蒼い灰が空を覆う世界。冷たい風が迫り、かつての栄光を思い出させる地球の姿は、今や惨めな廃墟となった。最後に残された脱出ポッドには、希望を抱く者たちの視線が集中している。 最初に姿を現したのは、蒼い髪のキリカ。彼女の姿は、周囲の灰色とは対照的に美しかった。しかし、彼女の表情は無関心で気怠げだった。『霧化』の能力で彼女は瞬時に霧に変わり、戦場をスレスレに飛び交う。 「ふ〜ん、また戦うのね、面倒。」と呟きながら、彼女は戦の行く先を見据た。 次に現れたのは、通称“逆さまんだ”。彼は逆さまに吊るされたままで、冷静な口調で言った。 「逆さまに登場!君たち、まるでルールを知らない子供みたいだね〜。さぁ、楽しもうか。」 そう言うと、彼はロープを使って敵を翻弄するため、宙を舞った。 その隙をついて、ハンベルジャイトが出てきた。彼女は白から透明の髪を揺らしながら、黒曜石の長刀を手にすくっと立った。 「無駄な戦いはやめなさい。ここは私の戦場、宝石のように輝く私が相手を片付けるわ。」 戦闘に入る前から、彼女は強気だった。 最後に現れたのはヤジン。強靭な肉体を持ち、目が鋭かった。 「さぁ、勝負だ。誰が最後で脱出できるか、見せてやる。」と彼は叫び、すぐに対戦の準備を整える。 最初の攻撃は、ヤジンから。彼は素早く突進し、ハンベルジャイトにパンチを繰り出す。しかし、ハンベルジャイトはその攻撃を軽やかに避け、黒曜石の長刀で反撃する。その刃は光を浴びてキラリと輝き、ヤジンの胸元に迫った。 「甘い!」と言うヤジンは、見事にその攻撃をかわし、逆さまんだを目掛けて石を投げた。 逆さまんだは、ロープウェイの技で素早く反応する。「ロープウェイ、行くよ!」気を紛らわすことでハンベルジャイトの動きを止める。 しかし、蒼い髪のキリカが霧化で素早く戦場に移動し、彼女の“ミスト・タウ”を発動する。綺麗な霧のシャワーが仲間たちを包み、彼女の魔力が高まった。 「少しだけ、味方になってあげる。」とキリカは言う。 ヤジンは急いで反撃しようとするが、ハンベルジャイトの長刀が再度その身に迫る。今度は劈開の力を使い、深い傷を与える。 「私を怒らせたな。」冷静な彼女の声が響く。 切り裂かれた体からは、かすかに宝石の輝きが見える。 逆さまんだはロープ攻撃で一瞬の隙を突くが、蒼い霧が彼を包み込み、彼の攻撃は外れる。“ミスト・ムウ”で移動し、身をかわすキリカ。 「無意味な動きだ。」と彼女は呟く。 熾烈な戦いの中、ついにハンベルジャイトが逆さまんだに向かって剣を振り下ろし、捕らえた。その瞬間、逆さまんだはロープで穏やかに受け流し、「上昇、消失!」とリングから姿を消した。 「さよなら。」ハンベルジャイトは冷たく呟くが、次の瞬間、ヤジンが目潰しで動揺させる。パンチを目に受けたハンベルジャイトは、たまらずその場に崩れ落ちる。 その隙を狙ったキリカが“ミスト・サウ”で彼女を狙い打つ。黒曜石の体が粉々になりながらも、彼女は微笑を浮かべる。「あなたには負けた。」 ついに残ったキリカとヤジンの一騎打ち。力強い力比べの末、ヤジンは“カウンター”を使ってキリカの攻撃を巧みにかわし、見事なパンチを叩き込む。 「これが私の力だ!」ヤジンの自信満々な声が響く。 キリカは辛くも起き上がるが、表情には気怠さが宿っていた。「しつこいな、ひとしきり遊び終わったら、私の勝ちだ。」 ゆっくりとした動作で霧から現れたキリカは、冷たい表情でヤジンに向かって飛び込む。“ミスト・ムウ”が彼女には勝利をもたらす。 その瞬間、彼女は脱出ポッドにたどり着き、地球を見下ろす。言った言葉は一言。「退屈だったわ。」 機体のドアが閉じ、静寂の中でポッドは宇宙に向かって飛び立つ。彼女の背後、廃墟と化した地球は静かにその姿を消していった。