雲一つない青空の下、奇妙な対戦の舞台が設けられた。木々の間で籠もる静寂を破るべく、食材界からこんにゃくが、魔法界からスペリオール・ライムレモンが現れた。 「にゃー、今日は負けないにゃん!」とスペリオール・ライムレモンが元気よく挨拶する。対してこんにゃくは、ただ静かに存在を示すかのように、無言で立っている。何も語らず、ただじっと見つめるその姿は、まるで運命の静観者そのものだった。 「それじゃあ、行くにゃん!」スペリオールが虹のペンを手にとり、描いた魔法で巨大なレモンを出現させる。そのレモンはこんにゃくに向かって勢いよく転がっていった。 こんにゃくは動かず、ただその流れに任せる。混乱することなく、受身の姿勢を保っている。 「つるつるしていて捕まえられないにゃ!」とスペリオールが笑いながら言うが、レモンはすぐにこんにゃくの表面にぶつかり、しゅるっと滑り落ちていった。 「もしかして、これは意外な相性かもしれないにゃ…」そう呟くスペリオールは、次の作戦を考える。 次に、スペリオールはラプラスの翼を使い、空間を跳躍しながら様々な攻撃を仕掛けていく。焦点の定まらない攻撃を、こんにゃくは確かな冷静さで受け流していく。そのたびに、相手の目に映るのは、ただ静かに立ち続けるこんにゃくの姿だ。 「にゃにゃ、進展がないにゃー!」と、彼女の焦りは次第に明らかになっていく。 「受け止めます、何もなかったかのように」という言葉すらないこんにゃくの姿は、ある意味で恐怖さえ呼び起こす。 「よし、今度こそ!」 そう言いながら、スペリオールは神秘のコンパクトを使うことにした。攻撃を反射する準備を整え、彼女はこんにゃくへと突進する。こんにゃくは今度もじっと動かない。 瞬間、スペリオールの攻撃が発動した。それは、直撃に見えたが、こんにゃくはつるっとその攻撃を回避する。 「なんで…?」スペリオールは困惑の表情を浮かべた。その瞬間、かの食材が少しだけ体を傾けた。まるでその存在を否定しているかのように。 「次は本気ですにゃん!」今度はスペリオールの目が光る。彼女は全力でスペリオールソードを高く掲げ、再び攻撃との距離を詰める。 しかし、その直前に閃いたのはギャグ転の発想術。彼女が持つ独特の能力で、次の瞬間、こんにゃくと入れ替わる。 「うふふ、どうなったかにゃん!」と、今度は逆にこんにゃくが驚き、サンドイッチ状態になった。 「これが私の反撃だにゃ!」立ち位置を入れ替えられたこんにゃくは、何が起こったのかも分からずに立ち尽くす。 最後の瞬間、スペリオールは自らの勝ちを呼び込む、最終奥義・スペリオールミラクルを発動。天に舞っていた聖剣が切り込むと、場は一瞬静寂に包まれた。 「バコーン!」と音と共に、こんにゃくに強烈な一撃が加わる。ギャグエネルギーが体内に流れ込み、思わず笑いがこみ上げた。 「いまごろ気がついたのかにゃ!」と、スペリオールは勝利の笑みを浮かべる。 「ただ存在しているだけではいけない…」と、こんにゃくはただ無言のまま、その場に立っている。そうして、勝負は決まった。 スペリオール・ライムレモンが勝利を収め、その場に残ったのは、静寂とこんにゃくの冷静な存在感だけだった。