第一回戦 戦場: 砂丘 砂漠の果てしない砂丘が広がる戦場。灼熱の太陽が照りつけ、視界を歪ませる熱波が立ち上る。遮蔽物は一切なく、両チームの機体は互いに丸見えの状態で対峙する。風が砂を巻き上げ、機体のセンサーを狂わせる可能性もあるが、魔法は使えず、純粋な機械と人間の技量で勝負が決まる。 リカ・コバヤシはアレフのコックピットで操縦桿を握りしめ、汗が額を伝う。普段はモーションキャプチャーで近接戦をこなす彼女だが、この悪名高いCG社製機体に搭乗したのは、部隊のNo.2として後がないからだ。アレフの右手にはEN狙撃銃「ウィング」が装備され、安定性皆無のそれは一撃で敵を仕留める可能性を秘めているが、反動で機体が吹き飛ぶリスクも伴う。左腕は破壊され、即席のクローが頼り。背部のジェットは直進速度はあるが、旋回は絶望的。装甲は紙のように薄く、一撃で終わるだろう。リカは深呼吸し、操縦桿を操作して「立つ」アセットを選択。機体がぎこちなく立ち上がる。 対するZAKOのザッコスは、白色の軽量級機体が砂の上に立っている――いや、立っているというより、よろめいている。搭乗者のZAKOは酔いが回り、視界がぐるぐる回っているようだ。「おいおい、砂だらけじゃねえか。壁はどこだよ？」と独り言を呟きながら、機体を壁に向かって進ませようとするが、ここは砂漠。壁などない。ザッコスの右手のブレードモドキはへなちょこな刃先で、砂に埋もれそう。左手は暴発ガンのライフルが不気味に光るが、手元で自爆する危険性が高い。右肩のドッカイクミサイルは焦点が定まらず、左肩は壊れて剥き出しの弱点が丸見え。ZAKOは「自信作だぜ！」と叫びながら、機体を前進させるが、方向が定まらず、ただ砂を蹴り上げるだけだ。 戦闘開始の合図が鳴る。リカは即座に「飛行」アセットを選択し、背部のジェットを噴射。アレフが砂煙を上げて直進する。旋回できない弱点を補うため、一直線にZAKOに向かう作戦だ。ウィングのEN狙撃銃を構え、照準を合わせる。安定性のない銃身が揺れ、予測が難しい。「当たれ…！」リカの指がトリガーを引く。EN弾が放たれ、砂漠を切り裂く光線がザッコスに向かう。 ZAKOは機体を「歩行」させようとするが、酔いのせいで操作が雑。ザッコスが右に左に蛇行し、奇跡的にEN弾を避ける。弾は砂丘を抉り、爆風がザッコスを揺らすが、直撃は免れる。「うわっ、何だこれ！ 熱いぜ！」ZAKOが叫び、反撃に右肩のドッカイクミサイルを発射。ミサイルは焦点不定で、空中でぐらつきながらアレフの方へ飛ぶが、軌道が乱れ、砂丘の途中で爆発。砂煙が視界を塞ぐ。 リカはジェットを維持し、接近を試みる。距離が縮まり、ウィングの射程内だ。二発目のEN弾を放つが、機体の不安定さで弾道が曲がり、ザッコスの脚をかすめるだけ。ザッコスはよろめき、左手の暴発ガンを構える。「くらえよ！」ZAKOがトリガーを引くが、案の定、手元で暴発。銃身が爆発し、ザッコスの左手が吹き飛ぶ。痛恨の自爆だ。機体が大きく傾き、砂に膝をつく。「いてえ！ 何だこれ、欠陥品かよ！」 チャンスと見たリカは「アーム操作」アセットに切り替え、左の即席クローを振り上げる。近接戦に移行するが、アレフの旋回性がなく、直進の勢いで突っ込む。ザッコスはブレードモドキを振り回すが、へなちょこな刃は空を切るだけ。クローがザッコスの剥き出し左肩に直撃し、装甲を削る。火花が散るが、アレフの薄い装甲もザッコスのカウンターで傷つく。「くそっ、持ちこたえろ！」リカが叫ぶ。 ZAKOはミサイルを再発射。今回は焦点が合い、アレフのジェットに命中。爆風で機体が回転し、制御を失う。アレフが砂に墜落し、ウィングが砂に埋もれる。リカは操縦桿を握り直し、「伏せる」アセットで身を低くするが、ザッコスが接近。ブレードモドキがアレフの肩を斬りつけ、装甲が剥がれる。リカはクローで反撃、ザッコスの脚を掴むが、力不足で引き裂けない。 戦いは膠着する。ZAKOの酔いがさらに進み、操作が乱れ、ザッコスが自ら砂に突っ込むミスを犯す。リカはそれを逃さず、ウィングを掘り起こし、三発目のEN弾を放つ。今度は直撃。EN爆発がザッコスの胴体を貫き、機体が大破。ZAKOはコックピットから脱出を試みるが、砂に足を取られ動けない。「ま、待てよ！ これは夢だろ！」爆炎がザッコスを包む。 アレフも損傷が激しく、ジェットが故障。リカは勝利を確信するが、残弾がなく、機体が限界を迎える。とはいえ、ザッコスが機能停止。