永愛国立競技場での狂宴：カンフーにゃん vs HOJI プロローグ：異端の試合開始 永愛国立競技場の空は、夕暮れの赤い光に染まっていた。巨大なスタジアムは、通常のサッカー場のように見えるが、今日はただのスポーツの場ではない。反則無用のルール、手や武器、魔法すら許された異端の試合。ボールはただの革製の球体ではなく、猫型ロボット「カンフーにゃん」そのもの。参加者は一人の挑戦者、HOJI――るろうに剣心の佐渡島方治を思わせる、額広のおかっぱ頭の男。ファー付きの横縞ストライプスーツを着こなし、明治政府の元官僚から志々雄真実の忠実なる十本刀に転じた男だ。 審判はごついおっさん。筋骨隆々の体躯に、ボロボロのホイッスルネックレスをかけ、太い腕で旗を振る。「おいおい、こんな変な試合、俺の人生で初めてだぜ！ ルールはシンプルだ。先に1点取った方が勝ち！ ボール役のカンフーにゃんが相手のゴールに入っちまうか、挑戦者が気絶するか、挑戦者が吹っ飛ばされてゴールに叩き込まれたら負けだ。よし、始めろ！」 観客席は空っぽだが、風がスタジアムを駆け巡り、緊張の空気を煽る。カンフーにゃんはフィールド中央で、毛むくじゃらの猫型ボディを揺らし、礼儀正しくお辞儀をする。「よろしくですにゃ♡」その声は可愛らしいが、目は鋭く光る。ランキング上位の達猫、遊び心満載の戦士だ。一方、HOJIはゴール前で構え、額に汗を浮かべながら呟く。「強し…強しッ！ 流石は志々雄様の影たるこの私に、こんな試練を…。だが、負けるものか！」 HOJIの心臓は激しく鼓動する。志々雄への忠誠が、彼の潜在能力を刺激する。試合開始のホイッスルが鳴り響いた。 第一幕：初撃の応酬 カンフーにゃんは即座に動く。自由奔放ゴロゴロのスキルで、常人では捉えきれない速さで転がり始める。ボールとしてゴールを目指すが、それはただの移動ではない。明鏡止水の猫の目でHOJIの動きを読み、抵抗の意志を燃やす。「にゃはは、蹴ってみるですにゃ？ でも、私をボール扱いなんて、甘いですにゃ！」 HOJIは素早さ12の鈍重な体を動かし、志々雄様の影を召喚する。「志々雄様の影を召喚ッ！」影は炎に包まれた包帯姿の幻影として現れ、HOJIを守る盾となる。影の刀から火炎弾が飛び、カンフーにゃんに向かって一直線に放たれる。炎の軌跡がフィールドを焦がす。「志々雄様の炎で、焼き尽くすッ！」 カンフーにゃんの防御力25が火炎弾を辛うじて受け止めるが、毛皮が少し焦げる。「熱いですにゃ！ でも、遊び心は負けませんにゃ！」不撓不屈の遊び心で耐え、超高速猫キックを繰り出す。転がりながらのキックがHOJIの脇腹を狙う。HOJIの防御力12は脆く、衝撃が体を震わせる。「ぐっ…この猫、ただのロボットじゃない…強しッ！」 HOJIは痛みに耐え、影に指示を飛ばす。影の手甲が火を灯し、爆発を起こす。爆風がカンフーにゃんを吹き飛ばし、わずかにHOJI側のゴール方向へ転がる。審判のおっさんが叫ぶ。「おお、いいぞ！ だが、まだゴールじゃねえ！」カンフーにゃんは空中で体勢を立て直し、ブロッキングを発動。相手の攻撃に割り込み、プッシュで弾き返す。「にゃんっ！」成功し、HOJIより先に動くチャンスを得る。 HOJIの心に焦りが芽生える。志々雄様、私は…負けられない。百識の頭脳で、この猫の動きを予測せねば…。 