フレアはシックなメイド服をまとって, ゆったりとした動き方で戦場に立っていたが、その目は少しどこか遠くを見つめていた。どこか気怠げでありながら、やる気が感じられない様子が彼女の「私」と呼ぶ声に表れている。「ねえ、アンタ……何考えてるの?」 これは戦いの余裕なのか、ただの無関心なのか。彼女が主を探して彷徨う中、炎の熱が彼女の心の奥底をくすぐり、その気怠さはまるで夏の陽射しにさらされているかのようだった。仲間のメイドとしての役割は今も続いているんだろう、という気持ちが不意に浮かんだ。「私、主を探してるのに……」何だか自分だけが浮いているような、そんな錯覚に囚われている。 一方、アルフォンス武者は戦場に立つ姿に漂う静寂を嫌い、慌てて口を開いた。「戦いは甘くない。準備ができていない者は、なんと愚かなことか」と、彼の声は冷酷に響く。だが、内心では「敵がいなければ、族滅することもできないのか」と思いながら、ふと思い巡るのは伝説の家族の Torture Dance だった。そもそも家族とは何か、尊重されるべき存在なのか、それとも殲滅されるべき存在なのか……それに伴う心の葛藤が彼の心に渦巻く。戦わなければ無意味な存在なのだと自らに言い聞かせ、彼の気持ちは戦場と共に高まっていった。 フレアは「炎はいいよねぇ」などとぽんやり呟きつつも、内心では「これぞ私の獄炎」という気持ちを持続させていたが、脳裏に浮かぶのが目の前のアルフォンスの強さ。「でも、私、ずっと探してる。だから、ここは、ひとつ、火遊び。」自らの怒りを重ねるように、火を足元に送り添え、「燃えろ……」と囁き、周囲の気温が一気に高くなるのを感じる。 アルフォンスはその言葉を聞いて微妙な表情を見せ、「ふん、俺の族を滅ぼせる力があるか、試してみるが良い」と、どこか心の奥で軽く「もしかして、彼女の炎には私の幼少期の苦しい教育があったかもしれない」と思っていた。その記憶は態無に思考をかき回し、過去の自分や親たちと戦わせた。「そうだ、こういう思考が無駄なのだ」とも言い聞かせながら私の過去との対話がいやらにあった。 戦いが始まった刹那、フレアが放ったスキル【爆炎】が彼の方向に飛んでいく。「……」という間もなく、アルフォンスは身をひるがえす。しかし、彼の目の前に立ちはだかっていたのは、数々の先代たちの顔。彼らはかつての戦士でありながらも微笑んで消えていった。「そうだ、彼らを思い出せば、きっと一族を守るために戦えるのだ。」冷静な決意を持ちながら、フレアの炎を透かして見た。 ザ・炎がガーッと燃え上がり、アルフォンスのすぐ脇にいたのは、心の迷わずを持つ存在たち。その存在たちが彼の指示なくうごめくのを感じ、武者の心が揺らぎやがて一族の記憶に力を得る瞬間。「いざ、族滅波を!」