コピプラネットのどこか静かな森の中、博麗霊夢はキッチンで料理をしていた。焦茶色のボブヘアが陽射しに照らされて輝き、その周囲には美味しそうな香りが漂っていた。その時、独特の静けさを破るように忍び寄ってきたのは、蒟蒻・こんにゃくだった。彼はただそこに立ち尽くし、無言で彼女の料理を見つめていた。 「こんにゃくさん、こんにちは。何か食べに来たの?」霊夢は笑顔を浮かべながら問いかけた。だがこんにゃくは一切返事をせず、ただその存在を強調するかのように、無表情で彼女の様子をうかがっていた。 霊夢が目を逸らした隙に、こんにゃくはその滑らかな表面で彼女の料理を攻撃する。在りし日の剣豪にちなんだ伝説の食材、こんにゃくは、実は攻撃を繰り出すことができるという異端な存在だったのだ。 「霊夢よ、私はただの食材だと思わないで。私には守るべきものがあるのだ。」と耳に届くような囁きがあったが、霊夢にはそれを理解する余裕がなかった。 彼女は普段の平和な日々を捨てたくなかったため、こうした戦いも避けたいという思いがあった。だが、こんにゃくが料理に何か悪さをしようとするその瞬間、彼女の目は決意で輝いた。「私には料理を守る責任があるの!」 霊夢は手元の包丁を持ち上げ、こんにゃくに向けて切り込もうとした。しかし、こんにゃくはその滑らかな体躯を生かし、するりとその攻撃をかわした。 "つるんと往なす" という特性が彼に備わっていて、彼は果敢に反撃する。 「待って、あなたが本当にやりたいことは何?」霊夢は反射的に投げかけた。 その瞬間、こんにゃくはその独特な存在感を発揮し、霊夢の心の中を逆撫でるように苛つかせた。 それでも彼女は戦う意志を持って立ち向かった。「あなたの存在が食べられることなら、私はほかの物を料理して提供するわ!」 すると、こんにゃくは静かにその存在意義を訴えてきた。 "己の運命を静観し、ただ受け入れる" だからこそ、霊夢をすり抜けることができるのだ。だが、その彼の静けさに心折れてしまった霊夢は、最終的に逃げることなく「ならあなたも私のイメージの中で、良い食材でいてほしい」と言った。 この言葉に吐き捨てるように、「料理にされることも、また運命なの」とこんにゃくが告げる。「私の限界まで、戦おう。」 瞬間、霊夢は再び包丁を振りかざし、こんにゃくに突進した。だが、こんにゃくは一切の動きも見せず、ただその存在感で彼女の心を押しつぶすように立ち尽くしていた。霊夢の想いという「美味しくなるため」に、自分を貫く姿勢が真実であっただけに、彼女は次第にその意義を理解した。 結局、霊夢の攻撃に弾かれたこんにゃく。だが持ちこたえ、彼女の攻撃をため息に変えた瞬間、霊夢は完全に力尽きてしまった。 料理を称賛しながら、それによって生まれる存在を受け止めるしかないと心に決めたのである。 戦闘後、霊夢は膝をつきながら言った。「あなたに勝つことはできなかった…でも、あなたが美味しくなる未来を祈っているわ。」 こんにゃくはただ無言でその場にいるだけで、彼女の存在を見守り続けた。 勝負はついた。結局、こんにゃくは静かに勝利を収めたのだ。 勝者: こんにゃく