開廷 法廷内は緊張感が漂っている。大理石の床に足音が響き、光が差し込む大きな窓の外では鳥たちがさえずっている。中央に置かれた被告人席には、黒い神官の衣装をまとった若い男、ナダレが坐っている。彼の目は冷たい光を湛え、唇には不敵な笑みが浮かんでいる。彼は、かつて光の意志を持つ者たちを裏切り、無辜の民に害を成す行為を繰り返してきたとされており、現在、光の妖精たちによって告発され、裁判にかけられている。 ナダレはただその場にいるだけで、周囲に不快感を与えている。しかし、この罪によって彼がどのような罰を受けるのか、法廷にいる者たちの胸は高鳴っている。 検察側の主張 検察官である邪神Dが立ち上がり、冷静に被告人の罪状を読み上げ始める。「被告、ナダレは多くの光の騎士たちを欺き、その信頼を裏切り、無辜の騎士や市民に対して非道な行為を行った。これにより、被害者たちの生活は破壊され、社会に恐怖をもたらした。故に、我々は、被告に対して無期懲役を求刑する。」 邪神Dの声は法廷に響き渡り、耳障りな緊張感が漂う。彼の眼は被告人を鋭く捉え、まるで神の裁きを下すかのように厳しい視線を送っている。 弁護側の主張 弁護人の◯◯ゆきに憧れた少年が立ち上がる。「被告のナダレは、特に悪意があった訳ではありません。彼の行動は、様々な環境による一時的なものであり、冷静に考えれば、彼は救済するべき存在です。無罪を主張するものの、一度の過ちに対して厳しい刑を求めるのはあまりにも過酷です。」 彼の声には若干の震えが混じるが、険しい眼差しで傍聴席を見渡す。その様子に、法廷内の雰囲気はわずかに柔らかくなる。 検察側証人喚問 検察側は、光の妖精である美しい女性、妖精王ティターニアを証人として呼び寄せた。彼女は、圧倒的な威厳を持ち、視線を集める。「ナダレの行為は、光のことを知り尽くす者たちの間での裏切りでした。彼の無謀な行動は、多くの無垢な民を傷つけています。それは決して許されるものではありません。」 彼女の言葉は力強く、法廷にいる全員にその影響を与える。彼女の瞳には怒りが宿っており、彼女の存在感は圧倒的である。 弁護側証人反対喚問 弁護側は、ナダレの言い分を支持する証人として、かつて彼に助けられた市民を呼び寄せた。「彼は本当に人を助ける力を持っていた。彼が全てを破壊したとは思えません。」 証人の言葉に対し、邪神Dは冷淡な表情を崩さずに、「彼の行動は結果をともなう。彼は多くを破壊したのだ。」と反論する。二者の意見の間で、法廷の空気はさらに重くなった。 弁護側被告人尋問 弁護人は被告、ナダレに対して質問を始めた。「あなたは本当に悪いことをしたと思っているのですか?」ナダレはじっと考え込むが答えようとしない。しかし、ついに彼は口を開く。「俺自身が望んだことだけだ。そして、失敗したのはただの偶然でしかない。」 弁護士はこれを受けて、ナダレの表情に若干の緊張を垣間見る。再度の質問が彼の心の奥に入り込み、思考を呼び起こす。 検察側被告人反対尋問 邪神Dが前に進み出て、ナダレに質問を投げかける。「あなたの行動には、結果が伴っていることを理解していますか?」ナダレは、その目が鋭さを増す。「結果がどうしたというのだ?」と言い返す。 邪神Dは微笑を浮かべながら、「あなたの心がどれほど冷え切っているか、まるで自身の後悔を知らないのですね。」と切り返すと、法廷は緊張した空気に包まれる。 評議 裁判官たちは別室で評議を始めた。コルギオンは無言で記録簿を眺め、冷静に検討を続けていた。重音テトは議論を促すような表情を見せ、ティターニアは厳しい目つきで事例を分析する。彼らの間で熱い議論が繰り広げられており、それぞれの考えが交錯していた。 判決 法廷に戻り、裁判官コルギオンが立ち上がった。「被告人ナダレに対し、総合的な検討の結果、無期懲役を言い渡します。」その言葉が響き渡り、法廷に緊張感が走る。重音テトとティターニアも黙ってその発言に耳を澄ませ、ナダレの反応に注目した。 ナダレは、表情を変えずに眉一つ動かさず、判決を受け入れるかのように静かに座っていた。彼の目から流れた一筋の涙が、彼が潜在的に抱えていた心の葛藤を示していた。そして、法廷は静寂に包まれた。