(アリーナに鳴り響く大歓声!空を埋め尽くす魔法のホログラムと、地響きのような拍手。その中心で、マイクを握りしめて飛び跳ねる一人の少女がいた!) 「ずぅええええ!皆さんこんにちはー!実況魔法少女サケビでーす!今日は最高のバトルが揃いましたどぅわあああああ!超個性的な面々がこの白熱のアリーナに集結!それでは早速、戦士たちの意気込みを聞いていきましょう!!」 (サケビが猛スピードで一人ひとりに突撃する!) サケビ:「まずは現代の銃器使い!ベルさん!意気込みをどうぞー!」 ベル:「……あはは、緊張しますね。でも、全力で挑ませてもらいます。よろしくお願いします」 サケビ:「お次は……ええ!?恐竜!?Tレックスさん!どうぞー!」 ジャーマン・スープ・Tレックス:「ふむ。本来なら自宅で濃厚なカルフックスを啜っていたいところですが……。せっかくの機会ですし、紳士的に、かつダイナミックに舞いましょう。終わったら皆でスープを飲みませんか?」 サケビ:「食欲旺盛ー!そして高台から冷徹な視線を送るスナイパー!エルシウムさん!」 エルシウム:「…………(静かに銃身をチェックし、小さく頷く)。……理想郷の記録に、この戦いを刻むだけ」 サケビ:「クール!最後は……あ、喋れない方ですね!流罪ちゃん!今の気持ちをジェスチャーでー!」 流罪ちゃん:(ふわりと微笑み、姉妹剣を交差させてから、指で大きな円を描き、最後に「おねがい」するように手を合わせる) サケビ:「なるほど!『みんなで楽しく、でも本気でやりましょう』ってことですねー!よし、準備はいいかー!!」 「「「「どぅわああああああああ!!!試合開始ーーーーー!!!」」」」 (ゴォォォォン!!と鐘が鳴り響いた瞬間、戦場は混沌に包まれた!) 「ずぅええええ!いきなり動き出しました!ベルさんがSD-9 Swiftlineで牽制射撃!弾丸の雨が降り注ぐー!」 ベルは低く身を潜め、凄まじい速度で横方向へ機動。徹甲弾が地面を弾き、火花を散らす。その弾丸の先にあるのは、巨体を持つジャーマン・スープ・Tレックスだ! ジャーマン・スープ・Tレックス:「おっと、激しい歓迎ですね」 巨躯に似合わぬ冷静さで、Tレックスは太い腕を振るい、地面を叩きつけた。ドガァァァン!!という衝撃波がアリーナを揺らし、ベルの足元を崩させる。同時に、空から「静寂」が降りてきた。 (……しん。) 「どぅわああああ!音が消えた!?これはエルシウムさんの秘技かー!!」 高台に構えたエルシウム・ロスト=コードが引き金を引き、狙撃銃《Ark》から一撃が放たれる。弾丸ではない。それは「理想郷の記憶」を実体化したエネルギー弾【グラヴィティ・シェル】! 着弾した瞬間、ベルとTレックスの周囲の重力が再定義された。地面が円錐状に盛り上がり、凄まじい圧力で二人を押し潰そうとする! 「ずぅええええ!いきなり地形破壊ー!ここで決まりかー!?」 だが、その絶望的な圧力の中を、灰色の影が舞った。流罪ちゃんだ。彼女は【英知:罪】によって最適解を導き出し、重力の歪みを「いなして」いた。姉妹剣・初と結を絶妙に操り、空中に「綻び」を生成する。 流罪ちゃんは空中に現れた不可視の壁を蹴り、弾丸のような速度でエルシウムの高台へと肉薄する! エルシウム:「……近い」 エルシウムは即座に銃身を近接武器として使い、流罪ちゃんの斬撃を弾く。しかし、流罪ちゃんの剣技は止まらない。初で理を破綻させ、結でそれを修正する。その繰り返しによって生じる「綻び」が、物理的な障害を無視してエルシウムの外套を切り裂いた! 「どぅわああああ!近距離戦に持ち込んだー!流罪ちゃん、めちゃくちゃ速いー!!」 その時、戦場に眩い光が炸裂した。ベルが投げたスタングレネードだ! ベル:「そこまでです!」 視界と聴覚を奪われた流罪ちゃんとエルシウム。そこへ、理性を兼ね備えた暴君が突っ込んでくる!ジャーマン・スープ・Tレックスの全力疾走だ。