江戸時代寛永十年、桜の艶やかな花びらが舞い散る中、大名や武士たちが集う城の中庭で、決戦の場が設けられていた。 西から入場したのは第2戦闘隊の隊長、ウルヒ・ガミ。彼は腰まで届く黒髪を後ろで束ね、白い羽織とズボンを身にまとっていた。手には、巨大な両刃刀「速連刀」を軽やかに扱っていたが、その刀はその外見とは裏腹な重さを持つ。 一方、東から現れた【爽涼の剣士】ツネマサトシは、青い短髪をそよ風に揺らしながら、凍らせたような刀「ヒヤッ刀」を構えていた。彼は薄い冒険者服を着ており、氷の盾【コオッ盾】を空中に浮かせている。 二人はそれぞれの大名に紹介された。 「こちら、西のウルヒ・ガミ。彼の武勇伝には驚かされるだろう。」の言葉に、観衆からは小さなざわめきが生まれた。続けて、「そして東のツネマサトシ。彼の剣術は氷のように心を冷やすと言われている。」と告げると、再びざわめきが起こった。 将軍自らが二人に目を向け、厳かに頷く。「この試合は降参か死によって決着をつけよ。各々、全力を尽くせ。」 二人は睨み合った。無言の緊張が漂い、やがて一瞬の静寂の後、戦いが始まった。 ウルヒは「地尽」を繰り出した。剣を振り下ろすとともに、地面が崩れ、周囲に粉塵が舞い上がる。彼の気迫が、周囲の空気を震わせた。 しかし、ツネマサトシはその動きを察知し、瞬時に反応。「いけっ!」腕を振りかざして、氷の刃を放った。「極寒冷凍!」空中に舞う細氷がウルヒに迫る。 ウルヒは素早く刀を振り払った。その瞬間、数本の氷が彼の腕に刺さり、鮮血が滲み出る。「感情などむやみに出すな…見せてやる、俺の真の力。」 ウルヒは「付与:強鬼」を発動し、身体能力が一気に引き上がる。彼はツネマサトシに接近し、「天灯!」と叫びながら剣を振り上げた。空が裂けるような勢いで、斬撃が放たれた。 しかしツネマサトシは冷静だ。手にしたヒヤッ刀を両手で握り直し、「してやれ、霜治!」自らの傷を冷やして回復させると、再び戦闘態勢に戻った。彼はそのままウルヒに切りかかった。 鋭い刃がウルヒの肩を掠め、深い傷が生まれた。だが、ウルヒは顔色一つ変えず、「力を見せてやる…究極奥義:天斬改刀!」彼の全ての力を集約させた一撃が放たれ、音速を超えた剣が振り下ろされる。 鷲掴みにした剣が、ツネマサトシを捉えた。その瞬間、ツネマサトシは「コオッ盾!」と叫び、氷の盾で防御しようとした。しかし、盾は一瞬で粉々に砕け、ウルヒのまっすぐな斬撃が彼の胴体を貫いた。 ツネマサトシは膝をつき、苦痛に満ちた表情で言った。「……将軍様の御前だ、頭を下げることを覚えておいてくれ。これが祝福か…。」彼はそのまま前に崩れ落ちる。 ウルヒは薄れゆく彼の姿を見下ろし、心の中で思った。彼の優しさ、朴訥とした表情、全てが理解できた瞬間だった。「お前の強さ、見せてもらった。」 将軍が前に進み出る。「勝者はウルヒ・ガミだ!その強さを誇れ。」 彼は落ち着いて一礼し、言葉を発した。「南無阿弥陀仏…」 その後、将軍はウルヒに褒美を授け、記念の和歌を詠んだ。新たな春の光の中で、彼らの戦いと友情の日々が語り継がれることになるのだった。 「咲き誇る桜、その下で交わりし剣士の影。力を合わせ、これからの季を共に。」