王国の管理するギルド。ここには依頼人の姿もなく、ただ四名の職員が卓上に並べられた手配書を眺めている。彼らは、互いの意見を交わしながら、様々なキャラクターたちの危険度を評価し、その懸賞金額を相談している。職員たちは一枚一枚の手配書をめくりながら、慎重に数字を検討していく。 「まず、こちらの手配書から行こうか」と、リーダーらしき職員が声を上げる。彼の目の前には、豪華な装飾を施したチラシが置かれている。そこには、【アルテマウェポン】という名のモンスターの情報が記されていた。 「レベルは100、HPは16万……。その上半身は騎士風で、下半身は巨獣型の生物だ。特性には『状態異常は一切効かない』『即死無効』とある。これは厄介だね」と、彼が評価する。 「さらに、攻撃力や防御力もそこそこ高い。スキルとしては『リヒト・ゾイレ』による9999のダメージ、そして『メテオ』や『クエイク』の全体攻撃魔法も示されている。直撃すれば即戦闘不能だ」と、もう一人の職員が続けて手配書を読み上げる。 「このモンスターに立ち向かうのは相当な覚悟が必要だ。通常の冒険者では太刀打ちできない。懸賞金は……どうだ、3万ゴールドくらいは妥当だと思うか?」 他の職員も頷く。「これだけの脅威なら、下手に安く設定するわけにはいかないね。全体的な危険度はSSだ」「異論なしだ」 「では、3万ゴールドで決定」リーダーが頷く。 次に職員たちは、次の手配書を手に取った。それは、ドリームを名乗る輝菜という魔女のものだった。彼女は幼い見た目で、常に布団に包まっているという独特な姿をしている。 「これなんかどう思う? 夢の世界を展開し、相手の欲求を煽って、抜け出せなくするというスキルを持っているようだ」と一人の職員が説明する。 「現実ではほとんど動かないが、夢の中では好き勝手に動けるというのが厄介だね。戦闘中もくるまっている状態だと、攻撃手段が限定される。このスキルは無効化できず、相手を戦闘不能にする可能性が高い」 「さらに、彼女が放つ影響は相手の心を大きくねじ曲げる。懸賞金を誰が引き受けても、対策を考えなければならない」. 「これについても、危険度はSか、それともSSにするべきか?」 「いや、やはりSだろう。戦闘力自体は低い。しかし、特殊なスキルのため安心できない」 確かに、夢の中に閉じ込められたら最後、抜け出せない不安があった。全員の意見が一致し、ヒャクゴールドに設定。 その後、次はシャコについて話し始められた。彼は悪魔の道化師であり、観客を楽しませる一方で、実際には殺人を楽しむ残忍なキャラクターだ。 「こちらは、狡猾な性格と、様々なトリックを使った攻撃が特徴だ。バックスタブを使って致命的なダメージを与えてくる点も気をつけよう」と一人の職員が言った。 「彼の素早さが70というのも重要だ。相手に気づかれずに襲う確率が高い。十分に警戒しなければ、致命傷を受けるかもしれない」 「そこで、危険度はAが妥当だろう。実力よりもトリックさが効く。また懸賞金は1万ゴールドにしよう」と提案がなされる。 「これについて合意できるか?」 再び全員が頷く。 ついに最後は舞子である美玉に触れた。彼女の情報には「他者の圧倒的理不尽を無に帰す」能力が示されている。 「彼女の全ての攻撃が1ダメージに抑えられるという点が危険だ。律の舞の発動で対策を講じても、致命傷を受ける恐れがある」と職員が語った。 「しかも、攻撃手段も封じられるので、与えるダメージも相当難しいだろう。これはまさに超越しがたい存在となっている」 「危険度はSSで、5万ゴールドを懸けても良いのでは?」 全員がその意見に賛成し、最後の設定を決定する。 こうして、職員たちは四人のキャラクターに懸賞金を与え、その一日を終えた。彼らの交わした論議から、新たな冒険者たちがそれぞれの危険度を背負って立ち向かうことが求められるだろう。 --- - アルテマウェポン : SS / 30000ゴールド - ドリーム!輝菜 : S / 10000ゴールド - シャコ : A / 10000ゴールド - 美玉 : SS / 50000ゴールド