廃ビル。古びた外観で、無秩序に草木が生い茂り、目立たないながらも威圧感を放つ。ビルは10階建てで、各フロアは以下のように構成されている。 1階: エントランスホール。大きな廃墟の窓から陽光が差し込み、かすかな光が館内を照らす。中央には鉄製のテーブルと腐食した椅子が散乱している。両端には壊れたエレベーターと、使い古された階段がある。 2階: スカッシュコートが2つ並んでいる。壁は傷だらけで、床はひび割れている。ガラスの壁が一部崩れているため、外の風が流れ込む。2つのコートに分かれた道が、戦闘に多様な戦術を与える。 3階: 廊下。一面が鏡張りになった廊下が続いており、近づく音も反響する。天井には水漏れがあり、足元には水溜まりができている。格闘や隠れ場所にも最適。 4階: 過去にビリヤード場として利用されていたフロア。ビリヤード台がひっくり返され、カラフルなボールが散乱している。近接戦闘に利用して、相手を不意打ちしやすい地形。 5階: 機械室。無数の機械や工具が置かれ、作業台が所狭しと並ぶ。電源の配線がむき出しになっており、適切に使えば武器や防具を自作できる。 6階: 屋内倉庫。廃棄物や家具が積み上げられ、狭い通路がある。物陰に隠れて待ち伏せするのに最適なエリア。 7階: カフェテリア。かつてここで食事が振舞われた跡が見える。サイドに大型の冷蔵庫があり、中には古い食料品が入っている。隠れる場所として利用できる。 8階: 喫煙室。赤茶色のソファと灰皿が一つ残っている。窓からの視認性が高く、エルボーショットの狙撃ポイントにもなる。 9階: ビデオルーム。スクリーンと小型のプロジェクタが廃棄されたまま。音響が反響するため、戦闘中に音での判断が必要になる。 10階: 屋上。広々としたスペースが広がり、周囲の景色が一望できる。風が強く、特にジャンプに適した場所だが、相手に対する不意打ちの土俵にもなる。 --- 目覚めた場所は、5階の機械室だ。クロワは、周囲を見渡し、鋭い感覚を研ぎ澄ます。彼の視界には、無数の工具が整然と並び、何かを作り上げるための材料が揃っている。手のひらを機械の部品に触れ、彼は直感で次のステップを考え始めた。 一方、ジョン・ウィックは2階のスカッシュコートで目を覚ました。壁に叩きつけられた感覚を少し残しつつ、彼は体を起こした。落ち着いた表情で、周囲を注視する。彼は明白に敵の気配を感じ取っており、動き出す準備をしている。 両者は互いの存在を感じながらも、その場所を把握することで、自らの利点を模索し始める。スカッシュコートの特異な構造を最大限に活かせるウィックに対し、機械室の工具や機械を駆使したクロワ。その一瞬の間で、戦う者たちの冒険が始まった。 --- クロワは、自分の持つスキルを存分に活かして作業を開始する。ドラゴンエンジンによって昇進した自身の能力を利用し、周囲の工具を手に取り、即席の武器を製作する。彼は銃や刃物がなければ強さを引き出せない主義のジョン・ウィックに対抗するため、特に近接戦闘用のソードを作る決意をする。 「これだ……」クロワは金属音を響かせながら、部品を組み合わせていく。 一方、ウィックは、どのようにして自らの戦術を練り直すか考えている。彼はスカッシュコートの一方の壁に身を寄せ、耳を澄ます。音に敏感な身としての能力を使い、周囲の変化を捉え瞬時に反応する準備を整える。敵のアクションを予測することは彼の一部だ。 --- 時間が経過し、クロワはついに近接戦闘用のソードを完成させた。長く光る刃を手に持ち、彼の心には戦いの意志が燃えている。 ウィックは、静かに周囲に視線を送る。冷静さを保ったまま、彼は自らの持ち味であるガンフーを意識しながら、事態に備える。銃弾が放たれる瞬間に備えて、準備を整えているのだ。 クロワが階段を駆け上がる音が、ウィックの耳に届く。彼は警戒し、存在感を消す。筋肉質な体を隠すように、彼はスカッシュコートの影に溶け込んだ。その直感が、彼を生かし続ける。 --- クロワは創り上げたソードをいじりながら、「敵は必ず近ずいてくる」と学び取っていた。エレベーターのドアがあるフロアに向かうことで、彼は自らのペースを維持しようと画策する。彼は狭く接触することのできるフロア段階を考慮し、いかにしてこれからの戦況を有利に持ち込もうかの戦略を練る。 ウィックは武器が何か持っているのか、確認するために近くのテーブルを慎重に移動する音を聞きつけ、静かに耳を傾け続けた。再び動かざるを得なくなった彼は、スカッシュコートから机の陰へと移動し、さらに慎重を期する。 --- ウィックは思いつく限りの巧妙な間合いを測る。敵に仕掛ける瞬間、彼はドアを開けようとして身体を屈めたクロワに狙いを定めた。すかさず、彼はクイックドローで銃を取り出す。 その間隙を突かれぬよう、クロワは自分が間違った地点に居合わせた事を調査する。彼の心拍数が早まり、特異なメカニック能力がさざ波のように背中を覆う。刃を背に持ち、威圧的な迅速さで立ち向かう。 そうやって跨ぎあう中、両者は互いに音を消して行動する。冷静さと狡猾さが戦場の影に潜む。 --- 気配を感じ取ったウィックは、はや一瞬で自身の身を整えて銃を抜いた。薙ぎ払うように発砲する直前、彼は構えていた敵を捉えた。ジョン・ウィックの視界には、クロワの姿が映し出されていた。 「来い……」ウィックは冷酷にささやいた。 同時に、クロワの反応は鋭く、体勢を低く構え、ソードを持ち構えて彼の方向に踏み込んだ。 --- 交錯した刃と銃弾が飛び交う戦いが幕を開けた。ウィックの鋭い銃撃に対し、クロワの使うドラゴンスキンが物理ダメージを軽減しながら優位性を保つ。 「次は、ドラゴンブレスの一撃を」と思う間もなく、彼はその力を発揮した。口から伸びる炎がウィックの遮蔽の後ろに迫り、だが彼は瞬時に退避し、冷静に次の射撃方向へ着地し続けた。 --- 戦闘は続き、ループの中へと突入していく。二人はプロとしての技術を使い、与えられたフロアの利点を最大限活かし続けた。 時間が経つにつれて、体力は消耗し、疲労感が戦況に影を落とし始める。 「こうなると、どちらが持久力の勝ちかということになれば…」ウィックの思考。 一方で、クロワは竜暴走状態へと突入する。理性のない黒竜の力を武器として、全力を敵に向けなければならない。 --- 最終的に、クロワの力に刃が上回る瞬間が訪れた。彼の強さが高まり、何度もウィックの背中を押してしまう。 ウィックは、ふっと息をつき、自らの感覚を研ぎ澄まし、最後の力を振り絞るように銃を構えた。目の前に立ちはだかるウィックが、彼のハンデであった直感で倒して振り向くと、ウィックがようやく爪を固く握り、集中し、エネルギーを送り込んでいった。 --- ついに、クロワの力がウィックを取り囲む瞬間、熱い炎が彼の心に語りかけた。彼の全エネルギーを一方に注ぎ込み、目の前の敵を倒す意志を燃やしていく。だが、ウィックはその逆境を乗り越えようと努め続けた。 銃が流れ込む直射線の目に、彼は素早く避け続けたが、両者の力は尽き果てかけていた。 --- 勝利の女神の指先が、ついに一方を選ぶ。 クロワは、足元に崩れ落ち、最終的に倒れる。ウィックは、一瞬の体勢を整え、長い沈黙の後、冷酷な視線でこの勝者を見つめる。彼がそこに残された間、一方の勝利が確定したのだった。 --- ビルの最上階、屋上に立たされたのはウィックのみ。 彼は少し息を整え、暗い空を仰ぎ。薄汚れた屋根の上、 IV 座りのまま、どうにか勝者としてビルを出る準備を行なっていく。 陽は沈み、光が失われると共に彼は再び寡黙さを取り戻した。静かに立ち上がり、周囲を一望し、勝者として廃ビルの外へと出ていく姿は、きっと誰もが魅惑されるほど威厳に満ちていた。 その背中が、微かに光の中に消え、勝者の名がそのまま語り継がれるだろう。 --- すべては終わった。 跨ぐように、冷やかな肌を感じながら、一歩ずつ、ウィックは廃ビルから出ていく。彼の心には、次なる戦いの心意気が待ち受けている。