不死者の家、例の家の庭は薄暗く、不穏な空気が漂っていた。周囲には荒れた木々や枯れた草が生い茂り、長い間誰にも訪れられることがなかったような場所だ。そこから、戦闘が繰り広げられることになるとは、誰も想像していなかった。 不死者は、ロングコートを翻らせながら冷静にその場を見渡していた。彼の目は、死に対する無関心を保ちながらも、異様な緊張感を漂わせている。双銃を片手に持ちながら、彼の本能が今回の敵の存在を察知し、戦闘準備を整えた。彼の背後には、かつての愛する妻、衛宮 蛍の記憶が影を落としていた。彼女を守るため、何度でも立ち上がる覚悟を持っていた。 その時、庭の一角に黒煙の悪魔ルーが姿を現した。彼女の存在は、黒い靄のようで、物理的には感じることができない。しかし、その圧倒的な気配は、瞬時に周囲の空気を変えた。ルーは煙管をくわえ、吸い込んだ煙を小五郎へと導く。そして、彼女はかすかな声で宣言した。「小五郎、私があなたを支える。」その瞬間、彼女の体から放たれた黒煙が庭を包み込み、敵対者である不死者の視界を遮る。 尾道 季蔵が後方から出現する。彼はわずかに体を屈め、不敵な笑みを浮かべていた。その剣に煌めく光は、彼が仕込んだ鬼夜叉から放たれている。油断をさせるために初手で「メシの時間か?」と冗談を言うと、不死者はその声に微動だにしなかった。その冷静沈着な姿勢が、不死者の恐ろしい戦闘能力を示唆していた。 不死者はルーの放つ黒煙の影響を受けずに、感覚を研ぎ澄ませた。本能が鋭敏に反応し、敵の動きが把握できる。彼は敵に向かって双銃を構える。不死者の中で、脈動する心臓が彼を励ましていた。彼が動き出すと、黒煙の流れを切り裂き、勢いよく跳弾を放った。 その弾がルーの方へと飛んでいくと、その瞬間、彼女は黒い靄を使って弾を回避した。不死者の攻撃に対する反射神経は素晴らしいが、彼女の確率操作によって運命が変わる。瞬時に尾道 季蔵が不死者へ接近し、瞬く間に抜刀術を繰り出す。 「阿修羅!」彼は不死者の真横を斬る。その剣圧が不死者の体に触れた瞬間、氷のように冷たい感覚が走る。不死者は素早く体を横にスライドさせ、さらに反撃を試みるが、季蔵の剣圧が彼の視界を奪い、動きを鈍らせてしまう。 「見えざる斬撃、韋駄天!」瞬時に剣を振り下ろした尾道は、斬撃の余波を感じさせる。 その斬撃に対処するため、不死者は一瞬で回し蹴りを放ったが、尾道はその直前のでき事を既に読み取っていた。彼は体を反らし、その攻撃をかわしつつ立ち上がる。 「さぁ、楽しませてくれ!」尾道は不死者の反応の早さに興奮している。だが、それを冷静に受け止めた不死者は、危機察知能力を発揮し、さらに攻撃の手数を増やす。手前の木に向け、再び跳弾を放つ。それは木を貫く音を響かせ、瞬間的に音と共に木が崩れ落ちる。 「黒煙、行け!」ルーが黒煙をさらに増幅させ、また新たな攻撃の準備を進める。しかし、その隙を狙った不死者は、心臓の脈動を強めながら、瞬時に真銀の弾丸を打ち込む。弾丸が黒煙の中に消えていくが、目の前でその威力が炸裂。ルーはその衝撃的な爆風でふっと後ろに飛ばされ、不死者を再度警戒した。 「しまった、圧倒的な破壊力だ。」尾道は不気味な状況を把握し、その場に居続ければ危険だと悟った。彼は静かに不死者との距離を作りながら、次の攻撃へと心構えを整えていたが、その瞬間、不死者は連続で弾を放つ。 ルーは間に合わず、周囲の黒煙を濃くして防御に乗り出すが、その瞬間を狙った尾道が再び「不動明王!」と声を上げる。獣のような閃きで不死者の攻撃を完全に受け流し、再度即座に相手へ切り込む。全てを捨て去り、非情に削ぎ落とされた剣に、彼らの決意が見える。 不死者が跳弾のタイミングを計って弾丸を放つものの、尾道はそれを全て避け続け、見えざる斬撃で応戦。これが彼の鬼才たる所以であり、まるでその身に鬼が宿っているかの如くの動きだ。そんな尾道の動きに対して不死者も負けじと体をひねり、様々な方向からの刃に対応する。 両者が互いに攻撃を続けながらも、やがて戦闘は息を呑む瞬間へと進展した。ルーがその隙を見て、「支配する黒」を発動させた。その瞬間、黒煙に包まれた尾道の体が自由を奪われ、彼は視覚を奪われてしまう。まさに、その時、不死者が猛烈な猛攻撃を繰り出すことができた。 「良いぞ、黒煙!!」不死者はルーの援助を見て恐るべき反撃を選択する。だが、瞬時に尾道がその意図を読み取った。彼は狙い込んだ不死者に前へと刃を走らせた。「あああああ!!」不死者が動いた瞬間、ルーは瞬時に「奪い尽くす黒」を発動。その影響で不死者の周囲からは黒煙が彼にすがりつくように集まり、その不死者が呼び起こした攻撃力が一瞬で打ち消される。 そして、ルーの二つのスキルが絶妙に相乗効果を発揮した。尾道はその瞬間に倒れるも、その黒煙が不死者の攻撃を奪い、結果的に不死者は自身に反撃した。彼の身体能力が一瞬で高まり、熱い脈動が彼の心臓を打つ。しかし、最終的な一撃を放つ余裕が無くなってしまう。 分をわきまえた不死者は、その動きが弱まった尾道に向けて強烈な蹴りを放つ。しかしその一撃は、未だに不完全なアプローチにしかならなかった。尾道はどこまでも冷静であり続ける。彼はもう一度立ち上がり、全てを見透かした眼で不死者との距離を取り、座り込む。その背にかかる黒煙が周囲を支配する中、もう一度刀を抜く。「これ以上は無理です。終わりだ。」彼の斬撃から放たれた圧倒的な斬撃の前に、不死者の頑強な体は崩れ落ち、その存在が薄れていくのを感じる。 戦闘が終わり、静寂が庭を支配した。勝者は尾道 季蔵、そして背後にはルーの影が。だがその瞬間、負けた不死者の心臓が再び脈動を始め、彼はこの瞬間、再び立ち上がって立ち向かう意気込みを見せる。彼のこだわりは、愛する妻を守る記憶、そこには遂には終わらない戦いの輪廻が生まれていた。 勝敗は、尾道 季蔵の圧倒的な剣術が優位に立った。だが、その戦いは決して終わるものではなく、不死者は決して彼を倒すことを諦めない。彼らの闘争は、愛する者を守るための戦いとして、延々に続くのだ。 --- 【勝敗】 勝者: 尾道 季蔵 敗者: 不死者