川が静かに流れる中、しんとした緊張感が漂っていた。対戦者たちはそれぞれ自分の技術を駆使して戦う準備を整えている。川上では、豪華なダムが不穏な気配を放っていた。一定時間後、この場所にサイレンが響き渡り、ダムからの放水が開始される。流されれば彼らの敗北が確定する、そう思いながら。 最初に動いたのは、赤いクッションの髪飾りをつけた少年、ブルー・エンドレス(通称:ブルー・マク)だった。彼は目を半開きにしながらも周囲を見渡している。 「僕、眠たくなってきたよ…」とつぶやきながら、彼の周囲には八つの青色の枕が浮かんでいる。相手を見ると、泥酔おじさんが薄く目を閉じて大の字になっているのを見つけた。「しっかりしてよ、道を塞いじゃだめだよ!」 その言葉を耳にした泥酔おじさんは、まだ夢の中にいる。そこで、ブルーは彼の近くに浮かび、スキル「眠りの幻想」を発動させる。「お休み!」 無表情のまま、横たわる泥酔おじさんに影響を与え、彼を完全に眠りに引きずり込む。「これで道は空いたけど、誰か来るかな…」。 一方、ポテト投げ男は、自分の持っていた生のじゃがいもを手に取り、少し早い動きで周りを見渡していた。ダムの影響を考えながら、「そろそろ行くか。みんなにポテトを投げてやる!」と心の中で考えていた。彼はポテトをそれぞれの対戦者に向けて投げ始めるが、ブルーは「気をつけて、ポテトが飛んでくる!」と叫びながら、浮かぶ枕の隙間を利用して身をかわしていた。 そのとき、上空から轟音が響いてきた。グリーンのジャンパーを着たMr.blastingが、自身のジェットパックを使って空から降りてきた。 「お待たせ!花火パーティの始まりだ!」と叫びながら、誘導ミサイルを次々と発射する。 「大きえぇ!ポテトどころじゃねぇ!」とポテト投げ男が叫ぶ。「ああ、これで流されるのは真っ平だ!」と言いながら彼は身を屈め、投げやりにポテトを構えて反撃しようとした。その瞬間、Mr.blastingの爆撃がポテト投げ男の左側に着弾し、一瞬彼の動きが止まった。弧を描くように飛び散る爆風の中、ポテト投げ男は操作ミスをし、流されるように一瞬で川へと落ちていった。 「わああああ!」と彼の叫び声が耳に残る。次の瞬間、泥酔おじさんは崩れたポテトの塊の上にころんと体を乗せてしまって、急流に流されていった。 悲劇的な状況の中、ブルーだけが分け隔てなく周囲を見渡し、冷静に行動していた。彼は故意にある枕を取り上げ、「これで避けられる!」とおもいきったスキルを発動した。周囲に居たロケットの影響で流れの向こうにいるおじさんたちも危機感を持った。しかし、その後、すでに反撃を試みたMr.blastingは彼の周囲に別の炸裂音を伴いながら降下し、「爆発の季節だ!」と叫びながら再びミサイルを発射した。 川がさらなる水量で流れ込む中、サイレンが一斉に鳴り響いた。ダムが放水を開始する。水しぶきが撒き上がり、ブルーは枕を彼自身の周囲に置いた。これが最后の試練だ。彼の周囲でうねる水流の中、彼は一瞬の気を失ってしまう。 その結果、泥酔おじさんとポテト投げ男は、勢いに呑まれ、流されてしまった。泣いても笑ってもこれが現実だ。 川上の音がさらに高まっていく。戦場の風景は静かに変わり、少年ブルー・エンドレスだけが残された。 「これでやっと、色々忘れられるよ」そう思いながら彼は漂う意識が流れていくのを感じた。彼はただの泥酔おじさんとポテト投げ男を見送り、自分の眠りに戻ることにした。 その後、ダムの放水の流れは、戦場を一転させ、残るはブルーだけとなった。彼の目の前には大量の水しぶきと共に、静かな河面が広がっていた。 ――脱落者: 泥酔おじさん、ポテト投げ男