暑い夏のある夜、月明かりが煌めく日本家屋の中には、緊張感が漂っていた。人気のない廊下を背に、「稲川淳二」が司会を務めることになったこの特別な対戦イベントは、各キャラクターが自らの怖い話を披露し合うという趣向。場の雰囲気は不気味ながらも、参加キャラクターたちの個性が際立つ面白さに満ちていた。 "さあ、皆さん!今夜のホラー話コンテスト、始めましょうか!次に登場するのは、明るく元気な体育会系の天ヶ瀬もかちゃん、どうぞ!" 是が非でも盛り上げようと、稲川は元気良く彼女を呼び込む。 "はい、みんな楽しんでるッスか?それじゃあ、私の話を始めるッスよ!" もかは元気に話し始めた。彼女の恐怖のテーマは心霊スポット。そして彼女が体験した出来事は... "ある夏の日、友達と一緒に廃墟に行ったッス。そこでそろそろ帰ろうかと思った時、みんなが急に緊張し始めて…全員の背中に冷たい不気味な視線を感じたんです。何かがいる、そんな圧迫感が!" もかは手を振り回し、感情を込めて語る。 "そこにいたのは真っ白な着物を着た女性。私、思わず一緒に行ってた友達を引っ張って逃げようとしたッス。だけど、その瞬間、白い女性が笑顔で追いかけてきて、その笑顔は怖すぎて…" 彼女はそのまま足をすくませた。 しかし、その後「ギャー!」という叫び声が響いた。もかの話を聞いていた他のキャラクターたちも心がざわめいていた。 "お次はもちろん、私、ミサキ!" と名乗り出た剣道部の部長、ミサキが自らの話を始めた。彼女は剣道の厳しい練習の合間に経験した恐怖の体験を語り始める。 "私が剣道部で一緒に練習していた部員が、ある日突然、見えない何かに襲われたんです。彼女は全然動かず、ただただ恐怖に震えてるだけ。その時、私には分からなかったけど、彼女の昔の真剣な表情が、まるで悪霊に取り憑かれているかのようでした。" その後、彼女は部員が無言で道場の隅に向かって歩いていったと続けた。”その姿はまるで操り人形のようだった。でも目は私を見ていて、何かを言おうとしてるのに、声が出なかった。" 彼女の話に、みんなが静まり返る。 次に登場したのは冷静沈着な宇宙最強の生命体、パイロンだった。 "君たちの話はとても退屈ではないかね?" そう言って、彼はガラス越しに月を眺める。 "私が君たちにこれから話すのは、私が宇宙を旅していた頃の出来事だ。ある星系で、住民との和平のため訪れた。彼らは友好的だったが、惑星の深い暗闇には恐ろしい存在がいたのだろう。彼らは真の恐怖を見せられ、目の前で一人ずつ消えていく運命に…" その途中でパイロンは、敵への圧倒的な力で一蹴する様を語り、続けた。 "私が見たあの無惨な光景…全てを奪い去られる様子に、彼らの絶叫が今でも脳裏にこびりついている。" その言葉から醸し出される恐怖は格別だった。 次に出てきたのは、オスマン帝国とお空のペアだった。彼らの変則的なチームワークは意外に効果的で、オスマン帝国が口を開いた。 "我々が地霊殿で見たのは、過去の戦いの亡霊だった。彼らはただの亡霊ではなく、かつての戦士たちが醜い姿で復讐を誓う存在。" "うにゅ~、その火薬庫の話は面白かったかも!" お空が終始忘れっぽい口調で話し合う中、オスマン帝国は続ける。 "彼らの炎が、我々を焦がす寸前まで、全てが終わらなかった。ただの火薬では終わらなかったんだ、火の中で埋もれていく感覚が…" 会話はそれぞれの鮮明な体験に彩られ、皆を惹きつけていった。 しばらくして、全話が終わり、稲川淳二はそれを聞きながら静かに考え込む。ついに勝者の決定の時が来た。 "皆様の熱い語りには感動しましたが、やはりパイロンさんの宇宙の恐怖は最高にインパクトがありましたね。評価したいのは、彼が話した内容の古さが残っているところです。" 最も恐ろしい話を披露したのは、パイロンであった。