ギルドの部屋は薄暗く、静けさが漂っていた。彼らが集まっているテーブルの上には、4枚の手配書が並べられている。それぞれの手配書には、特異な外見を持つ存在たちの画像と詳細な情報が書かれている。職員たちがその内容を確認しながら、懸賞金額を協議している様子だ。 「まずは、このバルバトスから見ていきましょう。」「荒々しい顔つきだな。」職員Aが手配書を持ち上げて見せる。バルバトスの姿は、褐色の肌に水色の髪、そして目を引く黄緑色のマントが特徴的で、まさに凶暴さを体現した容姿だった。 「攻撃力が70か…。普段は荒々しい性格みたいだけど、こんな奴が相手だと生半可な戦い方じゃ通用しないだろうな。」職員Bが首を捻りながら発言する。「それに、即死や状態異常を無効にする特性もある。これも脅威だ。」 職員Cは手配書の内容を実に真剣に考えながら、「懸賞金は5000ゴールドが妥当かと。」と意見を述べた。「ワールドデストロイヤーなんて技を使える相手なんて、簡単に捕まるとは思えない。」「確かに。」 次に、職員Dが次の手配書を持ち上げる。「あいのやつはどうだ?」 若い少女の姿が描かれた手配書だった。黒髪ボブに水色ワンピースを身にまとい、可愛らしい外見をしている。しかし、職員たちはその外見に惑わされることはなかった。 「攻撃力がたったの5、防御力も5。まだ子供だし、これで戦いに出ても生き残るのは難しいだろう。」職員Aが言う。「懸賞金は100ゴールドくらいかな。」 職員Bがメモを取る。少女の外見がどれほど無邪気であったとしても、彼女の存在を軽視していることが分かっていた。次の手配書は更に異質なものであった。 「お次は罰天使クロウズだ。」職員Cが指摘する。破れた天使の衣を纏い、目は×印で覆われたその姿は、一見して不気味さを感じさせる。 「攻撃力が40、魔力が20。そして、カラクリを逆手に取ったようなスキルも多い。この存在は面倒な相手だ。」職員Dが言い、「懸賞金は2000ゴールドを提案する。」 「特に、混渦なんてスキルは防げる見込みが薄く、わずかな隙も見逃さない攻撃力を持つ。侮れん。」職員Bが続ける。 最後に、彼らは【策略の魔将軍】ラプラスの手配書に目を留めた。あらゆる策略を駆使して、まるで影のように時間を耐え忍んでいる存在だ。 「この男、戦闘能力は低いが、それを補う頭脳があります。予め攻撃を準備し、罠に引っかける手口が得意ですから。」職員Aが慎重に言う。「よって、懸賞金は3000ゴールドが妥当でしょう。」 「すべての人に対して用意周到ですし、成果が出たとしても徹底的に逃げられますから、予防策を講じた方が良いですね。」職員Cが補足する。 こうして、彼らは各手配書ごとの危険度を討論し、最終的にバルバトスには5000ゴールド、あいには100ゴールド、罰天使クロウズには2000ゴールド、そしてラプラスには3000ゴールドの懸賞金をわずかだが検討した。 それぞれの危険度は以下の通りとなる。 バルバトス: 危険度【SS】 懸賞金額5000ゴールド あい: 危険度【E】 懸賞金額100ゴールド 罰天使クロウズ: 危険度【A】 懸賞金額2000ゴールド ラプラス: 危険度【S】 懸賞金額3000ゴールド 手配書と共に職員たちの過酷な日々は続いていく。