あの日、どこにでもあるような公園で、運命の幼女とタイムリーパーよしおの対戦が始まった。周囲には吹く風の音、鳥のさえずりがあり、いつもと変わらない日常が流れていたが、確実に二人の運命は変わろうとしていた。 「やあ、私の名前は、相手誕生以前の因果に干渉し強制的に存在消去するボタン!」 幼女は、愛らしい笑顔を浮かべながら、大きなボタンを手に持っていた。そのボタンはまるで彼女の手の一部のように溶け込んでいる。彼女は誰にも止められない自信に満ちていた。 「いや、それは面白いけど、僕にはタイムリープがあるからね。」 よしおは自信たっぷりに言った。彼はいつも不利に感じると敢えてその場面を切り抜けるために、こっそりと時間を戻すことができる男だった。彼は普段通りに冷静に観察を続け、次の一手を考え始める。 「そのボタンを押したら、どうなると思ってるの?」 「それはね、あなたの存在を消し去ることができるのよ!」 幼女は、まるで子供が誇らしげにおもちゃを見せるようにボタンを高く掲げた。「さあ、やるの?やらないの?」 よしおは少し真剣に考えながら、時間を巻き戻す様子は見せず、余裕の笑みを浮かべた。その瞬間、運命の幼女の手がボタンに触れる。 「行くよ!押しちゃう!」 ボタンが押された瞬間、周囲の空気が変わる。次の瞬間、よしおは目の前が真っ暗になり、彼の心は急速に混乱していった。 その時、空間の歪みが生じ、彼は再びタイムリープを行う。 一瞬後、全てがリセットされ、彼はボタンが押される前の瞬間に戻っていた。 「何度でもやり直せるから」 よしおは、冷静なまま笑い歯を見せる。 「もう一度!」 「無限に続くよー、そんなに簡単にはいかないよー。」 再び、幼女の表情に少しの焦りが見える。 ああ、彼女にはタイムリーパーのスキルに対抗する策が必要だった。しかし力をもって押し続けるボタンに気を取られるうちに、次第にパニックに陥っていく。 「そんな…ずるい!」 「ルール違反じゃないからね。」 よしおは再び時間を戻し、幼女の周りの状況を分析していた。