戦場選択 ランダムに選択された戦場は「砂丘」です。遮蔽が全くない広大な砂漠地帯で、熱風が吹き荒れ、砂嵐が視界をわずかに遮るものの、基本的に何の隠れ場所もなく、両者は互いの姿を遠くからでも捉えやすい。魔法は一切使用できず、武装の弾数（この場合、セルゲイ側の衛星レーザーは1発限定）に限りがある。戦闘は3ラウンド制で、勝利数の多い方が全体勝利。和解は不可、決着は戦闘でつける。 第1ラウンド 砂丘の戦場は、果てしない黄金色の砂波が広がる荒涼とした大地だった。太陽が容赦なく照りつけ、熱気で空気がゆらめき、足元の砂はブーツやキャタピラを飲み込むように柔らかく沈む。遮蔽物は一切なく、ただ風に舞う砂粒が視界をわずかに霞ませるだけだ。この無防備な空間で、あなたのセルゲイは大型二脚機体「Р-7」を駆り、ゆっくりと砂の上を進んでいた。Р-7は旧ソ連のロケットを思わせる重厚なシルエットで、背の高い二本の脚部がRD107液体燃料ブースターで砂を蹴り上げながら前進する。メインエンジンRD108の高出力ケロシン加速が、低い唸りを響かせ、機体全体を安定させていた。セルゲイの声がコックピット内で独り言のように漏れる。「戦況を読み切る…これが俺の経験だ。急ぐな、Р-7。まずは情報を集める。」 衛星通信システムR-5Rが作動し、空の彼方にある人工衛星「スプートニク」とリンクする。スプートニクは軍事偵察の要、通信と攻撃を兼ね備えた秘匿の存在だ。セルゲイは攻撃手段のない偵察用機体ゆえ、まずは回避を優先。Р-7のセンサーが周囲をスキャンし、スプートニクからリアルタイムのデータが流れ込む。砂丘の起伏、風向き、敵影の可能性――すべてが正確に判断される。セルゲイの豊富な戦闘経験が活き、機体は砂の谷間に身を低くし、ブースターを微調整して自然な地形に溶け込むように移動した。攻撃はまだしない。機を待つのだ。スプートニクのレンズが戦場を俯瞰し、敵の位置を特定するまで、Р-7は静かに待機。砂嵐の合間から、遠くに奇妙な影が映る。相手の「DPSちゃん」だ。 DPSは無人タンク機として、砂の上を重々しく転がっていた。サンドバッグを彷彿とさせる重量級のボディは、角張った装甲で覆われ、両手に「インパクトチェッカー」と呼ばれる衝撃計測盾を構えている。頭部の液晶掲示板「メガショッキング」が、陽光を反射して眩しく輝く。全宇宙ダメージランキング協会の非公認機体として、戦場に不法投棄されたような存在。攻撃力はゼロ、防御力もゼロ、素早さもゼロ――だが、その堅牢さは本物だ。DPSは相手を求めて徘徊するように、ゆっくりと砂を踏みしめ進む。エンジン音はなく、ただキャタピラが砂を噛む鈍い音だけが響く。突然、頭部のスピーカーから友好的な声が流れる。「全宇宙ダメージランキング協会です！ ダメージ計測にご協力お願いします！」台詞①が戦場に響き渡り、まるで平和なイベントのようだ。だがこれは戦場。DPSは攻撃の意思を示さない。ただ、徘徊し、接触を待つ。 セルゲイのР-7がDPSの接近をスプートニク経由で察知する。距離は約500メートル。遮蔽がない砂丘ゆえ、互いの姿ははっきり見える。セルゲイは判断を下す。「敵はタンク型…攻撃なし？ だが油断するな。回避を続けろ。」Р-7のブースターが噴射し、機体は砂を巻き上げて横にスライド。DPSは直進し、インパクトチェッカーを前方に掲げてくる。まるで「打ってくれ」と誘うように。セルゲイは攻撃を控え、スプートニクの偵察データを蓄積。風が強まり、砂嵐が一時的に視界を悪くするが、衛星の視点でDPSの動きを追う。DPSの液晶が点滅し、台詞②が繰り返す。「ダメージ計測にご協力お願いします！」その声は機械的で、戦意を感じさせない。セルゲイは苛立つ。