平原に広がる戦場は静寂に包まれていた。青い空が広がり、太陽の光が照らす中、地球連邦航宙艦隊の誇る前衛武装宇宙艦「アルデバラン」が堂々と姿を見せる。その全長は444m、艦体は紺色に白いラインが映える鮮やかなデザイン。艦長の谷鋼三が艦の主砲である三連装収束圧縮型衝撃波砲塔の最前線で待機している。彼は合理主義者であり、あらゆる戦術を冷静に分析し、戦いを進める男だ。これから行われる戦闘に向けて、艦のスキルを最大限に発揮する準備を整えていた。 対するは「魔女教大罪司教『強欲』担当」のレグルス・コルニアス。彼は中肉中背で短い白髪に白い服装を身にまとった青年の姿をしているが、その正体は百数十歳に及ぶ超常的な存在。彼は自身の権利を重視し、他者を侵害する存在に対しては容赦ない。彼のスキルである「獅子の心臓」は、時間を完全に停止する力を持ち、相手に攻撃することを許さない。そして、「小さな王」というスキルで人の心臓に擬似心臓を寄生させ、さらなる恐怖をもたらす。彼もまた、戦闘を楽しみにしながら待ち構えている。 二人のキャラクター設定は対照的だ。谷鋼三は艦隊の一部として合理的に戦う冷静な軍人であり、レグルス・コルニアスは超常の力を使い、支配的な態度を持つ魔女教の一員。両者はそれぞれ違った哲学と武器を持ち、戦いが始まる今、非情な運命の一幕が到来する。 「いけ、アルデバラン!全艦、戦闘準備!」谷鋼三が指示を出すと、艦内では作業が活発に行われる。拡散波動砲に電力が供給され、波動防壁が展開される準備も整えていく。艦載機、コスモタイガーIIが36機、次々に発進準備を完了し、空へ飛び立つ。その間に、艦長は敵の動きを監視しながら、戦闘用の戦術を考え続けていた。 一方、レグルスは平然とした表情を浮かべ、艦からの攻撃に対する対策を練る。 「期待しているよ、谷鋼三。それがボクの“権利”だ。」彼はそう呟き、戦場を見渡す。 戦闘が始まった。レグルスは、その体を小さく丸め、瞬時に目の前の空間に何かを認知する。彼は「獅子の心臓」のスキルを使い、時間を無限に停止する力を纏う。その姿は、まさに虚無の中で浮かぶ存在のようだった。 「さあ、やって来てよ。」レグルスは自信満々に言い放った。 「拡散波動砲、撃ち出せ!」艦長の命令が響き渡る。アルデバランの艦体から放たれた拡散波動砲は、まるで小惑星をも破壊しうる威力を以て、レグルスへ襲いかかる。しかし、彼はその時に笑みを浮かべている。 彼の持つスキルが全てを覆す。 時間が停止した。そして、彼の周囲の空間には何が起こったのか、ただ彼だけがその意識を保った。 「やっぱり、時間を超える力は絶対なんだ。」レグルスは、時間の止まった空間でその波動を無視し、放たれた攻撃の空間を貫通する。 時間が再び動き出し、波動砲は敵の存在を超えて飛び越えていった。谷鋼三は驚愕の視線を向け、どうにか冷静さを保とうとしたが、すでに状況は彼の読みを超えていた。 「何が起こった?」谷鋼三は周囲の艦の乗組員に指示を出し、対策を練らなければならなかった。 「まだだ、まだ終わってはいない。」 彼は冷静でありながら、自らの駒を進める。「無人主力戦艦、前進!」 ドレッドノート級艦艇が動き出す。無人のドレッドノートがレグルスを包囲するように進む。その合間にも、艦載機が次々とレグルスを包囲していき、彼を引き込むチャンスを待っていた。 「面白いね、でもそれは“権利”の侵害だよ。」レグルスは周囲を囲む敵艦に目を向け、全てを貫通する力を秘めた攻撃を放つことを決意する。 「小さな王!」 瞬時に、彼の背後にいる無人戦艦たちに目を向け、擬似心臓が寄生していく。 「これで、お前の心臓を知ることにするよ。」 艦艇が制御を失い、艦の一部が崩れ去る。無人艦は失った制御の下、全壊していった。 谷鋼三はさらに険しい表情になる。 「艦載機は、全力攻撃だ!」 コスモタイガーたちが一斉に攻撃する。その数は36機。彼らの連携と緻密な戦術が光を放つ。 しかし、レグルスは「獅子の心臓」を発動し、時間を再び停止させた。 その隙に彼は敵艦の苦しみを享受し、彼の快楽に変えていく。 「時間を止めること、ボクの優位だよ。」彼は冷静に考えながら、攻撃を練っていく。 戦闘は続くが、双方の力量は拮抗していた。谷鋼三は無人艦や艦載機を駆使し、田舎に潜む敵をなおも捉えようと目を光らせている。 しかし、レグルスの持つ力が一歩リードし続けていた。 「もっと楽しくなればいいな。」レグルスは艦から離れ、攻撃を躱しながら、艦載機の近くへと近づく。 谷鋼三は全力で攻撃を指揮するも、攻撃は空振りに終わり、レグルスはその瞬間的な動きで逃げ場を失うことはなかった。 どこからともなく、コスモタイガーからのミサイルが空を切り裂き、レグルスへと迫った。 彼は一瞬でそれを感知し、回避する。 「権利を侵害するなら、当然反撃だ。」冷静に呟く。 「止められない、時間を超えろ!」 再び、時間が止まる。レグルスは艦攻撃を躱し、ミサイルが虚空へ消えていく様を楽しんでいる。彼はその後、爆撃機冷静に追随し、全ての危機を回避しながら、次なる攻撃の準備に入る。 しかし、谷鋼三はその攻撃の背後で冷静に戦う。また、無人艦艇が無慈悲にレグルスへと迫り、彼の安堵を打ち破る。 「艦隊のレベルが高いね。」レグルスはそれに対し、冷めた口調を返す。 「けれど、ボクにとっては権利以上はありえないんだ。」 「さあ、行くぞ!必殺技だ!」谷鋼三は全力で叫び、拡散波動砲を再び撃つことを命じる。その力強い一撃が、レグルスへと迫り、直撃すると思われた。その瞬間、彼は自らのスキルを再び発動させた。 「獅子の心臓!」 彼は、その波動を超越し、自らの心臓を植え付け、完全なる不変を手に入れる。その力によって、波動砲はみるみる消えていく。その力は、まるで神々の意志のようだった。 「お前のその一撃、無駄だね。」レグルスは鋭い目で見つめながら、冷静に反撃を思考する。