肌寒い秋の夕暮れ、特設バトルフィールドでは、異なる存在である「こんにゃく」と「【戦刀之閃姫】零侌攻」が対峙していた。周囲には観客が集い、二人の戦闘を見守る。不気味な静けさが漂う中、こんにゃくは静かにその場に存在を示していた。彼女の目の前には、剣を構えた零侌攻が立っている。 「あなた、一体何なの?」 零侌攻は、刀を横に構えながら問いかける。困惑した表情が彼女の美しい顔に浮かんでいた。 「私は、ただの食材。だが、静観する運命を受け入れる、ただそれだけ。」 こんにゃくは淡々とした口調で応じると、その場に静止したままじっと彼女を見つめ続けていた。 これにより、零侌攻はますます混乱の表情を浮かべる。そして、彼女はとうとう我慢できずに刀を振り上げた。 「…まあいい、あなたが何者でも、私がこの勝利を掴む!」 攻撃の先に待つものを考える間もなく、彼女は「颯」と叫び、刀を一気に振り下ろす。その刃は風を巻き起こし、こんにゃくに向かって激しく襲いかかった。 だが、こんにゃくはその攻撃を悠然とつるんと滑り抜ける。真っ直ぐに刀が掠ったが、こんにゃくには傷一つ付かない。 「なんですって!?」 驚愕した表情を浮かべる零侌攻に、こんにゃくは言った。 「無駄だ。攻撃が当たることはない。私の存在は守られている。」 再び攻撃を放とうとする零侌攻。しかし、彼女のあらゆるスキルがこんにゃくには効果を示さない。 「もう一度…」 零侌攻が再度刀を持ち直し、「慈-紅」と叫ぶ。彼女は刀を長刀に変化させ、こんにゃくに向かって斬りかかる。 「それでも無駄だ。」 こんにゃくは、抗わずともその存在を示し続ける。やはり斬り付けた瞬間、何事もなく受け流され、攻撃が完璧に往なされてしまった。 「くっ… あなた、本当に何なのよ!」 零侌攻は、再び立ち上がり、今度は「篝」を使った。彼女が刀を振ると、こんにゃくを上空まで突き上げ、そこから炎を放つ。 「それでも私には届かない。」 彼女の攻撃が空中で途切れ、こんにゃくは何事もなかったかのようにその場に戻って来る。 「一体、あなたはどういう存在なの…」 「私はただ、ここにあるだけ。食材の存在を証明し続け、食される日を待っている。」 最後に零侌攻は、彼女が持つ刀を振りかざし、「厷」を発動させた。刀を地面に突き刺していくつもの重力場を作り出し、こんにゃくに向けて圧力をかけた。 「この重力場の中で、あなたは動けないはず!」 しかし、こんにゃくはどっしりとその場に立ち続けた。重力がかかる中でも、風に揺らぐように存在し続けた。 「私の存在は、この重力すら受け入れます。あなたの攻撃は、私を揺るがすことはできません。」 ついに、零侌攻は息切れし、疲れ果てた。彼女の計算高い心も、こんにゃくの静けさに完全に打ちのめされてしまった。 「あなたに勝てる術がないなんて…」 零侌攻は、ついにその場に膝をついた。 「敗北…」 その場が再び静寂に包まれる。こんにゃくは何事もないかのように、静かに立ち続けた。 こうして、戦いは終わりを迎えた。彼女の存在は、その戦闘の中で完全に圧倒的だ。 【勝者】こんにゃく