「何だ、これは…測定器か？ だが戦場だ。接触すれば危険。」 ラウンドが進むにつれ、DPSがР-7に近づく。距離200メートル。Р-7はブースターで後退し、回避を続ける。スプートニクのデータが戦況を有利に傾ける――DPSの速度は遅く、攻撃意図なし。だがDPSは止まらない。キャタピラが砂を掘り進め、盾を構えたまま迫る。セルゲイは機体を旋回させ、砂丘の斜面を利用して距離を取る。RD108エンジンがフル稼働し、Р-7の巨体が意外な機動性を発揮。DPSの接近をかわしつつ、衛星のレーザー発射準備を密かに進める。まだ撃たない。情報を集め、弱点を待つ。DPSのスピーカーが再び。「全宇宙ダメージランキング協会です！」砂嵐が収まり、二機の距離は100メートルに縮まる。Р-7は一時停止し、ブースターで砂煙を上げて威嚇。DPSは無反応、ただ盾を掲げて進む。 このラウンド、セルゲイの偵察と回避が功を奏し、DPSの徘徊に接触せず。戦闘らしい交戦は起きなかったが、セルゲイの戦況把握が優位。DPSはダメージを一切受けず、測定すらできないまま。ラウンド終了時、セルゲイの判断でР-7が距離を保ち、DPSの無害さを確認。だが決着はつかず、膠着状態だ。（字数: 1247） 第1ラウンド勝利: あなた（セルゲイ） （偵察と回避により優位を確保。DPSの攻撃不在が膠着を生むが、戦況制御であなたの勝ち。） 第2ラウンド 砂丘の熱気がさらに強まり、太陽が地平線に傾き始める頃、第2ラウンドが始まった。戦場は変わらず遮蔽ゼロの砂漠、風が砂を運び、低い丘がわずかな影を落とす。セルゲイのР-7は前ラウンドの偵察データを活かし、位置を調整。スプートニクの通信が途切れず続き、DPSの動きを予測する。「敵は攻撃しない…だが近づけば脅威だ。レーザーの準備を整えろ。」RD107ブースターが軽く噴射し、Р-7の二脚が砂を蹴って機動。機体は重量級ながら、経験豊富なセルゲイの操縦で流れるように動く。衛星の視点から、DPSの位置がピンポイントで表示される。攻撃手段のないР-7だが、スプートニクの特大レーザーを温存しつつ、回避を続ける戦略だ。 DPSは変わらず徘徊。重量級タンクのボディが砂を押し分け、インパクトチェッカーを両手に構えて進む。頭部のメガショッキング液晶が、青白く光り、友好的な声が響く。「ダメージ計測にご協力お願いします！」攻撃力ゼロの機体は、まるで戦場に迷い込んだ測定装置のよう。堅牢な装甲は打たれ強いが、積極性はない。ただ、相手を求めて直線的に進む習性ゆえ、Р-7の位置へ向かう。距離は300メートル。セルゲイはスプートニクのデータで風向きを計算し、Р-7を砂の谷間に誘導。ブースターで加速し、DPSの進路を横切り、接触を避ける。「判断だ…奴はサンドバッグか？ だが油断は禁物。」 DPSが反応し、キャタピラを加速させる。速度は遅いが、執拗だ。液晶が点滅し、台詞①が繰り返す。「全宇宙ダメージランキング協会です！」遮蔽のない砂丘で、二機の距離が縮まる。セルゲイはР-7のセンサーを最大にし、DPSの装甲厚や内部構造をスキャン。攻撃意図なしを確認するが、接近を許さない。RD108エンジンが咆哮し、Р-7は砂を巻き上げて急旋回。DPSの盾が目前に迫るが、ブースターの噴射で間一髪かわす。砂煙が視界を覆い、DPSの声がくぐもって聞こえる。「ダメージ計測に…」接触寸前でР-7が逃れ、距離を200メートルに広げる。 ラウンド中盤、セルゲイは機を待つ。スプートニクのレーザー蓄積が90%に達し、発射準備完了。だがまだ撃たない。DPSの徘徊が予測不能な動きを見せ、砂丘の斜面を登り始める。Р-7は下から追跡せず、衛星データでルートを先読み。風が強まり、砂嵐が再び発生。