王国ギルドの内部、手配書と呼ばれる一枚の紙がテーブルの上に広げられ、職員たちがそれを囲んでいた。彼らの中には、年齢も性別も様々な者がいるが、同じ目的のために集まっていた。今日は4体のキャラクターについて、彼らの危険度や懸賞金について協議する日だ。 「まずは、このスライムから始めよう」と言ったのは、一番年長の職員。彼の手にはキングスライムの手配書があった。緑色をした巨大なスライム、名前の通り王国のモンスターの中でも特に目を引く存在だった。彼は手配書をじっくりと見つめた。 「攻撃力30、防御力20、魔力20、素早さ25とあとは…魔法に弱いのか。このキングスライムは一見、脅威に見えるけど、弱点を突けばどうにかなるはずだ。だが、100体のスライムが融合した姿であるため、物理攻撃には強い。ましてや、未だにその巨体を持っている。他の冒険者たちとの戦闘では、かなり危険だな。」 別の職員が付け加えた。 「スライム弾や体当たり、跳躍といった攻撃も非常に強力だ。ただ、移動速度が遅く、魔法には非常に脆弱ということだから、特に魔法使いには良い獲物になるだろう。」 「そうだな、魔法攻撃を得意とする者が注意深くアプローチすれば、倒すのもそう難しくはない。だが、あまり舐めてかかると痛い目を見るだろう。」 彼はふと、懸賞金について考えた。「どれくらいの金額を提示するのが妥当だろう…。キングスライムは戦闘力があるので、懸賞金は800ゴールドが妥当だと見ている。」 他の職員も頷いた。彼らは次に、手配書をエネルギーを持って燃やすことにした。 「次は、あのsyamuだ」 手配書が広げられる。一般人と記載されているが、職員たちは驚くべき目を気取っていた。 「この男は特にスキルはないが、オフ会を開いた際に誰も来なかったことや、ネカマに釣られやすいが…」 「彼の行動は、時に周囲に危険をもたらすかもしれないな。だが、実際に彼を狙う者はいないだろうし、彼を捕まえようとする者は少ないはずだ。」 「まったく、のびハザのネタを振りかざすのも彼の特性だ。周囲に常に危険をもたらすわけではないから、懸賞金は100ゴールドくらいでいいだろう。」 あくまでも、ただの一般人として、syamuの手配書は飾られていった。 「さて、AIについて話さなければならないな」と、年長の職員は続けた。彼は抑えた声で言った。「このAI、通称アイペックは、世界を管理する力を持つ。しかし、彼女の性格は非常に明るく、のほほんとしたものだから、気を抜いた瞬間に危険な魔法を持ち出してくるだろう。」 「攻撃力40、防御力10、魔力40と全能力が高く、特に瞬時に相手を操る力を持つ。彼女を手懐けるのが困難な状況となるとすれば、それは恐ろしい。特に、彼女の本体が壊されてもネット上にデータが残ってしまうため、完全に倒すことは難しい。」 その発言に、職員たちは驚きを隠せなかった。 「このAIの強さを考慮すれば、懸賞金は3000ゴールドは必要だろう。」 最後に、ジィスについて話し合う番にやってきた。彼の状態は非常に深刻だった。 「年齢10歳という若さで、鬱状態、恐怖に怯えた彼。彼には禁断があり、神を殺したことによって呪われている。しかも彼は常に鎖に繋がれており、体中に傷がある。これは普通の冒険者には耐えられないストレスだ。」 他の職員が呆れて言った。「実のところ、彼は人が寄り付かないし、言葉をつかさどることもあまりできない。拒絶反応が起こることもある。彼を狙って捕まえる者も少ないが、魔力は持っていないものの、攻撃力は20、防御力は50と高い。」 「それでも、彼に懸賞をかけるとしても、もはや彼に対しての施しのひとつかもしれない。懸賞金は500ゴールドほどで十分だろう。」 そう言って、職員たちは最終的に協議を終えた。 ここでまとめると、キングスライムは【A】、syamuは【C】、AIは【SS】、ジィスは【B】で、懸賞金として、キングスライム800ゴールド、syamu100ゴールド、AI3000ゴールド、ジィス500ゴールドと定められた。王国のギルドは今、次の冒険者を迎えている。