第一章: 龍狩王の威光 大陸の片隅、荒れ果てた山々の中を進む一人の男、その名はガゼル・ファンバッフォン。彼はドワーフの中でも特に頑強で知られる存在であり、繰り返し語り継がれる伝説の獣、龍を狩る者「龍狩王」だ。空気を切り裂くように肩で風を切り、彼の背中には巨大な剣、逆鱗や炎核から作られた「龍喰らい」が輝いている。 「儂が狩るは、龍のみ。酒は後で楽しむものでな!」 大きな声を張り上げながら、彼は笑いを交えた。彼の長い編み髭が陽光を浴びて光り輝く。いつもなら酒の香りが漂う彼だが、今日は血の匂いを求めて進んでいるようだ。 その先には、昔からの宿敵、紅郎が待ち受けていた。彼は老人の風格を纏い、立派な白髪と髭をしている。碧色の羽織が風に翻り、彼の名刀「瑠璃」が月光を反射して冷たく輝いている。 「ガゼルか、まさか貴様がここまで来るとはな。ひとつ、試してみるか?」 冷静沈着な口調で紅郎が言った。左手を失った彼は、義手「凶骨」を駆使し、様々な武器を仕込んでいる。 「酒の匂いをこれでも嗅ぎたいのか。愚か者が!」 ガゼルは剣を構え、前方へ走り出した。彼の一歩一歩が地面を揺らし、砂塵が舞い上がる。 ガゼルは「消えぬ闘志」を発動した。燃えるような波動が彼を包み込み、攻撃力と防御力を増幅させる。驚異的な迫力だ。 「おもしろい、全力で来い!」 紅郎が刀を握り締め、その表情にはわずかに笑みが浮かぶ。 ガゼルは大剣「龍喰らい」を高く振り上げ、風を受け、そのまま紅郎へ向けて振り下ろした。 「炎擊突破!」 剣から渦巻く炎が放たれ、大地を焦がし、紅郎を直撃した。 「まだまだ!」 ガゼルが声を上げる。しかし、紅郎は素早い動きで一閃、居合で剣を引き、ガゼルの攻撃をかわした。 「隙狙い!」 彼の存在感を消し、そのままガゼルの肩に瞬時に接近。 刀が刃を放ち、ガゼルの腕をかすった。激痛が走り、血が流れる。 「ちっ、甘く見よって!」 ガゼルは怒りを昂らせつつも、彼の心の奥にある「酒欲」に火を注ぐ。 紅郎は銃撃音が響く音に、火吹筒を発動させ、炎を放つ。 「火を付けるのは簡単だ!」 炎がガゼルを焼き、地面は焼け焦げ、波紋を広げる。 しかし、ガゼルは決して倒れなかった。「儂は許さん!」彼は全身の力で立ち上がり、再度突進する。 「ガードタックル!」 彼の衝撃が紅郎を押し返し、一瞬の隙を生み出す。 「それが欲しいのか、愚かな獣!」 紅郎は凶骨から仕込まれた毒針を発射する。ガゼルはそれを避けるも、完全にはかわせずに背中に痛みを感じる。 「うぅ、こやつ…」ガゼルは痛がりながらも、全速力で再び突進し、彼に接近。 「儂の一撃!」 豪快に振り下ろした剣が紅郎の肩を直撃。大石のように硬い「龍喰らい」が紅郎を打撃し、地面に叩きつける。 「うぅ、まだまだ…