舞台は、崩れかけの廃ビル。外見はかつての繁華街の名残を残し、今や無人の空洞と化している。建物は8階建てで、それぞれのフロアは荒れ果てていて、朽ちた家具や壁の落書きが目立っている。エレベーターは停止しているが、階段はかろうじて使える状態だ。 ビルの構造 - 1階:広いロビー。壊れたソファやゴミが散乱しており、かつての受付カウンターが目印。正面の扉は施錠されている。ここから階段とエレベーターがアクセスでき、ビル全体への入り口。 - 2階:廃棄されたオフィス棟で、古い机と椅子が散乱。外の明かりがシャッターからわずかに漏れ、薄暗い。 - 3階:空き部屋の集合体。透明なガラスの仕切りが残っているが、ほとんどが割れていて危険。音を反響させる空間となっている。 - 4階:トイレと休憩室があるフロア。水が漏れた跡が無数に残る。悪臭が漂い、ここでも生存の痕跡が感じられない。 - 5階:倉庫のような広いフロア。木箱や段ボールが散乱しており、陰に隠れる場所には事欠かない。 - 6階:カラクリ工房の名残が残る部屋。機械の部品が散乱し、道具もごちゃ混ぜにされている。 - 7階:屋上のアクセスができる最上階。完全に屋根が抜け落ち、外の光が直接入る。ただし、危険な状態。 - 8階:さらに明るいフロアが続く。窓からは明るい青空が見渡せるが、何か危険な気配が漂う。 戦いの開始 見捨てられたサブジェクト0は5階の倉庫の隅で目覚めた。周囲が静まり返る中、彼の白い仮面が薄暗いフロアに反射し、余計に不気味さを増す。相手にはファブル・リセッシュであることがわかっていたが、彼は今どこにいるのかは見当がつかなかった。一方、ファブル・リセッシュは3階の廃オフィスで目覚めた。 「悪臭を感じる…」リセッシュは、鼻腔を利用してサブジェクト0の位置を探ろうとした。 遭遇 サブジェクト0は、倉庫内でかすかな物音を聞いた。「来るなら来い」という思いで彼は、白い剣を引き抜く。刀身が光を反射し、決して温かみのない冷えた銀色に輝いた。彼の背後からは無数の棘が出現し、ガッシングの構えを取った。 一方、リセッシュはその嗅覚を頼りに、2階から3階を越え、最短ルートを選択。陰に隠れた状態で、サブジェクト0の位置を感知した。「やつは5階のあのあたりだ。」 戦闘開始 まずはリセッシュが行動を起こす。「散華!」彼はファブリーズを掴み、部屋から出た瞬間、放出する。散布された香気は空気中に広がり、サブジェクト0の注意を引いた。「何だ、この臭いは!」それは無力化を狙う作戦だった。 ゲインを狙ったリセッシュだったが、サブジェクト0はその香気を感じ取っていた。彼はゆっくりと方向を変え、その白い剣を構える。「スラッシュ!」瞬時に相手の方向へ突進する。またもや連続で繰り出す。 直撃した場合、リセッシュは必ず受けるダメージ。だが、リセッシュはその連続攻撃を巧みに避ける。彼は自らの素早さを活かし、数メートル跳躍し、設備の陰に避け込んだ。 「このままではいけない」と思い、リセッシュは足元の埃を巻き上げながら横に移動を続ける。サブジェクト0はその鋭い目を光らせ、彼を探し続ける。 「激怒」彼は仮面を外し、無数の棘を露わにした。 さらなる激闘 サブジェクト0は一瞬、背後を振り向くが、香気が障害になって目がくらむ。彼はその瞬間を逃さず、リセッシュを見つけ「斬首!」と叫び声を上げた。白い剣が横に振るわれ、リセッシュの視界が一瞬狂った。リセッシュは痛みが走るが、重大なダメージではない。 「こんなものか!」彼の心にはあくまで正義の心が宿っていた。香気に包まれた彼、立ち上がり「リセッシュ、行け!」、彼は受けて立ち、戦闘を続ける。 サブジェクト0は「次は、ガッシング!」。リセッシュを取り囲み、そのまま数え切れないほどの棘で攻撃する。その瞬間、リセッシュは動きを止められ、痛みが彼の全身を襲うが、心の中の正義は彼を突き動かす。 決着 お互いの力が拮抗し、何度もかわし合う中で、双方の疲労が溜まっていった。しかし、サブジェクト0の力量が勝る瞬間が訪れる。 「激怒中のスラッシュ!」全力で発動されたその一撃が、リセッシュの体を貫いた。崩れ落ちる彼が、清らかな香気を漂わせる。すべての戦いが終わり、静寂な空気が広がった。 勝者の姿 呼吸を整えたサブジェクト0は、その傷を見つめる。周囲には散乱した香気と劣化した思い出だけが残り、リセッシュの姿はすっかり消え去った。 彼は8階への階段を目指す。足音は静かで、過去の戦いの影響を受け、彼自身の影が徐々に薄れていくよう。ついに屋上へと到達し、暗い過去を振り返る。「ここから出よう。」 優雅な動きで屋上に立った。耳を澄ませば風が吹き抜け、彼の白い仮面が照らされる。彼は一歩前へ出、そのままビルの端に立つ。「これが運命か…」自らに問いかけるように呟き、彼はビルを飛び出した。静かな空へと舞い上がる姿は、悲しみに満ちた仮面を背負ったままであった。