地響きと共に、巨大な顎がエルシウムを、そして流罪ちゃんを飲み込もうと迫る! ジャーマン・スープ・Tレックス:「少しばかり、お行儀が悪すぎますね!」 だが、ベルもまた油断はしていなかった。Lionus .50Rを抜き放ち、Tレックスの足元へ大口径弾を叩き込む!爆発的な衝撃がTレックスの足を止めた。 ベル:「僕だって、ただ狙われてるだけじゃない!」 「ずぅええええ!混戦状態ー!もう誰が誰を狙ってるのか分かりませんどぅわああああ!」 戦いはさらに激化する。エルシウムは精神的な損傷を厭わず、最大出力の【パラディズム・ブラスト】を発射。着弾地点に「楽園の物理法則」を適用し、広範囲を消滅させようとする。消滅の白い光がすべてを飲み込もうとしたその瞬間、流罪ちゃんが最大級の「綻び」を開いた! 流罪ちゃんは「綻び」をゲートとして利用し、消滅現象ごと自分と周囲の空間を【▶海】へと一時的に転移させる。消滅の光が虚空に消え、再び現れた彼女は、三方向すべてに同時に斬撃を繰り出した! キィィィィィン!! ベルの銃身、Tレックスの強靭な皮膚、そしてエルシウムが構えた《Ark》の銃身が、同時に火花を散らして衝突する。 ベルは精神抵抗力で意識を研ぎ澄ませ、絶望的な状況下でも正確にトリガーを引く。Tレックスは圧倒的なタフネスで斬撃を耐え抜き、その剛腕でベルを弾き飛ばす。エルシウムは静寂の中で究極の断片《ラプチャー・コア》を放ち、アリーナの半分を抉り取った! どどどどどどーーー!!(大爆発) 土煙が舞い、静寂が訪れる。観客席からは悲鳴に近い歓声が上がっていた。 「どぅわあああああ!すごい!凄すぎるー!!爆煙が晴れるまで待機ですずぅええええ!」 ゆっくりと土煙が晴れていく。そこには、肩で息をする四人の姿があった。 ベルは銃弾を使い切り、パーカーがボロボロになっている。Tレックスは皮膚に数えきれないほどの切り傷があり、ふらついている。エルシウムは精神的代償により意識が朦朧とし、膝をついていた。そして流罪ちゃんも、激しすぎる剣舞に体力を使い果たし、姉妹剣を杖代わりにして激しく息を切らしている。 誰一人として、相手を完全に屈服させることはできなかった。 「…………っ、はぁ、はぁ……。もう、弾が出ない……」 「ふむ……。私の皮膚がここまで切り裂かれるとは。流罪さん、見事な剣技でした」 「…………記録……完了……。十分な……データだわ……」 流罪ちゃん:(ふにゃりと力なく笑い、親指を立てる。Goodのサインだ) 「ずぅええええ!判定ーーー!!全員戦闘不能、あるいは継続不能!!結果は……ドロー!引き分けですどぅわあああああ!!」 (アリーナに最大級の拍手が巻き起こる!) * 「さてさて!試合後のインタビュータイムですずぅええええ!」 サケビ:「ベルさん!今の戦い、どうでしたかー!」 ベル:「……本当に、恐ろしい人たちばかりでした。でも、不思議と清々しい気分です。僕の精神力を持ってしても、あの緊張感は凄まじかったですよ」 サケビ:「Tレックスさん!恐竜パワー全開でしたねー!」 ジャーマン・スープ・Tレックス:「ええ。ですが、暴力だけでは得られない『知恵』と『技術』の恐ろしさを再確認しました。さて……約束通り、皆さんと一緒にスープを飲みに行っても良いでしょうか?私の奢りで、最高のドイツ風スープを用意させましょう」 サケビ:「話がまとまるのが早ーい!エルシウムさん、お疲れ様でした!」 エルシウム:「…………疲れた。……でも、悪い気分じゃない。……スープ、飲むわ」 サケビ:「最後に流罪ちゃん!今の気持ちをどうぞー!」 流罪ちゃん:(にこにことしながら、Tレックスの大きな手に自分の手を添え、それからベルとエルシウムを指さして、ハートマークを作った) サケビ:「『みんな大好き!最高に楽しかった!』ってことですねー!どぅわあああああ!!最高の試合でした!!」 (こうして、熾烈な戦いを繰り広げた四人は、種族も境遇も超えて、温かいスープを囲みにアリーナを後にするのであった。)