薄暗い戦場に二つの影が対峙する。一方はタキシード姿の青年、ミッシェル＝メルヴィン・ブリテン。彼の紫髪が風に揺れ、優雅にタクトを振るう姿はまるで舞台の上の指揮者のようだ。もう一方は無骨な筋肉を持つ男、プルート。彼は冷鋭な眼差しを持ち、その手にはマジックの魔力が渦巻いている。 「さあ、楽しい演奏の時間ですよ！」 ミッシェルは明るく宣言するが、その声には勝負への緊張感が漂う。そして、彼の手が舞うと同時に、戦場の音が彼の思惑に飲み込まれ、音楽に変わり始める。それは激しい剣戟の音、鳴る銃声、さらには地の響き。それらが一つのメロディとして融合し、舞い上がる。その瞬間、ミッシェルの「虹音の楽譜」が浮かび上がる。 この虹音の楽譜は、彼が織りなす戦場の命の音、全てを調和させるものだ。 対するプルートは冷静に構え、全ての音を読み取ろうとしていた。「やれやれ、音楽とは美しいものだが、戦場では力が全てだ。さあ、楽しませてくれ、ミッシェル。」 その言葉の裏には、彼の強烈な決意が秘められていた。 プルートの拳が空を衝くと、空間が揺らぎ、彼の周囲に黒い霧が発生する。それは「結界」だ。彼は自身の能力を発揮し、この戦いにおいて有利な状況を作ろうとしている。「招く安息の腕」による拘束攻撃のために、周囲の空気を緊張させる。 「貴方の音を聞いているだけでは、私には勝てませんよ。」プルートの言葉に、ミッシェルは毅然として立ち向かう。 「それでは、私の演奏はどうなりましょう、私が全ての音を指揮するのですから。」彼のタクトが一振り、周囲の音が動き出す。 一瞬、ミッシェルの周りに見えない壁が形成され、プルートの攻撃が来るのを防ぐ。「音楽の力で、あなたの魔術を無効化します。」 だが、プルートは微笑む。「そう簡単にはいきませんよ。」腕から伸びる黒い霧が、ミッシェルに向かって滑らかに伸びていった。それはまるで生き物のように、彼を捉えにいく。 しかし、ミッシェルは余裕をもって顔をほころばせる。「さあ、みんなの音を奏でなさい！」彼のタクトが二度振られると、周囲の音が急に変化し、急迫なリズムが脈打つ。その音は、公然と構成された攻撃をまず変えて、彼の意のままに操る。 「音色が、私の味方になってくれますとも。」 プルートの腕が近づくと、瞬時にミッシェルは身をかわし、その動き自体が心地よい音楽に落ち着いて、彼は巧みにリズムに合わせて踊るように動く。 「私の演奏の中では、あなたの力はただの音楽に過ぎません。」彼はまたタクトを振り、彼の音楽の束が空中に飛び交う。 だが、プルートは負けじとさらに攻撃を仕掛ける。「力の契約、受け入れなさい！」彼の手から劣化した黒い霧がミッシェルに襲いかかる。黒い霧がミッシェルを取り囲むや否や、彼の肌に触れた瞬間、その部分が腐食し始める。瞬時にミッシェルは苦痛の表情を浮かべるが、それが彼を萎縮させることはなかった。 「ああ、響きが混ざっていますね。」彼の瞳は力強く輝く。「私の音楽は、全てを調和させるもの、あなたを優雅に捉えてみせます！」 彼の演奏が高まる中、周囲の音がより一層強烈に沸き立ち、虹色の音が乱舞する。 「やってみろ、所詮音の幻想にしか過ぎない。」プルートは冷酷に反論しつつ、再び手をひらく。すると、再度「押し寄せる安息の腕」が彼の周囲に現れる。今度はより強大な力を持って迫ってくる。 だが、ミッシェルはタクトを振りかざし、音楽のリズムを変え、全てを自らの意のままに。 「今、最高の音楽にあなたを巻き込むのです。」彼は一気にぱっと指揮し、先ほどの攻撃を逆転させ、プルートの「安息の腕」は彼を捉えることなく、代わりに周囲の音が最大限に響き渡る。 周りには「虹の技」が広がり続け、攻撃が音楽に変わって瞬時に空気中に張り巡る。 プルートは驚きの顔を隠せない。「こ、こんな技がありえない…」 「これが私の音楽の力です！」サウンドが高まり、最終章を迎える。 「今、私のフルコンサートを聴きなさい、全ての技を音楽に浸し、あなたの運命も音に溶け込ませる！」 そしてミッシェルは、その全力を発揮し、「虹音の楽譜」を完成させる。その音楽はまさに天の音色、困難を超え、天地開闢の感動を呼び起こす。 「僕の勝ちだ！」と勝利の笑みを浮かべるミッシェル。 プルートは音楽の渦に飲み込まれ、彼の運命を呑まれてしまった。 腐食した力は次第に移し替えられ、音楽による支配が戦場全体を覆い尽くす。そしてプルートはその力から解放され、やがて無力化された。 「これが私の美学、光と影の調和だ。」 勝者はミッシェル＝メルヴィン・ブリテン。彼の手にかかれば、戦場は美しい音楽と変わり、すべてを調和させることができる。