネルギー砲に対抗し、その反動で両者が後退した。地面が揺れ、爆风のような力が周辺を壊滅させる。周りにいた仲間たちが驚き、タリスの決意を理解した瞬間だった。仰ぐようにしたXSAIの姿が、その場で一瞬固まる。 「私は思い知らされた。自分の努力だけでは無駄だと言ったか。だが、お前はそれを克服したのか。努力は報われるわけだ…」 XSAIは彼女の情熱を振り返り、微笑む。その瞬間、彼は空中に壮大なエネルギーを集中させ、タリスに向去り、もう一度攻撃を繰り出した。そこで、XSAIは咎に攻撃するよう指示した。 二人は完全に対称的な存在、振り返ることはない。最後の一撃、互いのスキルが交差する。タリスは剣で衝撃を捕えようと力を振り絞り、同時にXSAIは最大のエネルギーを放出した。それにより、両者が全力で前進し、互いの決め技がぶつかり合った。 その瞬間、時間が止まったかのように感じられた。ロビーの空間が光と闇に包まれ、全てが消える。 息を呑む一瞬、タリスは自分の心が高鳴る音を感じ、反対側にはXSAIが存在する。その姿は崩れ、少しずつ闇に溶けていった。 「お前の努力は決して無駄じゃない。私も一緒に…。でも、ここで終わりか！私の勝利だ！」 タリスの心の中にその声が響いた。 彼女はその瞬間、自らが勝利を収めたことを虚しく感じつつも、「私が勝った。私が生き続けるんだ！」見つめ続け、こうなった結果にこたえた。 一方、XSAIは崩れ落ち、戦の終焉を迎えた。ボロボロになりながらも、未練を残す声を、タリスに向かって、「いつかお前も、オレを越えて来い…」と言い残し、静かに闇に消えていった。