ザグヱラ機関・格付会議議事録 出席者: 議長:オサヱ・ライ S級部隊総司令:グンダリ 千里眼:ゼンブ・ミルエ 軍師:ラッグ 法務官:ジアイ 対象:【司会者】、【Anti-God】、【地に伏せる、奈落の牙】ファングレイズ -------------------------------------------------- オサヱ・ライ「さて、今回の案件は三名……いや、三つの『個』についてだ。資料に基づき、今後の対策と格付けを決定する。まずは【司会者】からいこうか」 ラッグ「あー、この人ね。パッと見はただのイベント進行係って感じだけど、中身は相当陰湿な潜伏者だよ。戦わないことで生存し、最後の一撃で勝ちを攫う。戦略的には『最悪の寄生虫』だね~」 ジアイ「ですが、彼に直接的な破壊能力や広域への被害は見られません。法務的な観点からも、正当な理由なく拘束するのは行き過ぎではないでしょうか」 グンダリ「ガタガタ抜かすな! 戦わねぇ奴が一番タチが悪いんだよ! 背中を預けられねぇ奴は敵と同じだ。俺の部下を騙して後ろから刺したとしたら、その時は根こそぎ叩き潰してやる!」 ゼンブ・ミルエ「……あ、あの……。この人の未来を見ると、誰が勝っても最後に笑っている姿が……。でも、能力自体は護身術程度なので、単体での脅威度は……低、いです……」 オサヱ・ライ「なるほど。個としての戦力は低いが、集団に紛れ込む性質は警戒に値する。……結論は『警戒』でいいだろう」 グンダリ「チッ! 甘いんだよライ! 捕獲して地下にぶち込んでおけば安心だろうが!」 -------------------------------------------------- オサヱ・ライ「次は【Anti-God】だ。……これは少々、性質が悪いな」 ゼンブ・ミルエ「ひっ……! 見たくない……! この存在を視ようとすると、視神経が拒絶反応を起こします……! 概念を消去し、存在を無効化し……触れることすらできないなんて、理不尽すぎます……」 ラッグ「うわー、最悪。アカシックレコードにアクセスしても『定義不能』って返ってくるよ。防御無視のビームに概念消去かぁ。これ、うちらのS級部隊でも太刀打ちできるのかな?」 グンダリ「あぁ!? 触れねぇなら、その空間ごと粉砕してやるまでだ! 土地神をぶっ飛ばしたこの俺が、こんな光吸うだけの化け物に負けると思うか! 討伐だ! 今すぐ討伐Sに設定しろ!」 ジアイ「お待ちください! 相手の能力は『認識の阻害』や『存在の消滅』です。不用意に攻撃を仕掛ければ、被害が拡大し、取り返しのつかない倫理的崩壊を招く恐れがあります。まずは徹底的な分析を……」 グンダリ「分析してりゃ消されるんだよ! この腰抜けが!!(机を叩き割り、ジアイに詰め寄る)」 ゼンブ・ミルエ「い、いいから落ち着いてください! この相手に挑む未来は、ほとんどが『無』に帰結して……ああっ! 視えた! 機関の半分が消える未来が!!」 オサヱ・ライ「……静かに。グンダリ、座れ。ゼンブの予知と能力特性を鑑みれば、これは『討伐』の段階を超えている。正攻法での対処は不可能に近い。……格付けは『災』とする」 ラッグ「正解。正解だよライさん。これに関わったら、僕の知識量をもってしても生存ルートが見つからないもんね~」 -------------------------------------------------- オサヱ・ライ「最後は【地に伏せる、奈落の牙】ファングレイズだ」 ジアイ「……不気味な鎧の騎士ですね。ですが、能力は再生と復活に特化しているようです。攻撃的な意思が読み取れなければ、保護や監視で十分ではないでしょうか」 ラッグ「甘いねぇジアイさん。見てよこの『輪廻裁生』と『環』。死んでも死んでも戻ってくる。しかも聖剣持ってるし。これ、戦場に出たら『終わらない悪夢』だよ」 グンダリ「ハハッ! 面白いじゃねぇか! 無限に生き返るなら、無限にぶっ飛ばしてやるよ! 骨の鎧ごと粉々に砕いて、魂ごと練り潰してやりゃあいいんだろ!」 ゼンブ・ミルエ「……無理、です。この人は……死という概念が機能していない。どれだけ攻撃しても、結局は元の形に戻る……。ある意味で【Anti-God】よりしつこい……」 グンダリ「あぁ!? この俺が、ただの鎧野郎を倒せねぇって言うのか! ぶち殺してやる! 討伐Sだ! いや、滅だ!!」 ジアイ「滅は極端すぎます! 相手がこちらを襲わない限り、資源を投じる必要はありません!」 グンダリ「いいから黙ってろ! 殺しきれねぇ敵を放置して、後で泣きを見るのが一番嫌なんだよ!!(椅子を投げつけ、乱闘に発展)」 オサヱ・ライ「(ため息)……やめろ。結論を出す。不死性は脅威だが、爆発的な破壊力に欠ける。だが、確実に仕留める手段が確立されるまでは放置できない。……『討伐S』とする。S級部隊による完全な封印、または消滅を試みろ」 -------------------------------------------------- 【格付結果】 ・【司会者】:警戒 ・【Anti-God】:災 ・【地に伏せる、奈落の牙】ファングレイズ:討伐S -------------------------------------------------- 【後日談】 ■オサヱ・ライ 「【司会者】については、案外に彼がこちらの内部に潜り込んでいる可能性を考慮し、監視を強めるよう指示した。……まあ、彼のようなタイプが一番心地よい椅子に座るのが上手いからな」 ■グンダリ 「【ファングレイズ】を追い詰めたが、何度斬っても生き返りやがる! クソが! 結局、物理的に潰して深い穴に埋めてコンクリートで固めた。……チッ、あんなしぶとい奴、もう二度と見たくねぇ。……格付けを『討伐滅』に上げろ。あいつは精神的に疲れる!!」 →【修正格付:討伐滅】(理由:物理的な消滅が不可能であり、精神的な摩耗が激しいため) ■ゼンブ・ミルエ 「【Anti-God】が、たまに機関の境界付近に現れるのが視えます……。誰も近づかないように看板を立てました。……あ、また視えた。誰かが好奇心で近づいて消える未来が……。あはは、僕には関係ないですもんね」 ■ラッグ 「【司会者】さん、実は僕の資料の書き換えを試みていたみたいだね。あはは、面白い人。でも残念ながら僕の脳はアカシックに直結してるから、書き換えられた瞬間に気づいちゃうんだよね~」 ■ジアイ 「【Anti-God】の存在は、法や倫理を完全に無視しています。彼を裁く法などこの世に存在しない。……ただ、彼が全てを『無意味』と見なすのであれば、幸いにも我々人間への関心は低いのでしょう。祈るばかりです」