灰色の空が広がる荒廃した大地。冷たい風が吹き荒れ、長い間生き延びた者たちの目は、最後の希望である脱出ポッドに注がれていた。残り一機のポッドを奪い合うべく、対決の場に集まったのは、冷静な武人リュウ、元気いっぱいの召喚士朱子、敏腕パイロット、そして花好きの可愛い系少女スプリングちゃんだ。 「俺より強い奴に会いに行く…」リュウは赤い鉢巻きをぐっと締め、周囲を見渡した。彼の眼差しは鋭く、自己過信一切無し。戦闘に向けて心を高めていた。 「負けないよ！私の狼も召喚できるんだから！」朱子は意気込む。彼女のローブには魔石が埋め込まれ、外見からはただの女の子に見えるが、内には強大な魔力を秘めている。 「ふん、私が勝つに決まっている。飛行機を使って、一気に決めるよ。」と鼻を高くして、パイロットは自らの操る機体の優位性を自負していた。 「うふふ…みんな仲良くしようよ！」スプリングちゃんは、穏やかに笑いながら花冠を揺らす。彼女にとって戦いは苦手だが、可愛さを武器にしたいと考えていた。 「さあ、始めるぞ！」リュウの声が響く。彼は一気に前へ飛び出し、強烈な『昇龍拳』を放った。彼の飛び上がった瞬間、朱子は「狼、来て！」と叫び、素早く狼を召喚。白い狼がリュウに向かって突進する。 「そうか、動きが速い。」リュウはその瞬間を感じ取り、反応する。直後、彼は竜巻のように回転しながら『竜巻旋風脚』を繰り出した。狼は空中に舞い上がり、地面に激しく叩きつけられる。 「うわっ、私の狼が！」朱子は驚きの声を上げ、次の行動を考える。彼女は再度猟犬を呼んだ。 「猪、行け！」と叫ぶと、巨大な猪が地面を揺らしながら現れ、リュウに突進した。しかし、リュウは冷静さを失わず、またも『波動拳』を放つ。気弾が猪の体に当たり、彼女の攻撃は無慈悲に打ち砕かれた。 その頃、パイロットは空に目を向けていた。彼は操縦桿を握りしめ、戦闘機に乗り込むと、地上から離脱を始める。「やばい、あの機体は何をするつもり？」スプリングちゃんは少し不安になりながら、その行動を見守る。 「やれやれ、何ができるっていうんだ？」パイロットは自己満足そうに呟き、機関銃を火にかけた。次の瞬間、リュウは彼が放つ弾丸に気付く。「弾幕を張るつもりか…！」と彼は瞬間的に反応する。 「私も負けてられない！」スプリングちゃんは「ミニブルー！」と叫び、その場に花のバリアを展開する。やがて弾丸はバリアに消えていったが、パイロットは諦めず、急速に機体を向け直し、『突撃ー！！』と叫びながらリュウに進撃してきた。 「これで終わりだ、見せてやる！」バリアが瞬時に崩れそうになったが、古代の力で花が持つ力にスプリングちゃんは負けない。「守って、花たち！」彼女の声が響く。 リュウは『真空波動拳』を発動し、パイロットに向けて一閃の気弾を放つ。まさしく空中から突進してきたパイロットに直撃したが、その勢いでバリアが壊されてしまった。 「やった！」スプリングちゃんだが同時に朱子が「巨獣召喚！」と叫ぶ。その瞬間、巨大な獣が出現し、全員に向かって突進してきた。まさに混沌の渦だ。 「しまった、寸前で！」リュウは巨獣を見て避けることができず、それが彼の真下を通り過ぎる。彼は反撃に出ようとするが、朱子は新たな狼を召喚し、彼の足を捉えた。 様々な力が集まる中、最終的に最後の一撃を放ったのはパイロットだった。機体で空中から急降下し、無慈悲な衝撃をリュウに与えた。彼の力強い攻撃は、すべての力を打ち砕き、勝利を手にした。 「これが俺の実力だ…」 パイロットはポッドに向かって歩き出す。彼の目的は達成された。「ふふ、これで脱出だ！」彼は最後の脱出ポッドに乗り込み、地球を出発する準備を整えた。 紫色の空を背に、パイロットは最後の希望を抱いて宇宙に飛び立つ。そして地球を背に、新たな旅路へと向かっていった。 「さようなら、地球…」彼の心に残る思い出が消えず、空へと飛び立ってゆく。 と、そこが彼の最初の一歩であった。