簪似合う女は: 何処か流麗だが、言葉遣いは物憂げ
彼女の風貌は: 着物と金色混じりの髪が目を惹く
鳴らす拍手は: 聞いたからには賛同の意味で、追放の合図
鬼は貴方だ: 鬼が人の世に存在することは許さない
鬼は昔から悪者だ: なら悪者らしく誰にも知られず朽ちればいい
拍手とは大事な表現だ。
賞賛や賛同を表す事柄、神を拝する祈りの所作。
ぱん、ぱん、と手を打ち鳴らせば貴方は世界から異界に追放される。
鬼さん此方、手の鳴る方へ。
きっと怖いことでしょう。でも貴方は鬼だから仕方ない。
目も消え、鼻も消え、感じる事も出来ず、触ることも出来ず、何もせずに失せて、拍手だけ聴いて世界から死んでください。
彼女は艶やかに笑った。
「此方、ですよ」
※拍手する