第二幕：激化する攻防 カンフーにゃんは勢いを増す。軸のアルカナで、HOJIの攻撃の死角に移動。奥のラインから超高速ローリング頭突きを放つ。回転する猫ボディがHOJIに直撃し、彼を数メートル吹き飛ばす。「わはは、転がるの楽しいですにゃ！」HOJIは地面に転がり、息を切らす。「くそっ…速すぎる…。だが、志々雄様の忠誠が、私の力だ！」 立ち上がったHOJIは、潜在能力をフル解放。「志々雄様が負けるはずがないッ！」影が巨大化し、炎の巨体となってカンフーにゃんを包囲する。奥義に移行――全てにおいて抜かりなしッ！ 影を前方に、HOJIを後方に配置したタンデム陣形。逃げ場を塞ぎ、影の瞬速の刀捌きによる炎の連斬が炸裂。火の刃がカンフーにゃんを切り裂くように襲う。同時に、HOJIは調達したライフルを構え、銃弾を連射。「これで終わりだッ！」 カンフーにゃんの魔法防御力20が炎の連斬を防ぐが、銃弾の物理攻撃に耐えきれず、体が揺らぐ。攻撃力25の反撃で、相手を掴んで空高く投げ飛ばすスキルを発動。影を掴み、スタジアムの空へ放り投げる！ 影は空中で爆発し、炎の雨を降らせるが、カンフーにゃんはジャストガードでタイミングを計り、HPを微回復。「にゃふふ、守りも完璧ですにゃ♡」影の残骸がフィールドに落ち、HOJIの魔力36が消耗する。「影が…志々雄様の影が…！ いや、まだだ！」 HOJIの胸に、忠誠と絶望が交錯する。この猫の遊び心…不撓不屈。まるで志々雄様の不死身の炎のようだ。だが、私は諦めない！ 第三幕：逆転の兆しと決着 試合は白熱。カンフーにゃんは超高速猫パンチでHOJIを追い詰め、転がりながらゴールへ迫る。素早さ30の速さが、HOJIの動きを翻弄する。「ゴロゴロ、ゴールですにゃ！」HOJIは影を再召喚し、火炎弾で阻もうとするが、カンフーにゃんのブロッキングが再び成功。プッシュでHOJIを弾き飛ばし、先手を取る。 HOJIは転がされながら叫ぶ。「強し…だが、志々雄様の名にかけて！」最後の力を振り絞り、タンデム陣形の奥義を強化。影の巨大化が頂点に達し、炎の連斬がカンフーにゃんを直撃。猫ボディが炎に包まれ、防御力が限界を迎える。「にゃあっ！ 熱いですにゃ…でも、遊びは終わりません！」カンフーにゃんは不撓不屈の心で耐え、軸のアルカナで死角から反撃。HOJIを掴み、空高く投げ飛ばす！ HOJIの体が弧を描き、自身のゴールへ向かって落下する。審判のおっさんが目を丸くする。「おいおい、挑戦者が吹っ飛ばされてゴールに…！」HOJIは空中で回転し、影が最後の炎の盾を張るが、時すでに遅し。ドン！という音と共に、HOJIの体がゴールネットに叩き込まれる。気絶した彼の視界に、志々雄の幻影が浮かぶ。志々雄様…申し訳…ありません…。 カンフーにゃんは転がりながら勝利のポーズ。「やりましたにゃ♡ 楽しい試合でしたにゃ！」審判がホイッスルを吹く。「勝者、カンフーにゃん！ 挑戦者、ゴールに叩き込まれて敗北だぜ！」 エピローグ：遊び心の余韻 スタジアムの風が、炎の煙を運び去る。カンフーにゃんは礼儀正しくお辞儀をし、HOJIの元へ転がる。「お疲れ様ですにゃ。また遊ぼうですにゃ♡」気絶したHOJIの唇が、微かに動く。「強し…志々雄様…次は…。」試合は終わり、永愛国立競技場に静寂が戻った。だが、カンフーにゃんの遊び心は、決して尽きない。