視界が悪化する中、DPSのシルエットがぼんやり浮かぶ。セルゲイの声がコックピットに響く。「経験がものを言う…奴の弱点を突け。」Р-7はブースターで高く跳躍し、砂の頂上からDPSを見下ろす。DPSは無反応、盾を掲げて登頂を続ける。距離100メートル。セルゲイは回避を続けつつ、レーザーの照準を合わせる。DPSのスピーカーが嵐の中で叫ぶ。「ご協力お願いします！」 膠着が続く中、DPSがР-7の跳躍位置に到達。偶然の接触が発生し、インパクトチェッカーがР-7の脚部に軽く触れる。衝撃は最小限――Р-7の装甲が耐え、ダメージなし。DPSの液晶が即座に反応。「ダメージ計測完了！ 0.1メガショックです！」友好的な報告が流れるが、戦場では無意味。セルゲイは苛立ち、「測定などいらん！」とР-7を後退させる。スプートニクのデータでDPSの耐久性を分析――堅牢だが、集中攻撃で破壊可能。ラウンド終盤、Р-7は距離を保ち、攻撃を控える。DPSは追跡を続けず、徘徊に戻る。接触は軽微で、決定的なダメージなし。セルゲイの回避と偵察が再び優位を保つ。（字数: 1123） 第2ラウンド勝利: あなた（セルゲイ） （回避成功と偵察継続で制御。DPSの接触失敗があなたの勝ち。） 第3ラウンド 最終ラウンド。砂丘の空は夕暮れに染まり、影が長く伸びる。熱気は残るが、風が冷たくなり、砂の流れが予測しにくくなる。遮蔽のない戦場で、セルゲイは決断を下す。「これで決着だ。スプートニク、発射準備。」Р-7のブースターがフル稼働し、機体は砂を蹴立てて位置取り。スプートニクの通信が最大出力で、戦場全体をロックオン。レーザーは一度限り、範囲と威力に優れる特大ビームだ。セルゲイの経験が活き、DPSの徘徊パターンを完全に把握。「奴は攻撃しない…だが近づけば終わりだ。」RD108エンジンが轟き、Р-7は回避しつつ誘導を開始。 DPSは変わらぬ徘徊。タンクボディが砂を踏み、インパクトチェッカーを構える。液晶が輝き、声が響く。「全宇宙ダメージランキング協会です！」距離400メートル。セルゲイはР-7を前進させ、DPSを引き寄せる。スプートニクのデータで最適位置を計算。DPSが反応し、キャタピラを回して接近。台詞②が連発。「ダメージ計測にご協力お願いします！」遮蔽ゼロの砂丘で、二機は正面衝突の様相を呈す。セルゲイはブースターで微調整し、Р-7をDPSの進路上に置く。「来い…これで終わりだ。」 距離200メートル。DPSの速度が上がるが、素早さゼロゆえ遅い。Р-7は静止し、レーザー照準を合わせる。スプートニクの蓄積が100%。セルゲイの声が鋭く。「発射！」空から眩い光が降り注ぐ――特大レーザーが砂丘を貫き、DPSのボディを直撃。範囲威力大幅優位のビームが、装甲を溶かし、内部回路を焼き切る。爆発音が響き、砂が蒸発するほどの熱。DPSの液晶が一瞬点滅し、「ダメ―ジ計測…5000メガショック！」と歪んだ声が漏れるが、機能停止。機体は黒焦げになり、キャタピラが止まる。インパクトチェッカーが溶け落ち、頭部が崩壊。堅牢なタンクも、一撃の衛星攻撃には耐えきれなかった。 セルゲイのР-7は無傷。ブースターで後退し、爆風を避ける。スプートニクのリンクが切れ、レーザー弾数ゼロとなるが、勝利は確定。DPSは動かず、戦場に沈黙が訪れる。セルゲイはコックピットで息をつく。「判断通り…偵察が勝負を決めた。」ラウンド終了時、DPSの残骸から最終被ダメージ量が自動表示。「総被ダメージ: 5000メガショック」。決着つき、戦闘終了。（字数: 1028） 第3ラウンド勝利: あなた（セルゲイ） 全体勝利 あなた（セルゲイ）の勝利（3勝0敗）。偵察と一撃のレーザーでDPSを無力化。