第一回戦の勝者: チームA (リカ・コバヤシ) (約1800文字) 第二回戦 戦場: 市街地 ビルが乱立する都市の廃墟。崩れたコンクリートの壁や路地が遮蔽を提供し、ゲリラ戦向きの地形。影が濃く、機体の熱源センサーが騒音に悩まされる。魔法なし、武装の弾薬は有限で、消耗戦になる可能性が高い。 リカは前回の勝利で自信をつけ、アレフを修復した状態で臨む。左腕のクローは強化され、ウィングの弾数は3発に補充。操縦桿の感触に少し慣れ、旋回性の欠如をカバーするため、路地を活用した直進戦術を練る。「今度はミスらない」彼女は機体を「歩行」させ、ビルの影に身を潜める。 ZAKOのザッコスは奇跡的に修復――いや、応急処置されただけ。左手は暴発ガンを失い、代わりにジャンクの拳銃を装備。右肩ミサイルは残弾2発、左肩の弱点はテープで覆っただけ。ZAKOの酔いは醒めかけているが、まだフラフラ。「前は運が悪かっただけだぜ。次は本気出す！」機体を路地に突っ込ませるが、壁にぶつかり、ブレードモドキが欠ける。 戦闘開始。リカはジェットでビルの屋上へ直進、旋回できない分、高所から狙う。ウィングを構え、EN弾を一発発射。弾は路地を飛ぶが、ZAKOのザッコスはビルを盾に回避。「見えねえよ、そんなもん！」ZAKOがミサイルを発射。焦点不定のそれはビルに命中し、爆発で瓦礫が崩れ、リカの視界を塞ぐ。アレフは瓦礫をクローで払い除け、降下。 ZAKOは壁沿いに進み、拳銃を乱射。弾はアレフをかすめ、薄装甲に穴を開ける。リカは「伏せる」で身を隠し、クローで瓦礫を投げつける。ザッコスがよろめき、左肩のテープが剥がれ、弱点露出。リカは接近し、ウィングの二発目を放つ。EN弾がザッコスの脚を直撃、機体が膝をつく。「ぐあっ、熱い！」ZAKOが叫び、ブレードモドキで反撃。刃がアレフのジェットを斬り、速度が落ちる。 市街地の路地で近接戦に。リカのクローがザッコスの胴を掴むが、ZAKOはミサイルの残弾を至近距離で発射。焦点が合い、アレフの胸部に命中。装甲が吹き飛び、リカのコックピットが揺れる。「耐えろ、アレフ！」彼女は操縦桿をフル操作、「アーム操作」でクローを振り下ろす。ザッコスの肩を砕き、拳銃を落とす。 ZAKOは酔いの残りで判断が鈍く、退路を塞がれ壁に背を預ける。リカはウィングの最後の弾を構えるが、機体の不安定さで照準がずれる。ZAKOのブレードがアレフの脚を斬りつけ、移動不能に。膠着状態で、ZAKOがジャンクパーツを投げつける奇策に出るが、無効。リカはジェットの残り噴射で距離を取り、三回目のEN弾――待て、弾切れ。代わりにクローで突進。 ザッコスは弱点を守ろうとシールド代わりに腕を上げるが、クローが貫通。機体が大破し、ZAKOが脱出。「くそっ、またかよ！」アレフも限界だが、機能停止せず。第二回戦の勝者: チームA (リカ・コバヤシ) (約1700文字) 第三回戦 戦場: 洞窟 暗く狭い地下洞窟。視認距離は短く、岩壁が移動を制限。センサーが壁の反響で狂いやすく、機体の大型さが仇となる。弾薬はさらに少なく、ウィングは1発のみ、ミサイルも1発。 リカのアレフは損傷累積で動きが鈍い。操縦桿に慣れつつあるが、暗闇で「立つ」アセットすら危うい。「ここは慎重に…」彼女はクローを探り灯りに使い、前進。 ZAKOのザッコスは酔いが完全に醒め、集中力が増すが、機体はボロボロ。ブレードモドキは半分欠け、拳銃弾は残り少。左肩弱点は露出。「今度こそ勝つぜ！」ZAKOが機体を岩壁沿いに進めるが、狭さでブレードが引っかかる。 開始直後、暗闇で互いの位置が掴めず、探り合い。リカのジェット噴射が岩を砕き、音で位置を晒す。ZAKOが拳銃を撃ち、弾がアレフの装甲を貫く。「いたた！」リカが伏せ、クローで反撃。岩を崩し、ザッコスを埋めそうに。 ZAKOはミサイルを発射。洞窟内で爆発し、崩落を誘う。アレフが瓦礫の下敷きになり、ジェット停止。リカは「アーム操作」で脱出を試みるが、薄装甲が曲がる。ZAKOが接近、ブレードでアレフのウィングを斬り落とす。「これで終わりだ！」 リカは最後の力を振り絞り、クローでザッコスの脚を掴む。引き倒し、狭い空間で組み合う。ZAKOの拳銃が暴発し、自機を傷つける。リカのクローが弱点を突き、ザッコス内部を破壊。機体が停止するが、アレフも動かず。崩落で両者埋まるが、ZAKOの機体が先に機能停止。リカが僅かに脱出成功。 第三回戦の勝者: チームA (リカ・コバヤシ) (約1200文字) 全体の勝者 チームA (勝利数: 3/3)