①世界を滅ぼす日 澄み渡る空の下、淤月は大きな夢が刻まれた剱、黄昏を手にして立ち尽くしていた。その剱は彼にとって単なる武器ではなく、彼の全てを象徴する存在だった。黄昏は万物を切り裂く力を秘めており、別次元の力をも宿している。ゆらめく光の中、彼の目は決意に満ちていた。 「私たちの世界、終わりにしましょうか。」 その声に応えたのは、彼の親友であり切り裂く者として名を馳せる鑑賞であった。彼もまた、自身のスキルを用い、相手のプロフィールや能力を捉えて消滅させる能力を持っていた。オーバーキル概念に支配されることで、彼には敗北の概念が存在しなかった。 「すべての定義を破壊する。そして、新たな世界を生み出すのです。」 淤月は剱を空にかざし、光が彼の周囲を包み込む。黄昏が次元を切り裂き、異なる空間へと道を開く。二人は共に悪しき権力、嘘と偽りに満ちた世界を浄化するため、力を合わせることに決めた。 “共同で滅ぼす。”それが彼らの約束だった。二人は1年にわたって策を練り、戦いの準備を進めてきた。遂にその時が訪れた。世界を滅ぼす日、7月6日。 「準備は整った。いざ、行こう。」 淤月と鑑賞は、黄昏を振るい、前へ進む。彼らの行動が次第に世界中に広がっていき、自らの運命を変える者たちが集まり始めた。さまざまな人々が彼らの周りに集まり、世界の破滅に参加することを選んだ。 それぞれの理由があった。権力を求める者、抑圧から解放されたい者、ただ単に楽しみたい者。そんな仲間たちとの協力により、彼らは全力で世界を滅ぼすミッションに着手した。そして、その行動は次第に大きな渦と化し、街が崩れ、文明が消えていく。 ②終焉の後 終焉の後、静寂が世を覆った。かつて華やかで賑やかだった世界は、誰もいない荒野と化していた。淤月と鑑賞は、勝者としてその場に立っていた。彼らは互いに視線を交わし、無言の理解を深めていた。 「私たち、やってしまったね。」鑑賞が静かな声で呟く。 「本当にこれで良かったのか。」恐るべき選択をしたことを改めて考え始める。 淤月は黄昏を地面に突き刺し、ゆっくりと語り始めた。 「私たちは終末を迎えたが、混沌から始まる新たな世界の種を撒いたのだと思う。この荒野は、また新しい夢を育てるための土壌となる。」 鑑賞は頷き、自身のスキルによって消滅した者たちの過去を思い返す。「でも、彼らの意思も忘れちゃいけない。私たちが彼らの消滅を選んだ結果がこれだ。彼我の境界を越えて、どう向き合うか…」 “彼らは消えたが、私たちが残る意味を見出すべきだ。”淤月はそう感じ、微妙に笑顔を浮かべる。「滅ぼしたことで、私たちは新たな価値観を持った。これから、どういった世界を作り出すか、私たちにかかっている。” 二人はこれからの行動をお互いに確認し合った。 「まずは、自分たちから。」鑑賞は彼が持つ力を思い描く。 「そして、再生する夢を語らおう。それこそが我々の責任であるべきだ。」 共に強い意志を持つ彼らは、滅びた世界の中で新たな希望を見出すことになるのだった。かつての悲劇を繰り返さないために、未来を創る者として。 こうして、淤月と鑑賞の物語は、新たなるスタートを切ることとなる。新しい光が、彼らの歩む先に待っていた。 --- こうして終焉の後の物語が幕を開ける。