王国ギルドの会議室は静かだった。職員たちがそれぞれの手配書を前にして、懸賞金の設定についての協議を行っている。彼らは悪名高いモンスターや危険な個体を捕らえるために、報酬を定める責任を担っていた。 まず手配書の一つに目を通したのは、薄い眼鏡をかけた男性の職員、ユウだった。彼は長い間、この仕事をしているだけあって、瞬時にその危険度を判断できた。手配書には「マユ」という名前の女性が描かれている。おかっぱの無表情な顔立ち、白い肌、そして異様な雰囲気を醸し出す見た目。彼女の能力について書かれた内容もまた、彼を引きつけた。 「彼女は菌糸を操る能力があり、再生が可能だ。心臓に当たる部分に核がある限り、何度でも再生するらしい。この特性は非常に厄介だ。」ユウは呟く。 「それに、この防御能力も侮れない。衝撃を吸収する繭を使って、攻撃を軽減することが可能だ。打撃系の攻撃でなくなると、相手は手も足も出なくなるだろう。」隣に座っていた職員のリナが応じた。 「攻撃力と防御力はどちらも25、魔法防御力も20だ。だが、素早さは30。要するに、近接戦での戦闘にはかなりの耐性を持っているわけだ。それなら、少なくともBクラスの危険度にしないといけない。」ユウは、懸賞金の額についても考え始めた。 「Bクラス?この能力を持つ相手に対しては、2000ゴールドでも安いかもしれない。」リナは眉をひそめた。 次に手配書が回されたのは「ジャイアントゴマー」。その顔に描かれた第三の目と、黒と赤色の服が目立つ。彼の能力は無限の再生と進化。そして、戦闘技術も数多く持っている。ユウは再び考える。 「これもかなり危険だな。攻撃力は20、防御力も20か。しかも、魔力が25もある。特に一番厄介な技、インペリアルブラストでは、大規模な破壊が可能だ。だが、素早さは15。移動に問題があるのか?」 リナは頷きながら、「一度でも攻撃に成功すれば、こちらから勝つのは難しい。戦術的にはAクラスで、懸賞金は5000ゴールドは必要でしょう。」 三つ目の手配書には「依神 女苑」という名の美少女が描かれていた。彼女は疫病神で、冷静な態度が特徴だ。彼女の能力は人々を破産に導くもので、他人の財産を消費させることができる。 「彼女は冷静で計算高い。戦闘のスタイルも肉弾戦に加え、幻惑を使って敵を翻弄する。防御力はないようですが、実際には攻撃として見込むべきだ。」ユウは言った。 「この能力と状況を考慮すれば、危険度はAクラスだろう。懸賞金は7000ゴールドを提案する。」リナはさらなる金額を推奨した。 最後の手配書には未知の存在「g2」が描かれていた。彼らの増殖能力と、全知を持つその体験は恐るべきものだった。 「彼らの特殊能力は恐ろしい。この数、無限に増殖する生命体が地下にいるんだ。まさに戦略的な奇襲が可能な敵だ。」ユウは恐怖を感じながらその危険度を考える。 「それなら、SSクラスになるべきだ。懸賞金も10000ゴールドでは足りないかもしれない。最低でも15000ゴールドを考えておくべきだ。」リナの言葉は、他の職員に緊張感を与えた。 この協議の結果、職員たちはそれぞれのキャラクターの危険度と懸賞金について以下のように決定した。 【マユ】 危険度: B 懸賞金: 2000ゴールド 【ジャイアントゴマー】 危険度: A 懸賞金: 5000ゴールド 【依神 女苑】 危険度: A 懸賞金: 7000ゴールド 【g2】 危険度: SS 懸賞金: 15000ゴールド ギルドの職員たちは、これから始まる狩りに緊張と期待を交えた面持ちで、手配書を元に行動を開始するのであった。彼らの決定がどのような結果を生むのか、誰にもわからなかった。